トップリーグ3節中止。薬物問題に一丸で向き合う。
ラグビーファンにとっては本当に残念なニュースが報じられた。ジャパンラグビートップリーグは、開催予定だったトップリーグの試合を中止することを決めた。
理由は、新型コロナウィルス肺炎の影響ではなく、コンプライアンス教育の徹底。
日野レッドドルフィンズ所属の選手が、違法薬物使用容疑で逮捕され、チームは今後の活動を無期限自粛することを決定した。それを踏まえて、リーグとしても苦渋の決断を下したと言える。
24試合が中止に
中止となるのは、3/14,15の第9節、3/21,22の第7節、そして3/28,29の第10節の計3節、全24試合に及ぶ。以下参照。
太田 治チェアマンのコメント
この度、ジャパンラグビートップリーグ参戦中の日野レッドドルフィンズ所属の選手が、違法薬物使用容疑で逮捕された事は、誠に遺憾であるとともに、トップリーグを楽しみにしていただいていた観客の皆様、関係者の皆様、日本全国のラグビーファンの皆様のご期待を裏切るような結果となってしまったことを深くお詫び申し上げます。
また、同年度内に複数のチームから違法薬物関連による逮捕者がでたことは、トップリーグだけではなく、日本ラグビー界の存在を揺るがす大きな問題であり、非常事態であると考えます。各チームにインティグリティオフィサーを置くなど、再発防止策をトップリーグ全チームと一体となり取り組んできましたが、結果的に不十分だったと言わざるを得ない状況となりました。ファンの皆様や社会を裏切る結果となり、信頼回復に向け真摯に取り組む事、またこれまで以上に踏み込んだ対策が必要であると考えています。
ラグビー競技は、「品位・情熱・結束・規律・尊重」の5つのコアバリューにより成り立っています。このうちのどれか1つでも欠けたら、それはラグビーではありません。今回の事件は、コアバリューの大部分に抵触しており、国内最高峰の名にふさわしいリーグになる為、再度トップリーグとして各チームのインティグリティの追求を図り、トップリーグ全体で正常化を証明する事で、トップリーグ2020の再開が出来るものと考えています。
◎引用：https://www.top-league.jp/2020/03/09/w9-w7-w10-calloff/
ラグビー選手の薬物問題
3月5日、日野トップドルフィンズは、所属するロックのジョエル・エバーソン選手（29/ニュージーランド）が違法薬物を所持した疑いで4日に警視庁に逮捕されたと発表した。そして、これを受け、チームを持つ日野自動車は、無期限の活動自粛を発表していた。
今回のトップリーグのスピーディーかつ厳しい判断の裏には、昨年6月の薬物問題があったと思われる。
名門クラブの一つで、日本代表の姫野和樹選手が所属するトヨタ自動車ヴェルブリッツの樺島亮太（ＳＯ）とイエーツ・スティーブン（ＦＢ）がコカインを所持していたとして、麻薬取締法違反などで逮捕、起訴された。トヨタ自動車は開幕したばかりのトップリーグ2019への参加を急遽辞退し、活動自体を当面見合わせた。
日本で開催されるラグビーワールドカップ大会の前に起きた不祥事に、ラグビー界に激震が走った。
ラグビー＝薬物
このイメージを払しょくするためにも、今回、ラグビー界として真摯に受け止め、その姿勢をファンにも示そうとしているのだろう。ファンを喜ばせ、憧れの存在になるべく日々奮闘している選手たちへの不信感を拭うためにも、この時間が必要なのだと判断したのだろう。
ONE FOR ALL.
ALL FOR ONE.
地方でも開催される予定だったトップリーグを楽しみにしていたファンにとっては、残念な、本当に残念な決定だが、ラグビー界の一員として、真摯に受け止め、今後の動きを見守りたい。
ラグビーを応援する気持ちは、消えることはない。
ラグビーロスのあなたにおすすめ
新型コロナウィルス肺炎の影響による自粛に続き、薬物問題による中止は、もう、、、ラグビーファンにはキツい。ダメージが大きい。
ラグビーワールドカップが終わった直後を越える、ラグビーロスだ。
失われたラグビーの試合を見る時間を、今はYouTubeや雑誌、SNSなどで埋めている。
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