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それはできません 〜ベストな方法とは〜

ほくろ一つにしてもレーザー、切除、くり抜き、くり抜き+縫合、皮弁形成、植皮などいろいろな取り方がありますが、ベストな方法が常に選ばれてるのか?という話です。

できません、無理です、どうにもできませんって言われました。と来られる方は結構多いです。

(物理的に)できない

機械、設備がなくてできない。知識、技術はあってもできない場合。
レーザーとかは特にそうですが、何でもかんでも置いておけないのでその辺りで制限がかかる場合です。

(技術的に)できない

単にその先生ができない場合です。

しない

マイナス面が勝るものはしない。
当たり前の様ですが、アクアフィリング注入したりオステオポール平気で入れてたりするところがまだあるので笑えない話です。意見が分かれるような方法やメリットが勝る場合もあり判断は難しいですが、デメリットの説明は必須です。

一番ダメなのは・・・

一番ダメなのは〝知らない〟です。形成外科的にはキズあとのことで一番多かったですが、術後のケロイド・肥厚性瘢痕はできて当たり前、命が助かったから良いでしょ?と言われたのも聞いたことあります。引き出しは多い方がいいですし、できなくても良いんです。むしろ、中途半端に手を出してこねくり回されるより、早く専門にパスして下さい。患者さんのためですし、医師も教科書片手に治療はしたくないでしょう。

また本人に悪意はなくとも、知ってる範囲で完結させようとして、ベストにならない場合があります。

患者さんは自分で辿り着いてくることが多く、それを医師は知らないことが多いです。
自戒を込めて書いておきますが、無知は悪です。

タチが悪いのは

〝知ってるけど言わない〟というものだと思ってます。これ言っちゃうとウチでしないかもと思うと、営業的にはこれを選択してしまうんですが、患者さんは不利益を被ることになります。


ベストな方法

美容は取り込みが激しいので、頬のたるみをなんとかしたい人に手術できる先生はフェイスリフト勧めるし、できない先生は糸リフト、HIFUとなっていきます。本来は全てに精通し、その方にあった方法を提案する事ですが、色々な思惑でそうなってないところです。
通常の保険診療でも未だに〝俺のいう通りにしろ〟という感じの先生はいます。患者さんも細かい話はわからん!と言う方もいるんですが。まぁ、自分で決められない患者さんで、うまく行ってるうちはそれでも良いのかもしれません。

患者さんと医療者の協働意思決定をSDM(shared decision making)と言いますが、これが広まれば良いかと思ってます。

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