生ゴミ減量のために学ぶコンポスト
そもそもどうしてゴミを減らさなきゃいけないのか?エコうんぬんやSDGsうんぬんの前に、衰退する日本という国にあって、なんでもポイポイと捨ててる場合じゃないと思うからです。
今日は、生ゴミがテーマです。日本では、生ゴミは最終的に焼却され、有機物を構成していたものは気化します。
この焼却にも相当な化石燃料が費やされていますし、有機物だってもとは相当なエネルギーを費やされて生み出されいます。
二重の意味でエネルギーを費やしているのですが、これを文字通り「捨てて」しまっているのが生ゴミ処理だと思います。
焼却にかかるエネルギーを節約し、有機化合物を有効活用することは、資源のない日本にとっては、より一層重要になってくるのではと思います。
ということでわが家では、生ゴミのコンポスト化に取り組んでます。
植物性の生ゴミが主体
わが家では、妻が八百屋を営んでいる関係で、相当な量の野菜を食べます。その多くが、無農薬・無肥料栽培の野菜なので、できる限り皮やヘタまで食べるのですが、それでも食べられない部分(植物残渣)がある程度の量でてきます。
この植物残渣をゴミにしないために、庭にコンポスターを設置し、堆肥化しています。
ホームセンターでよく見るコンポスターはゴミ箱を逆さにひっくり返したようなデザインのもので、色もあまりかっこよくありません。
ということで、ネットサーフィンの結果、四角くて黒いコンポスターを購入しました。
見た目はそこそこですが、あまり精巧な作りではないので、満足度は並。
C/N比ってなんだ?
コンポストや堆肥化について調べると出てくるのがC/N比という言葉です。
そもそも堆肥とは、微生物の働きで有機物が発酵分解したもの。有機物に含まれる炭素と窒素が適度な割合のときに微生物が活発に働きくそう。この炭素と窒素の割合をC/N比と言うそうです。
堆肥づくりに最適なC/N比は、20-40と言われていて、この比率になるようにコンポストに投入するものの炭素量や窒素量を意識します。
わが家の場合だと植物性のゴミがほとんどなので、どちらかというと炭素過多なのかな?と思います(が、窒素ゴミがそんなにないので、たまに米ぬかを少量投入するくらいです)。
減量には役に立っている
そもそも有機肥料がほしいわけではなく、あくまでゴミの減量(焼却エネルギーの節約と有機物の循環化)が目的なので、C/N比をそこまで気にしていません。
毎日、大量の植物残渣を投入していますが、一向にコンポスターがいっぱいにならないので、これはこれで満足しています。
動物性のゴミの懸念点
動物性のゴミをコンポスターに入れない理由は3つあります。
野生動物が来てしまう?
野生動物にウィルスや感染症を媒介しないか?
堆肥の使い道がないかも?
住んでいるところがそこそこ田舎なので、野生動物はちらほら見かけます(たぬきとか)。生ゴミを漁られたり、散らかされたりは嫌だなという懸念です。
加えて、ゴミを食べた野生動物にあらぬ感染症やウィルスを媒介しないかも心配しています。最近は、豚コレラ、アフリカ豚熱、鳥インフルエンザなどもよくニュースで見ますし、環境に良いことをしたいのに感染症を広げたら本末転倒かなと。
まあ一般的には、「野生動物 > 家畜」への感染症が心配されているので、その逆を心配するのはあまり一般的ではないかもしれませんが。
3つ目の堆肥の使い道ですが、わが家では野菜栽培においては「無農薬・無肥料」の自然栽培の原理を踏襲しているので、動物性の有機物が含まれる堆肥を使いません。
そのため、生ゴミコンポストの副産物となる堆肥の使い道がないかもとも思っていました。
動物性のゴミの投入開始
ところが最近動物性のゴミの投入も始めました。きっかけは以下の本です。
せっかく自然が育んだ or 人間がエネルギーを投入して作られた有機物をただ燃やしてしまうのは勿体ないという精神です。
先の懸念に関しては、以下のように考え方をまとめ対処しています。
野生動物対策
先程の黒いコンポスターですが、しっかりと蓋をしめていれば野生動物に荒らされることも無さそうだとわかってきました。風の強い日などは、蓋が勝手に開いてしまうので、重しをして対処していますが、S字フックなどでしっかりと固定できるように改良したいと思っています。
加えて、ウィルスや感染症の蔓延対策ですが、コンポスターに投入する動物性のゴミに関しては、加熱したものだけ投入するというルールにしています。もちろん、これだけで問題が生じないという保証はありませんが、少しはマシかなと思っています。
堆肥の利用先
まだまだ堆肥化されたゴミの総量が少ないので、具体的な検討は先送りしていますが、野菜栽培を行っている畑には使用せずに、庭の土になってもらおうと考えています。
土を肥やすことが目的でなく、貴重な有機物が循環し、また別の生命の一部になることを期待してです。