005 デジタルとアナログ

それは決定的な「一つの何か」ではなく、漠然とした不満です。「手書き」というアナログから「キーボード」というデジタルに移って、得たものは大きく、元に戻ることはできないが、その間、失ったものもまた大きい。その中に、「決して失ってはいけないもの」も含まれているような気がしたのです。その「アナログ」として私の頭に残っていたのが、「B6カード 」でした。

例えばこの note の記事の書き方、これはB-6カードの記入方法と同じです。これは書いた後、皆様に見ていただくものですから、きちんと整理されていて見た目美しい。しかしB-6カードの場合は手書きで、書き直さず、線で消したり追加したり。大抵の場合は一文節をカード一枚にして、文節の前後をカードの置き換えで検討したりします。ボツにしたものも斜線で消してそのまま保管します。デジタルの場合はこれが出来ません。上書きするとそれ以前のものは残らず、それを意識してタイトルに日付などを付加して前の原稿を残しても、後ではどこを直したのか、かえって混乱が増えたりします。細かなことはたくさんあるのですが、ここでは言及せず、私は、B-6カードを再度見直してみようと思いました。


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