B003 カードを書く(1)

カードは、「情報を記録する」ためのメディアです。先ずフィールドノート/ドキュメントホルダーで集めた情報からカードを作っていきます。

カード記述のルールは、「1カード、1トピック」、「日付をつける」です。空白があるからと言って、テーマの違うトピックを一枚に併記すると、次の段階の作業で問題が起きます。日付は必ず「年」から入れてください。月日だけではすぐにいつ書いたかわからなくなります。

トピックシートは、このためのカードです。カードの上端が9mmほど開けてあり、そこにカードのテーマ、日付を記入できるようになっています。テーマは無理に書く必要はありません。そのうちカードがたまってきたときは、分類が必要になってきますし、その時には何のテーマについて自分が関心があるかが明確になってきますから、そこで書き足しても良いでしょう。

カード書きは結構面倒な作業です。自分が収集した情報の中から、必要なものを拾い出し、起承転結が分かるように記述します。これはとても片手間で出来ることではなく、きちんと時間を取って行わなければなりません。

カードのトピックには、様々なものがありますが、大別すれば、集めてきた「他からの情報」と自分が考えた思い付きやアイデアなどの「内からの情報」に大別されます。前項でも述べた通り、最も大切なのは、「自分の内側から出て来た情報」です。何故かというと、それは「情報の鮮度」が一番高いからです。

情報は、人の目に触れれば触れるほどその「鮮度」が下がり、価値を失っていきます。すべての人が知っていることや、誰もが簡単に手に入れることのできる知識はもはや「情報」とは呼べず、単なるデータです。そういう意味で、自分の内側から出て来た思い付き、アイデアは、その経済的価値はどうであれ、あなた以外、誰も知らない、鮮度が高い重要な情報です。
他から得た情報は、言ってみれば単なる「データ」であって、それだけでは何の価値も生みません。それに自分の内側から発想した何らかの情動やアイデアが加わったとき、初めて新しい価値になります。つまり、知的生産物の出発点は、あなたの「心の声」です。


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