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技術職の実態


はじめに

本日は、本職の技術職の実態について綴りたいと思います。

ただ、実態と言っても、
聞き取り調査をしたわけではなく、
よへいの経験会社数n=2の話ですが。

おまけに、技術職と言っても、
そのカテゴリは多く、
網羅しているわけでないことを、
ご承知おきいただければと存じます。

事前情報として、よへいの経歴を少し。

最終学歴は高専(本科)卒。電子制御専攻。
2007年3月 
一部上場飲料メーカー入社。機械保全配属。
2021年3月 
製氷メーカーへ転職。
機械組立業務ののち、電気制御、制御盤制作、機内配線業務。

今回の情報源は、
この2社での経験になります。

人材不足

国内の人口が減少していることを鑑みると、
技術系に限った話ではありませんが、
やはり人材不足の実態はあります。

さらに、若手が続かないという実態もあります。

特にサービスマンなどの出張メインの技術職の若手は続かないそうですね。

また、工場設備のメンテナンス系部門は、生産に直接関わらない間接部門のため、年々縮小される傾向にあるのが実態です。

人数は少ない上に、設備の老朽化は進み、
予算は年々縮小され外注に頼ることもできない。

この状況を、メンテ計画でいかに回していくかというのがメンテ部隊の知恵の出しどころとなってます。

知識、経験、スキル至上主義

過去の経験や知識、スキルが重視される風潮が強いですね。

したがって、その会社内で第一人者と呼ばれている人や稼ぎ頭のような人の意見が絶対という雰囲気があります。

ただ、技術と人格、意見の正否は本来切り離して考えるべきだと思います。

しかし、まかり通ってしまう。

経験の乏しい若手社員が理論や理屈で通そうとしても、なかなか通りません。

部下や後輩からすると、これが技術職の辛いところだと思います。

先輩技術者の多くは、昔の「見て盗め!」の時代を生き抜いた人が多く、自分で試行錯誤を繰り返し、何度も失敗し怒られ、まるで鋼のように叩き上げられ、鍛えられてきた猛者たちばかりですので、努力や気合、根性論が残っていますし、教え方も未だにそういう節があります。

すぐれた技術者は遊びの作り方がうまい

優れた技術者は遊びの作り方が上手です。

遊びというのは余白や余力などのことです。

機械の部品にギア(歯車)という動力を伝達するパーツがあるのですが、その部品は歯と歯の間にわずかに隙間がないと動かない。

これを遊び(バックラッシ)というのですが、
すぐれた技術者はほど、遊びを作るのがうまいですね。

なにも機械に限らず、電気の配線でもそうです。

ケーブルをキツキツには配線せずにどこかに遊びを作る。そうするとその遊びがいざというときの役に立つ。

遊びだったり、余力だったり、余白だったり。

機械が気持ちよく動くため、またもしものときのために遊びを作れる技術者は、腕があるなと思います。

共通言語は図面と数字

図面がないと話になりません。

簡単な下書きでも構わないですが、
イメージを共有しないと、後々トラブルになる恐れがあるのです。

人によっては図面がないと取り合ってもらえません。

また、「思う」とか「ぐらい」とか「だろう」のような、曖昧な表現を嫌います。

正確な数字が彼らの共通言語なのです。

図面や数字で話せるようにならないと、技術界でやっていくのは苦しいです。

案外、人によってアプローチや仕上がりが違う

基本マニュアル通りで、オリジナリティが少ないのかと思いきや、その逆でした。

人によってやり方は違うし、仕上がりも違う。

極論、きちんと稼働すればいい。

ただ、優れた技術者は共通して妥協を許さない。

見えない所にこそ気を使う。
使う人の視点が全て。
安全第一。

こういった製品に対するものから、

作業服を汚さない。
工具を綺麗に保つ。

などの環境面まで、優れた技術者は丁寧です。

また、もっと言うと、会社全体としての利益や損失などにも神経が行き届いており、
コストを取るべきか、早さを取るべきか、教育を取るべきか、あらゆる状況を総合的に考慮して、作業を進めます。

やり方は、十人十色ですが、
本質は同じだと感じます。

最後は感覚

数字が大切だといいながら、
案外、最後は感覚に頼ったりします。

ローラーチェーンという動力を伝達する部品があるのですが、テンションをかけすぎてもよくないし、ダルダルでも良くない。

丁度いい塩梅は、作業者の感覚になります。

感覚というのは、これなら回るという低次な感覚ではなく、チェーンの寿命やメンテ周期、給油の頻度や稼働時間、始動トルク、初期伸びなど様々な要素を考慮して決定する感覚です。

旋盤工の方はよくわかると思いますが、切込み量や送り速度、回転数などは、材料の材質、径や厚み、バイトの材質、機械のくせ、材料の発熱、音、びびり、切粉の色など、様々な要素から最適解を導きます。

エクセルにして数値を入れれば最適解が出るというような単純なものではなく、最後は経験から導かれる勘に頼る部分も多く、若手のうちは、これに最も戸惑います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「わかるわかる」という方もいらっしゃったんじゃないかなと思います。

技術系と聞くと、
「手に職で羨ましい」とか
「難しそう」とか
「具体的に何をしているかわからない」とか
様々なイメージを持たれていると思いますが、
使っている言語が、「機械系の言語」「電気系の言語」のように別れているだけで、実態は他の業種、職種も似たような感じだと思います。

技術職に少しでも興味をもっていただけたなら幸いです。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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