双子妊娠から出産まで②妊婦生活編

 ⚠①に引き続き私の体験と感想MAXです。参考にはしないようにお願いしますね。

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 多胎妊娠はとにかくハイリスクと聞く。約半数が早産で、私もご多分に漏れず34週で血圧が天元突破して出産となった。 
 上越市のクリニックではこのようなハイリスク出産に対して適切な治療を行い、小さく生まれた子供を受け入れることが出来る病院はひとつだけ。つまり市内の双子の母は里帰りした人を除いて全員が同じ病院でお産を済ませ、みんな一様にお腹にでっかい一文字の勲章を刻み込んで生きているのだ。(なんだかかっこいい。)

 前回のnoteで書いた通り、希望する産院に断られ元のクリニックに里帰りし、改めて大病院に通うため連絡することとなった。
 が、私が電話したタイミングがものすごーーーーーーく良くなかったんだと思う。
 
 「双子は確かにうちじゃなきゃ産めないけど、産めないこともありますからね。

 何故かうっすら断られてしまったのだった。

それは困ると食い下がると「じゃあ」と予約をとって貰えたが半月以上先。
 その後再度クリニックに里帰りして事の顛末を伝えると「それは絶対ありえない」と普段非常にクールな先生が呆れた声で怒ってくれたのは少し嬉しかった。
 嬉しかったが、クリニックでは10週頃までしか経過観察してくれない。さらに言うと双子の羊膜判定は早ければ早いうちにしないと確認しづらくなる。そんなリスクを背負ってまさかの半月野良双子妊婦となったのだった。勿論母子手帳もないしマタニティマークもない。丸裸の野良双子妊婦生活はこれまでのどんなことよりも一日が長く感じた。
(その後の通院でもなにやら説明受けてないことがあったりと色々あったが、入院ではとても良くして貰えたので割愛する)


肝心の私の妊婦生活はと言うと、そこそこ悠々自適だった。

 妊娠5週目からほんのりつわりが始まり、12週目頃までは寝込む日も多かった。吐き気はあったけどワイン1.8ℓ、ビール1ℓ、ハイボールロング缶1本を一晩で飲んだ翌日よりは全然余裕だったから何とかなった。二日酔いよりはマシだったから吐くこともなかった。酒飲みも役に立つもんだ。

 いちばん辛かったのは匂いつわり。これは産む直前まで続いたのだ。夫の匂いがダメになり、すれ違いざまの見知らぬおじさんの加齢臭に袈裟斬りされ、知らない誰かの柔軟剤の匂い(それも普通のメーカーのやつ)にぶん殴られコロナ禍関係なくマスクが手放せなかった。
 更にニンニクやネギの匂いが一切ダメになり、肉魚がほぼ食べられなくなり、ジャンクフードは見るのも嫌になった。ジャンクフードが食べられないということはしょっぱいものも食べられない……というか、つわりで何故かしょっぱいものまで食べられなくなった。
 そんなわけで五葷抜きのゴリゴリ減塩ヴィーガン妊婦が爆誕したのだった。(妊娠と同時に血圧が上がって注意されてたためどの道こうなっていた)
この減塩はどんどん過激になり、最後はブロッコリーともち麦にパサパサに湯掻いたささみをかけただけ的な、例えるならば高層マンションにいるセレブ犬の食事みたいなのばかり有難がって食べることとなるのだった。
そして何故か小麦製品が美味しくて仕方なくなり、うどんとパンを無心で食べるブーム(といいつつ、すぐお腹いっぱいで1人分も食べられない)も産むまで続いていた。

 お腹の変化はと言うと、もともと超肥満だったがつわりで半月で8キロ痩せたにもかかわらず9週目から既にズボンがきつくなり、安定期にはすっかり目立つようになっていた。が、前述の通りもともと肥満な上体重が落ちたのもあり妊娠後期に差し掛かるまで体が重くて動けないとうことは無く30週手前まで運転したり超アクティブ妊婦だった。(⚠絶対奨めません!!!!!)

 勿論マイナートラブルはあって、トイレは1時間に1回じゃ済まなかったし、18週頃から既に後期つわりでお粥生活だったし、夜は眠れなかった。妊婦健診は最初から2週間に1度だったから仕事にもならなかったし。

 一方で双子で帝王切開が確定してたから逆子は気にしなくてよかったし、つわりで食べられなくなってたのが功を奏して逆に食べ物を制限することもなかったし(食べたいものが全部ヘルシーだった)、産休に早く入れたからのんびりできたし、とにかくマタニティハイでめちゃくちゃ楽しかった。今思い出しても戻りたくなる…
 なにより長年私を苦しめてきた生理が来ないのがデカかった。子宮内膜症からくる生理痛で気絶することも情緒不安定もないなんて夢のようだった。生理がある生活に比べたら妊娠中のマイナートラブルなんてお腹にいる赤ちゃんの為のものだと思えばウルトラスーパーエターナルアルティメットハッピーだったのだ。

そう、30週までは。
そしてウルトラスーパーエターナルアルティメットハッピーが後にクソデカ副作用をもたらすなんてこの時は思ってもなかったのだった……

③に続く


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