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中年で人生をやり直す。そのスタート地点立つために必要なもの。

人生をあきらめて生きる。

そんな風には、
なりたくないものだと
若い頃思っていた。

死んだ魚の目をして、
人生をあきらめて働き続ける
そんな大人にはなりたくないと思って
がむしゃらに頑張った。

「すごい自分」になるために。

でも、

「すごい自分」にはほど遠かった。


年を取り
相変わらずがむしゃらだったけれど
なんか空しかった。

少しずつ
なんかおかしいと気づいた。

でも、それをごまかそうと
ただひたすらに頑張った。

なんだか空回りしてしまう。
なんだかおかしいんだ。

社会に打ちのめされた。

なんだか進む道を間違えた気がする。
でも、もう後戻りなんかできない。
取りあえず、
未来のことなんて考えるとしんどいから
とにかく目の前のことをひたすら頑張った。

なんか違う。とも思った。
考える事からも逃げていたようにも思う。

ある日
なんか糸がぷつんと切れたようになった。

限界だった。

涙が止まられなかった。
人生が終わったと思った。

「ダメな自分」がそこにはいた。

これは、自分じゃない。

そこからもがき苦しんだ。

「ダメな自分」でなくなるように
色々試した。

「すごい自分」にはもうなれない。
そう悟った。

人生をあきらめた。

気がつけば、

そんな風になりたくないって
思っていた大人になっていた。

それは、自分だったのだ。

「ダメな自分」だけど
「これが自分」って気がついた。

「ダメな自分だけどこれが自分」だと認めた。

そして、

「ダメな自分だけどこれが自分」だと受け入れた。

これからは
「ダメな自分だけどこれが自分」をちゃん選ぼうと思った。

人からの評価からの卒業。

これからは
もっと自分を大切にする人生にしよう。

他人の目のために
頑張るのをやめよう。

自分のやりたいことだけ頑張ろう。

嫌なことを頑張らないようにしよう。

そうすれば
他人へ頑張ることの強要をしなくなるから。

「頑張ったら許される教」の信者もやめよう。

頑張れることだけ
頑張るでいいんだ。

「ダメな自分だけどこれが自分」をちゃん選ぼう。

人生をあきらめる。
そして、
ダメな自分を受け入れる。
でもって
ダメな自分を選ぶ。

これが、
人生をやり直すスタート地点に立つ者に必要なものだ。

そこに立っていないなら
それはまだ「スタート地点」じゃない
人生を生き直すとは、「あきらめる」ということ
「ダメだけどこれが自分」を認めて、選ぶということ。

ダメな自分を選んで生きて、
その人生を自分で納得するしかない。

納得できる人生を生きるんじゃないよ。
生きた人生を納得するんだ。

そうすることで、
ようやく人生をやり直す
スタート地点に立てるのです。

経験者は、かく語りき。

一度っきりの人生だから
こんなことを考えてみるのもいいですね。


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