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ヒトラーに学ぶ人を引き付けるスピーチ術【人心掌握術】

狂気の独裁者アドルフ・ヒトラー。
年月が流れても、彼の犯した大罪は決して許される事ではありません。
この記事は、ヒトラーを褒め称えるために書いたわけではありません。
戦争は、良くないことです。彼は、犯罪者です。
ホロコーストなどをはじめとする彼の行った所業は、決して許されざるものです。

しかし、彼の演説家としての才能やテクニックには、特筆すべきことありました。
彼には、「演説」という武器がありました。
「言葉」に「演出」と「心理学を応用したテクニック」を加え
演説で一世風靡したのです。


それでは、
そのヒトラーのスピーチ術を見てみましょう。


まず、注目すべきは、
ヒトラーは、スピーチをはじめる際に、
騒がしい聴衆が静かになるまで、沈黙を続けます。

聴衆が聞く姿勢を持つまでは、壇上で沈黙を続けます。
何分間でも沈黙を続けます。


そうして、沈黙の力を活用し聴衆の心を引き付け、
一代で頂点に上り詰めた、稀代の演説家ヒトラーの
演説の才能は、壇上でいかんなく発揮されました。


日ごろから、様々な角度からの自分をカメラで撮影させたり、
全身を鏡に映してジェスチャーやポーズを研究し
自分の演説をいかに聴衆に魅せるか意識していたのです。


また、オペラ歌手に発声の方法を教わり、
声のトーンを変えていたとも言われています。


ヒトラーは、しばしば飛行機で演説会場に乗り付けています、
これも、移動手段としてでなく演出の一部であった可能性が高いでしょう。


計算された、演出がされていたことは間違いありません。
計算というより、計算しつくされた演出をしていたことでしょう。
そして、練習に練習を重ねていたことでしょう。

演説の時間帯も、わざわざ夜を選んでいたのです。
労働を終え、疲労で理性や思考の鈍る夜を選び、薄暗い会場にかがり火をを灯し、
ミステリアスな雰囲気を演出し、サーチライトが夜空を照らし出し、
ハーケンクロイツの旗が風にたなびく中、
ワーグナーの雄大な音楽を大音量で響き渡らせ、
集まった聴衆の感情を高ぶらせました。
これらもすべて、演出です。


そんな中、当のヒトラーは、
わざと予定時間より遅れて到着します。


ヒトラーを待ち続ける聴衆の期待感と苛立ちがピークに達した時、
スポットライトに照らし出されヒトラーが登場します。
まるで、ロックスターの様です。
このムードに集まった聴衆は、酔いしれたことでしょう。

そして、聴衆は口々に「ハイル・ヒトラー」と叫ぶのです。
騒がしさもピークになったところで
冒頭の聴衆が静かになるまでヒトラーは沈黙を続けるのです。
そうして演説前に聴衆の感情を大きく揺さぶるのです。


そして、静まり返った聴衆を前に意外なほど紳士的に冷静に話し始めるのです。
演説の中盤に、もちろん感情的に話す意図的に見せ場も作るのです。
こうして、演説中も話し方でも聴衆の感情を大きく揺さぶり続けるのです。


民衆が熱狂したら少し黙って落ち着いた声で話し、緩急を付けるのです。
時に、激しく身振り手振りを入れますが、そうでない時は紳士的な態度で話します。
抑揚をつけて演説にメリハリをつけ、時に聴衆をけなし、時に大げさに持ち上げることで、
最後まで聴衆の感情を大きく揺さぶり続けるのです。


ヒトラーはよく聴衆を大げさに褒めました。
ただ褒めるのではなく、必ず一度相手を落としてから持ち上げる手法をとりました。
こういった揺さぶりは、なお聴衆を陶酔させたのでしょう。


そして、特に演説のクライマックスは、感情的な言葉を大げさに伝えます。

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