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天久聖一の味写入門

ほぼ日刊イトイ新聞(通称ほぼ日)には、面白いコンテンツがたくさんあり、たまに読んだりしている。特に数年前まではほぼ日手帳の愛用者で、今でもミナペルホネンの手帳カバーを大切に使っている。

先日フォローをしている方が「言いまつがい」というほぼ日の大人気コンテンツについて触れていて、そういえば昔めっちゃ笑ってたな・・・と思い出した。

そして「言いまつがい」に並ぶ人気コンテンツがあった。。。それは・・・

天久聖一あまひさまさかず味写入門


なんと2004年にスタートしているほぼ日の中では古株のコンテンツ(すでに終了)。フランス留学中に、面白いものが大好きな友達に「zoéちゃん、これ面白いから見て」と教えてもらったのである。
当時ど田舎の語学学校に通っており、楽しみもこれといってない・・・。

もう味写を見て笑うしかない。

というわけで毎日学校のパソコンから味写ばかり見ていたのである。(勉強しろよって話です)

見かたを変えれば失敗写真がお宝に変わる!
知らないあいだにヘンなものが写っちゃってた。
なぜ撮ったのか、まったく意図がわからない。
そんな失敗写真、きっとあなたの家にもありますよね?
世のなかには変わった人がいるもので、
そういう写真ばっかりながめているうちに、
ときどき、見れば見るほどおもしろい、
実に味わい深い写真があることに気づいたんですって。
味のある写真なので、「味写」。
発見者は天久聖一さんです。
味わいかたのコツを教えてくれるそうですから、
たくさんあつめて、みんなでたのしみましょう。
天久聖一の味写入門より

2000年代前半、「映え」なんて言葉すらなかった時代。そんなこと気にしている人はほとんどいなかった。私も失敗写真は数知れず。

ここで珠玉の味写をご紹介しよう。

まずは2006年の味写アワード最優秀作品を→こちらをクリックすると写真が開きます。

どうでしょう、このパワー。こんな写真の連続で腹がよじれるほど笑える。

さらに2007年心霊スペシャルが秀逸である。

実はフランスで散々味写を見まくった後、実家に戻り昔の写真を整理していたら、お宝を発見した。

それは私が大学生の時に友達と4人で花火大会をした時の写真なのだが、これがもはや味写に応募してもいいレベルの作品なのである。

撮影者は私。
当時火の玉花火というのがあって、それを3人の友達がそれぞれ持って幽霊の真似をしている写真なのだが、これが何度見ても笑えるのだ。

幽霊になるどころか口が数字の「3」とエロ目になっているA子、幽霊になりきりすぎてもはやこの世のものとは思えない表情のB美、まだ人間を捨てきれず照れが前面に出ながら火の玉を振り回すC江・・・。私は暗い蔵の中でその写真を見つけ、転げるほど笑った。我ながらよく撮った!これこそ味写だ!

早速その写真をガラケーで写真をとり、A子にメッセージを送った。

「この写真、味写入門に送っていい??」

そしたら秒で返事が返ってきて、「ダメ!」とめちゃくちゃ怒られた。
私はいいが、他の3人にしてみたら変顔をしながら幽霊になりきっている写真を世に放たれるなんて嫌に決まっている。その気持ちは分からんでもない。A子は怒りながらも、「でもこの写真、何回見ても面白いよね」とじわってるのだ。

これこそまさに味写である。見れば見るほどじわるのだ。

今は「映え」ばかりを気にして、気に入らなければ削除してまた撮影することができる。良い写真は撮れるかも知れないけど、失敗写真はなかなか世に出て来なくなった。


「映え」を気にせず、ちょっと気が抜けているぼんやりしたその人も見てみたいと思うのは私だけだろうか。その中に実に味わい深い、その人の人間性が出るような気がしている。

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