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センテナリアンはチャーミングな人が多い

世界屈指の長寿国である日本。

厚生労働省の発表によると平成28年の平均寿命は女性が87.14歳、男性が80.98歳である。一方、介護を受けたり、寝たきりになったりせずに生活できる「健康寿命」は、女性が74.79歳、男性が72.14歳であり、この差を縮めていくことが超高齢社会を迎えた日本社会の課題とも言える。(参考資料:https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000765913.pdf

ちなみに日本において100歳以上の方はどれくらいいらっしゃるかご存知だろうか?昨年度の厚生労働省の発表によると、住民基本台帳に基づく百歳以上の高齢者の総数は80,450人だそうだ。

2016年にNHKで放送された『あなたもなれる“健康長寿” 徹底解明 100歳の世界』という番組で、センテナリアン(百寿者)という言葉を初めて聞いたのだが、センテナリアンはなぜか寝たきりが少なく、最後まで元気な人の割合が高いという共通項を持っているのだそう。番組では故・日野原重明先生をはじめ、現役で働くセンテナリアンの方などいくつもの事例が紹介され、医学・栄養学・心理学・環境学・社会学などあらゆる角度から迫った大変興味深い番組だった。

おそらく日本で一番有名なセンテナリアンは、金さん銀さんではないだろうか?特に銀さんに関しては、お母様の生き方を間近で見て、教えを守ってきた娘さんたち5人も長寿として知られている。

番組の中で特に興味深かったのは、100歳も超えると脳がどんどんとポジティブな方向に寄せてくるということ。実際番組の中でも「今が一番幸せ」と答えるセンテナリアンがいらっしゃった。これを「老年的超越」というらしい。ご高齢の方は、たとえ動けなくなったとしても、心の中では人生に感謝し、幸福を感じているというのだ。

私は仕事柄、10名にも満たない数ではあるがセンテナリアンの方達とお会いし、お話をしたことがある。皆さん驚くほどお話が上手でユーモアがあって、チャーミングな方が多いというのが私の印象だ。中には「本物のハチ公を渋谷駅で見たことあるよ」という方もおり、その話が面白くて「またあの話聞かせてくださいよ」と私が何度もリクエストしたほどだった。

何かしらご不便なところはあるもののしっかりした方が多く、あの番組のいう通りだなぁといつも思う。

人生100年時代という言葉がずいぶん定着してきたが、センテナリアンのような先人がいるからこそ健康長寿の研究が進み、「老いる」こととどう向き合うかを考える時間を私たちは与えてもらっているような気がする。


100歳まで元気な体とマイペースな心を。
まだまだひよっこの私は、それに向けて準備中である。

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