本当に「好きなもの」は何だろう?

 昔、歌の真似事を熱心にやっていて、コンサート通いもしていました。他に演劇なども好きでしたし、アートを見るのも好きで、こういう時代になる前は、ホールや劇場、美術館などにもよく通っていました。

 集まることができなくなって、コンサートやライブは次々に中止となりましたが、逆にオンライン配信などで、これまで場所が遠い、日程が合わないなどの理由で行けなかったライブなどが自宅に居ながらでも聴けることも増えました。

 それで、実際に視聴する回数はどうなったかというと…。私の場合は増えていません。むしろ今までだったら行っていたものまで聴かなくなってしまった、視聴する数が激減したというのが正直なところです。

 ライブとオンラインは違うからなどという高尚な?理由ではなく、多分、これまで行っていたものの多くが自分にとって「絶対に聴きたいもの」ではなかったというのが明白になったということなのだろうと思います。

 それが証拠にそんな中でも絶対に試聴したいものは時間をきちんとスケジュールに落とし、用事は前後の時間に済ませるように調整して何が何でも試聴しています。

 「聴けたら聴こう」は日常の時間に流されてほとんどまあいいやとスルーされる。

 あとはご縁。気になっていていたけれど、たまたまスマホを開けたら開演時間10分前とかで、大丈夫そうだから聴いてみようかなと思ったもの。それだって本当にチャンネル?を合わせて「聴く」というアクションを実際に起こすまで行くのは一握り。

 配信はアーカイブがあって、事後でも聴けるようになっているものも多いけれど、それでも食指は動かない。

 それって自分にとって本当に必要ではなかったからではないかなと最近思い始めています。

 これまで好きだったものが、本当に好きだったのか、もしかしたら本当に好きなことは違う形の中にあって、ただ目の前にあることを好きなことだと思い込んで追いかけていたのではないかということを問われているような気がします。

 だとしたら、今の自分が本当に好きで大切なものは何だろう。既存のものを取っ替え引っ替えしてあれも違う、これもダメというのから、本質的にこれが好きというものを探したい。なければ作る。そんなことに今、シフトしようとしているのかなあ。

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