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時間の使い方

 10月も半ばを過ぎ、2023年のカレンダーや手帳の売り場が目につきます。

 何年か前「手帳術」ブームのようなことがあって、手帳術特集のような雑誌もたくさん出ていましたね。

 その頃、自分のこれまでを振り返って、本当に自分のやりたいことをやれていないまま日々を過ごしてしまい、気がついたらもうやれる時間がほとんど残されていない年齢になってしまっていたことに気づき、今からでも何とかそこに近づけないかと、時間の使い方に目を向けていました。

 手帳にもいろいろなものがあって「夢をかなえる」とか、「こうすればもっと充実した人生が送れる」みたいなことを謳っていたり、女性で結婚して子育てしながら、研究などのハードな仕事を成し遂げた人の手帳や時間の使い方が紹介されたりしているのを見ると、自分も何とかできないかという焦りの気持ちもあり、使い方を真似てみたりしました。

 その結果わかったこと。自分には自分の時間の使い方、ペースやリズムがあり、他の人の使い方を真似しても必ずしもうまくいくものではないということでした。

 私は極端なくらい「マルチタスク」とか「ながら仕事」など、同時並行で複数のことを進めるのが苦手です。

 学生の時もラジオの深夜放送を聴きながらの勉強は全くできませんでしたし、本も読書として読む場合は同時並行で複数の本を読み進めることができず、家でも電車の中でもずっと同じ本を読み切ってから次の本を読み始めます。

 今も何かやっている時に急に他のことで中断して他のことをやると、その後中断した地点から中断した時と同じテンションや流れでまた始めることができず、結局最初からやり直すことになるので非効率だし、自分もイライラします。

 だから何かやる時はそれを腰を落ち着けて最後までやれるだけの時間が取れないと思う時には手をつけない方が良いし、「子どもをあやしながら1分空き時間があれば作っている書類の数行は書けるから、すぐできるように書類を手元に置いておく」といった仕事の仕方は合いません。

 自分に合わないやり方を続けていくと、手帳を見るのも嫌になります。びっしり書き込んでいたスケジュールがある期間、全く書かなくなり、見えていることだけに流されるように時間を過ごしたこともありました。

 年齢的なこともあるけれど、他の人からは非効率に見えても、自分は一つ一つにじっくり向き合えた方がいい。それで他の人よりできたことの数が少なくても、今の自分にできることを自分が納得できるまでやれればそれでいいと思うようになりました。

 人により、また時期(年齢?)や状況によって、嫌でも効率よく時間を使ってたくさんのことをやらなければいけない時もあるのかもしれません。

 でも、自分はもうそういう時期は過ぎたかなと思います。絶対にやり遂げたい大切なことがちゃんとできればあとのことはどうでもいいや。きっとそんな時間の使い方で生きていくのだろうなと思います。


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