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2021/10/15

自分の死んだ後のことについて気まぐれに思ったこと。(最初に断っておくが、私は今現在死にたいと全く思っていない。色々あるけどそれなりに人生を楽しんでいるし、本当に気まぐれに考えただけ。)
自分が死んで葬式が開催されて、そこで生前に作った自分のプレイリストを流せるとしたらどんな曲を流したいか。 

私は自分の葬式は執り行われなくても構わないと思う。
どうせ自分はそこにいないのだし、もう何も感じない私のためにたくさんのお金を使わないで欲しい。
それで遺された人たちが救われたりするのならいいけれど、そうで無いのならまだ生きている自分のために使って欲しい。
しかも人間関係の細い私の葬式には誰も来ないだろう。
それは開いた人がかわいそうな思いをするだけだろうと思う。
そもそも死んだことすら知らない人だって大勢いるだろう。
友人だと思っていた人ですら来ないかもしれない。
行きたいと言ってくれる友人がいても、心の整理がつかないので無い限りは、自分の人生を大事にして欲しい。
すなわち特別来て欲しいとは思っていないというわけだ。

基本的にはそういうスタンスだけれど、もしも自分の葬式をどう飾りたいかと聞かれたら。
ありがたいことにたくさんの人が参列してくださったら。
実際には多分お経が読まれるのだろうけれど、その間を自分の好きな音に変えられるなら。
自分の死に際して、彼岸を渡る前に聞きたい、私のことを良く知る人たちに聞いてほしい音楽は何か。
いくつか選び出してみた。

私の葬式開演です。

1. 遺書
2. Doomed
3. 病名は愛だった
4. Numb
5. 君に世界
6. 輪廻転生
7. Hospital for souls


1曲目 遺書
ぼくのりりっくのぼうよみ。
没落というアルバム、そしてぼくりりの引退ライブのセットリストでトップを飾る曲に、私の葬式のトップを飾って欲しい。
私の言葉があなたに届いたかどうかなんてわからないけれど、少なくとも私の言葉はここに残っている。
生前の私が遺したこの心の叫びも、届くかはわからないけれど、いつまでもここに残り続ける。
今までもそうやって届かない苦しみに耐えてきたけれど、もうそれで苦しむことはないんだ。
言葉越しにしか分かり合えないけれど、人生の中でどんな形であれ邂逅できたことを私は喜んでいたということ。
また、私は生きていくうちに数多の呪いを自分にかけてきた。
それは自己保身のためのものでもありながら、自分の行動を制限する鎖でもあった。
それらが原因でこういう歪な人生を送ってきたんだよということを伝えたい。
そしてこれから流れる、私のものでは無いけれど私の選んだ言葉たちを、せめて今この場だけではきちんと心に刻みつけて欲しいと伝えたい。
葬式にもピッタリな題の曲だし。
もしもプレイリストじゃなくてアルバムだったら、この曲が収録されている「没落」を流してもらいたい。

2曲目 Doomed
Bring Me The Horizon。
生きることに疲れ果てる時期もあったこと。
私にとって生きることは多大な労力を伴ったこと。
何度もやり直したいと思ったけれど、ただの一度もやり直せなかった。
そうして何もかも嫌になって、死んでしまいたいと思ったこともあったけど、結局行動には移さなかった。
だから暗い世界を彷徨ってでも、生きるよりほかなかった。
悶えながら文字通り懸命に生きたこと、死を選ぶこともできなかった苦難をこの曲に託したい。
自分でも何がしたいのかわからなくなるほど、理性を失うほどに深く絶望したこともあったけれど、その中で必死に、そして半ば諦念を抱きつつ、それでも生きていたことを遺しておきたい。

3曲目 病名は愛だった
Neru。
自分で言うのもアレだし、重度のものでは決して無いけれど、どちらかというと私は愛に飢えている人だと思う。
だからこの曲。
恋が多かったわけでは無いし、最初から半ば諦め気味なのでこれからも恋愛とはほとんど縁がないだろう。
それでも誰かに愛して欲しかったなぁという思いを託したい。
緩やかに迫る死期ですらフィナーレのように見違えるというフレーズがある。
私の死が緩やかかどうかは知らないが、間違いなく私の人生はそこでフィナーレを迎える。
エピローグとして様々な人が思い出してくれることはあるかもしれないけれど、私としてはそこで幕が降りる。
アルバムの最後を飾っているこの曲に、私の最期も飾ってもらえたら。

4曲目 Numb
Linkin Park。
人の期待から外れてしまった事実、そして期待をかけてくれた人を失望させてしまったことにたいする申し訳なさ、失敗に終わるとわかっていても自分らしさを貫きたかったこと。
それら全てをこの曲に託したい。
だんだん現実感も無くなってきて、色んなものを感じなくなって。
私は別に鈍感になっていたわけではないけれど、自分を貫く過程でわからなくなったこともあるだろう。
それを抜きにしても、この曲のChesterの歌声は素晴らしいものだ。
表に出せない苦しみを絞り出すような。
Chesterは自殺してしまい、もうこの世を去っているけれど、この曲が彼の死後に10億回再生を記録したことはそれだけファンに愛されていたことを物語っている。
そして私もその1人だ。
みんなの期待する人にはならなかったけど、それが私だったんです、というメッセージを大好きなこの曲に託す。

5曲目 君に世界
Eve。
独りよがりなプレイリストだけれど、少し来てくれた人に問いかけたい。
私はあなたたちの世界に存在していましたか?
それだけを問いたい。
どんな形でもいいから、存在していたのならそれだけで嬉しい。
そしてみんなには私はどう写っていたのかが知りたい。
嫌なやつだった、面白いやつだった、可愛げのないやつだった、色々とおかしなやつだった。
正直なことを聞きたい。
それから私をその世界に居させてくれたこと、私の世界に現れてくれたことに改めて感謝を伝えたい。
と同時に、この曲を聴きながら私のことを思い出してもらえたらと思う。

6曲目 輪廻転生
ぼくのりりっくのぼうよみ。
ひたすら懺悔の時間。
今までにかけた迷惑を謝りたい。
償いきれなかった分は、しっかり死んでから裁きを受けることをお伝えしておきたい。

7曲目 Hospital for Souls
Bring Me The Horizon。
もうここまでくると伝えたいことは何もない。
普段の生活で伝えている気持ち、書いているかどうかわからないけれど、遺書に残した気持ち、そして今までの曲で伝えた気持ち。
もうあとは私の死をただ見届けて欲しい。
実際にはもう死んで冷たくなっているのだけど。
私はもうそこにいないのだけど。
「悩みとかなさそう」と言われた私が誰にも言わなかった苦しみ、私を「メンヘラだよね」と言ったあの人には言葉では伝わり得ない苦しみ。
それを苦難や不幸を歌わせたら右に出るものはいないOliverの歌声に代弁してもらいたい。
火葬のタイミングで流してもらえたら最高。
Watch me burn !!!!!
私という人間が灰になっていく様をその目に焼き付けて欲しい。(見れないけど。)


総じて誰にも言わなかった苦しみをわかって欲しいんだなと思う。
あるいは誰にも理解されなかった感覚をここで消化してしまいたいというか。
誤解を解きたいのかもしれない。
明るい人柄だと思っていた私という人間は、実は背中からこんなにも血が流れ出していたということ。
よく考えたら、ついぞ伝わらなかった苦しみを死後に伝えるという願いは、ゾンビ化しているのかもしれない。

私という人間がいかにボロボロになってでも、それでも生をまっとうしたということ。
傷ついて死に瀕してこそ、私の生命は最大級の輝きを放つと思う。
私の生命の輝きの余光を、葬式で皆さんの心に少しでも残せたら。

ここまで考えて、めちゃくちゃ暗いなあと笑ってしまった。
私がこれらの曲をかけたいということ、伝えたい思いや乗せたい音、聴いてほしい言葉は完璧に並んでいるけれど、あまりにも暗い。
私の負の感情を嚥下してしまうと、最悪私の死を悲しんでくれた人を呪ってしまうかもしれない。
となればもっと明るい曲とか流した方が良いんだろうか。
でも例えば誰かの葬式で、星野源の恋とか流されたらどれほど泣いていてもきっと笑ってしまう。
自分の死を悼んでくれるのは嬉しいけれど、それより笑って見送ってくれた方が嬉しいし安心するかもな。
いやしかしポップな曲を流してみんなで喪服を着て踊るのはあまりにもシュールすぎる。
結局はお経とか、西洋のオルガンの音が1番しっくり来るのかもしれない。

あ!でも!
絶対怒られるけれど、Bring Me The Horizon の Anthem もいいな。
この曲のことをこのタイミングで思い出したせいで、私の葬式のプレイリストはまだまだ決まらなさそうです。
平均寿命から考えて、死ぬまでには十分すぎるほど時間があるからゆっくり悩もうかな。


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