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Refeeld「Lost Property」の世界観

※今回の記事はBTSとは無関係なので、BTSしか興味ないよ!という方は、すみません。今回は私が最近よく聴いている音楽について書きます。良かったら見て欲しいです。



私が最近推しているLofi, Chill, Electronicを中心に音楽を制作しているアーティスト、Refeeld。
https://www.refeeld.com/

高校生の頃から曲をリリースしていて、作曲はもちろんピアノやギター、ベースも自分で弾いているし、ミックスやマスタリングも全て彼自身が手掛けている。

彼は2002年生まれ、現在20歳。勝手に天才と呼ばせてもらっている。

まず私が初めて彼の音楽に触れたのは、2022年7月末。24時間365日ランダムにチルソングが流れているYoutubeの動画を見ていてたまたま流れてきたのがきっかけ。

当時流れてきたのは、この曲

Project AERというアーティストとコラボしたEPに収録されている「Blue Terrain」

この曲を聴いた瞬間に心を奪われ、早速AppleMusicで検索してDLし、Refeeldさんのアーティストページになんとなく飛んでみた。
そしてなんとなくトップソングから一曲ずつ聴いてみる。何だこの人、全部いい曲なんだが。再生する全ての曲が私の心を奪っていく。

何このクソかっこいいビートとメロディ。

耳心地が良すぎる、何これ。



その流れでなんとなくTwitter、Instagramを覗いてみると、なんと日本人で、しかも誕生日 2002年の文字。ということは今20歳。即フォロー。もっと彼について知りたい!と思った私、インスタに長文DMを送ったりしてしまう。普通に怖い。


単純なのでこの音楽との出会いは運命的だと思った。
そこから彼の音楽を聴き漁る日々が始まった。毎日聞いた。

彼の音楽を聴き始めたのは8月ごろなので、約4ヶ月ほどしか経っていない。それなのに、2022年にAppleMusicで聞いたアーティストのランキングでは、今年一番聞いたBTSの次に挙がってきていた。

セブチとの差

そもそもBTSを上半期に聴きすぎ説ある
コピーするために狂ったように聞いてたからね…

Refeeldさんの音楽に心を奪われすぎて、2022年下半期、BTS全然聞いてない。



私がどれだけ彼の曲を聞いてるかはさておき、この記事の本題である、私の大好きなEPがあるので紹介したい。

「忘れても、覚えていてね。」
2022年にリリースされた、Refeeld初のアンビエント作品である「Lost Property」というEP。

“Lost Property”は直訳すると“忘れ物”という意味。
作者の意向では曲順に聞いてほしいとのことで、それぞれのタイトルの和訳も見ていく。

1.残したもの、残してくれたもの
2.別れ、決別
3.走馬灯、蘇る記憶
4.後の祭り、過ぎ去った事
5.空虚、空白
6.遺棄、見切り

Refeeld Twitterより

これらのタイトルの意味からしても、この“忘れ物”は“悔い”という意味でもある。

このEPに収録されている曲を初めて聴いた時、何故か身動きが取れなくなった。彼の痛みが、思いが、私の心の奥底まで伝わってきて、涙を流した事だってある。

彼の音楽には歌声や歌詞はない。言葉が存在しない分、音だけで全てを表現する。自分の思いを色んな音に変えて、聞き手に伝えることができる。
これこそが彼の武器であり、才能だといえる。

ここからは深読みしがちな私の個人的見解であり、正解ではないので参考程度に見てほしい。それぞれの曲を聴いて私自身が感じた事。


一曲目のWhat You Leftに、切なさの中にどこか優しさを感じるのは気のせいだろうか。メロディから全ての音が優しく聞こえる。もしかすると残してくれたものは、優しさなのかもしれない。別れの時に思い出すことが優しさだなんて、皮肉であり救いでもある。時々不安定になる音は、心が不安定になっているからだろうか。薄れつつも沢山の思い出が残っている、きっと悪い思い出ではない。これが、例えば恋愛だとすれば、良い恋愛だったと言えるのではないか。

Farewell、2曲目にしてエンディングのような雰囲気。終わりに向かっている気がする。きっと“別れ”を表しているからなんだと思う。決別してしまっても“あの頃に戻れたらいいのに”と過去を思い出し強く願う。名残惜しさや悔いを残したような終わり方のまま、次に繋がっていく。


Lantern、走馬灯。EPの中でこの曲が一番長い。その記憶は人生の大部分を占めていたのだろうか。それとも長い間、その記憶から離れることが出来なかったのだろうか。思い出を乗せた列車が目の前を通り過ぎていくような感じがする。

彼の曲に「Limited Express」という電車をテーマにした曲があるのだが、なんとなく音の運びに似たようなものを感じるのは関係があるだろうか。
記憶が走馬灯のように巡る様子が、まさに音で完璧に表されていると思う。素晴らしいです。

It's Too Late、もう遅い、過ぎ去ったことだ。そんな声が聞こえてくる。地球は常に回っている。残酷なことに、どんなに辛いことが起きても地球は回り続ける。ディレイのかかった音がそう感じさせるのかどうかは分からないが、とにかく終わってしまったことを実感し、心にポッカリと穴が空いたような負の感情に陥る。
そこからEmptiness(空虚、空白)へと移り変わる。これがこのEPの中で最も悲しいメロディだと私は感じる…。心が寒くて震えているような音。

心に大きな穴が空いてしまったという感覚は、寂しいという言葉では表せないほどの喪失感がある。これを音で表現できるとは。

雨は永遠に降り続けることはないし、必ず朝はやってくるし、冬を終えて春が訪れるように、誰しも苦しみや悲しみを乗り越える時が、いつかは来るんだと思う。

このEPの最後の曲、Get Over It(遺棄、見切り)は、ストーリーの結末。乗り越える、という意味でもあるという。時計の針が動くような音がリズムを刻んでいる。時間は進み続けるよ、だから乗り越えないとね、と言いながら優しいメロディが涙を拭ってくれている。


Refeeldの音楽は、元気を与えるのではなく、寄り添ってくれるような音楽を目指しているという。まさにこういう事か。なんて素敵なんだろう。

込められた意味をなしにして考えても、Get Over Itは直感的に私が最も好きな曲でもある。Refeeldさんの曲を聴き始めた8月から換算して、なんと200回以上も聞いているらしい。これガチ。


何故か分からないけど、Get Over Itを聞きながら何回も泣いている。



そして2022年の終わり、12/31の夜にあるYoutubeが投稿された。

その動画は、EP「Lost Property」の曲たちが集まって一つの曲として完成されたものだった。Lost Property全部乗せMix。

なんと、全ての曲がGet Over Itのキーに合わせて作られている。
Get Over Itは結末、つまり乗り越えるということなので、2023年も乗り越えるぞ!という意味が込められた一曲になっているそうだ。発想が天才か。

最後もやはりGet Over Itのメロディで締めくくられる。心がギュッッッッと締め付けられた。私が2022年で一番聞いた大好きなこの曲で、一年を締めくくり新年を迎えられたことが、どれほど幸せだったか。2022年色々あったけど、終わり良ければ全て良し、というように、2022年は幸せだったなと思うことが出来た。

2023年、乗り越えるぞ〜

このLost Propertyだけでなく、素晴らしい楽曲がもっともっと沢山ある。

彼の音楽は沢山の人を救い、心を動かす力がある。もっと沢山の人に愛されて欲しいと思っている。是非、彼の音楽を聴いてみて欲しい。


公式サイトhttps://www.refeeld.com

Twitter: https://twitter.com/refeeld

Instagram: https://instagram.com/refeeld



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