兄弟と4寮

いきなりだが、「ポッタリアン」とは、ハリー・ポッターが好きな人たちのことである。かく言う私もポッタリアンである。

今も思い出すのが、原作『ハリー・ポッターと賢者の石』をクラスの誰よりも早く手に入れて、自慢げに学校に持っていた。あれは、何で買ってもらったんだろう。小学校3年生の私にはまだ難しい箇所もあり、飛ばし飛ばし読んでいた。中でも繰り返し読んだのが、組み分け帽子が各寮に配属する場面である。姉もハリー・ポッター熱に浮かされていたので、よく2段ベッドの上からその場面を読んでくれた。しかも、役になりきって。それが、弟にも私にもウケてゲラゲラ笑っていたら、末っ子を寝かしつけていた母が怒って寝室に乗り込んできたものだ。「あんた達の笑い声で起きたでしょう!」と、思い出すのがここまでがセットだ。そしていつも、怒られた姉で思い出が終わるので切なくなる。

さて、ここで私が何人兄弟かわかりましたか?私は4人兄弟である。ということは、4寮に分けられるということである。母が大人になった今もよくいうのが、「同じ風に育てたのにこうも性格が違うのか」ということ。そこまで言われるくらい違う。そこでポッタリアンの私と姉は自分たちを各寮に分けたのだ。

姉は、原作でもグリフィンドール推しだったのもあり、自分のことはグリフィンドールに配属した。ただファンだからというわけではなく、性格を見ても「そうだな」と思う。正義感が強くて勇敢なところはそうだ。あと暑苦しい。そうだ。

私は、100人中100人が答えるほどの模範的なハッフルパフ生である。第一巻を読むと、ハッフルパフは劣等生が選ばれると書かれていたが、今やセドリックやニュートのおかげで人気の寮となった。私がハッフルパフ生と思われるところは、基本は能天気でいきなり突拍子もないことをするあたりだろうか。そうなのだろうか。

弟は、レイブンクローである。まぁぁ、頭がいい。そんでもってとても変わっているのである。変なところで律儀なのだが、変なところで大雑把なのだ。あと、天パもすごい。

末っ子は、スリザリンである。彼も頭がいいが、危ない。常に闇を感じている。でも、根はいい子なんです。顔が爬虫類っぽいのでそこに配属された気もする。

もし、あなたの周りにポッタリアンがいるのなら、「自分、どこの寮?」と聞いてみて欲しい。絶対に自分の寮があるはずだ。そして、「えー、グリフィンドールじゃなくて、スリザリンじゃない?」と赤の他人である貴方が口出しをしてはいないのである。ポッタリアンは各々の心の中に組み分け帽子を持っており、自分の配属先は決定しているのだから。それは、その人の人格をも否定することになるので気を付けて欲しい。

ちなみに「4寮に振り分けて何になるんだ!」と言わないでほしい。特に何もならない。だが、それがポッタリアンのアイデンティティなのである。あとは、ユニバでお土産選ぶとき楽。

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