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好きな映画の話【2】『フェノミナ』

大学生の頃、臨床心理学の授業で統合失調症の説明の一環として、『ビューティフル・マインド』という映画を見る機会があった。
実在の天才数学者ジョン・ナッシュの半生を描いた映画で、主演はラッセル・クロウ。
モデルがちゃんといて、臨床心理士の先生がオススメするだけあって、イメージとしてかなり分かりやすい参考となったのを覚えている。
映画自体がまず面白かったので、その後は自分でもDVDを購入して何度か見る事に。そこで、ヒロインのジェニファー・コネリーの名前を見て、辿り着いたのが、『フェノミナ』だった。

『フェノミナ』は1985年のイタリア映画。なにしろ生まれる前の事だから、よく知らなかった。
けれど、よく知らないなりに、冒頭のシーンに謎の顔が映り込んでいるという紹介のされ方をしたことがあって、その部分だけ知っていた。
監督は『サスペリア』で知られるダリオ・アルジェント。『フェノミナ』もまたホラーサスペンス映画であった。
しかし、興味を大きく惹かれたのは、そういうホラー要素ではなく、SFCの初代クロックタワーのオマージュ元であるという点だった。
どのくらいオマージュされているのだろうという興味と、ジェニファー・コネリーが演じる主人公ジェニファーのもつ虫と交流できるという特殊能力に妙に惹かれたものの、長らく見る機会がなかった。
よく行くお店で見かけたら買おうor借りよう。そう思っていたのだが、なかなか置いてある場所がなかったのだ。
結局、実際に視聴したのは、興味を持ち始めてから十年近く経った後の事だった。
Blu-rayを購入したことにより、ようやく見ることが出来たのだ。

実際に映画を目にしたことにより、クロックタワーのあちらこちらがオマージュであった事を知る。
何がどう似ているって、もう何もかもなんだよね。
まず、主人公はジェニファーですし、顔グラもそっくり。で、それだけでなく、殺人鬼の犯人やその母親の姿や設定もそっくり。
そういえば、クロックタワーにはなかったかも?と思ったところがあるとしたら、映画のある意味での見所である××虫ダイブ(諸事情により伏せておいた)だろうか。
このシーンはマジで無理な人は無理だと思うので、虫が苦手な人は見ない方がいい。
けれど、まだ『フェノミナ』を見たことがなくて、虫描写が平気な人やダメかもしれないけど自己責任で見てみたいかもって人は、ぜひとも初代のクロックタワーの事を思い出しながら視聴してみて欲しい。
一度見ただけでも、クロックタワーの原点であることがよく分かるのではないかと思う。
それだけに、クロックタワーのシリーズ(なんなら精神的続編って感じの『デメント』とかも)が好きな人にオススメしたい一作となっている。


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