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思わず撮っていた写真(日記)

 いつの間にか、思わず撮っていた写真を貼って、その時思っていたことを振り返るという日記です。


細工藤

 伝票で担当名が「細工藤」とあり、二度見して撮った。もしかして、「細(ほそ)工藤」と「太(ふと)工藤」がいて、細(ほそ)の方なのか。
 もしかして、自分が知らないだけで、全ての苗字で「細」と「太」があったりする? と思って、そのときは日本全国の名字が頭の中で単純に3倍に増えていって、ぶわっと(ドローンみたいな脳内の視野で)沖縄とか北海道まで意識が飛んでいって、爽快だった。

「細工(さいく)」という名字があるとして、それがまさかの二人同じ店にいて、細工・藤之助と、細工・梅吉の区別をする為に一文字目を続けて「細工・藤(ふじ)」にしている、という可能性も考えた。

 結局よく分からず、撮ってその場は終わりだったが、今改めて調べると、「細工藤(さいくどう)」という三文字続きの名字のようで、日本に約50人くらいの名字で、かつ岩手県か北海道あたりにしかいないらしい。(これによって今私が北の方で暮らしていることまで分かってしまう、(別に隠してはいないし全然言っているが))珍し名字だった。

「細」と「太」が存在する可能性を一瞬でも見せてくれて嬉しかった。伝票一枚で世界が変わった気がしてまあまあ衝撃的だった。


「お前が そのマドから つるされ カラスどものエサになるというのなら わかいしよう」

 先月くらいに買った、ロード・オブ・ザ・リングのソフト(「王の帰還」、GBA)の、アラゴルン編での一幕。
①「そのマドから つるされ」、②「カラスどものエサになる」、つまり死ぬ以外に和解はないということ。どんだけやったって譲らない場合の、叶うはずのない盛り方、個性が出るなと思った。その中での鳥葬って、あまりにも西洋すぎて面白かった。

 いろいろと、叶わない前提の無理な要求のバリエーションを考えていたが、自分なら「正月の 生放送のお笑い番組を 最後まで 見続けられたら わかいしよう」を挙げたい。ぐだぐだすぎて見ていられない(見ていられないことが良さだとも思う)。

 ロード・オブ・ザ・リング、すごい幼いときにぼんやり見ただけで、主人公の名前も何一つ分からないので、ゲームもいまいち分からないままやっている。おそらくこれよりもハリーポッターを見ることに時間を割いた方がのちのちの自分にとって得になる気がする、と思って「秘密の部屋」を真剣に見た記憶がある。ナルニア国物語も序盤だけ覚えていて(タンスのところ)、あとは記憶にない。見たものを全て覚えたまま成長していたかった。

カエル

 竹中直人みたいな。
 この顔で実は怒ってる、みたいな人が一番怖い。

 カエルは、敵に襲われないために、緑の森、茶色の土に擬態していて、確かにこのカエルも葉っぱの上で見事に隠れている。
 人は、あまり擬態することがない。何かに襲われないための擬装といえば、敵軍に気づかれないための迷彩服とか。人はかなり生物界で力を持っていて、ふだんの生活上何かに強く怯えるということがあまり無いのが、改めて実感される(クマとか蜂とか、怖いものはたくさんあるが、それらを殺す道具を作ることができるのが強い)。
 はじめから強めの生物として生まれて(しまって)いる事実を思いながら動物と接すると、申し訳ない気持ちになる。向こうは、自身よりずっと大きな人間の姿に驚いて逃げたり、大声をあげたりする。人間である時点で負(お)っているものを思う。
 そんな私たちに恐れることなく、高音で合図までしながら果敢に飛んできて血を吸ってくる蚊に、凄いな〜と思う。リスペクトしている。でも、いざ吸われると、殺す! と思って叩いている。で、殺してしまって、蚊とはいえ、また人間としての力で……と暗い気持ちになる。


クロノカプセル という曲を解禁したとき

 音ゲー(音楽ゲーム)を小学生のころから趣味としてやっているが、どのゲームも上手い人がたくさんいて、その人たちが飽きないように難しい曲が開発されて、それをまた上手い人が頑張ってクリアして……が繰り返されて、基本的にインフレの一途をたどる。
 大学生の頃もよく夜にひとりでゲームセンターに行ってこつこつ音ゲーをしていたが、卒業して働きはじめてからはその頻度はがくんと下がった。難易度も上がっているし、ひとつのものを極めている人たちには全く勝てないようになってきたので、好きな曲を好きなように遊ぶことに徹しようと決めた途端、音ゲーがとても楽しくなって、今もたまに好きな曲だけやっている。

 ただ、その「好きな曲」を遊ぶことすらできない、という状況が音ゲーには存在する。
 向こうも、お金をどんどん落としてもらう必要があるので、人気の曲や新しい曲は別のこれをクリアするまで遊べません、というシステムで、それを解禁する必要がある。
 ものによっては、一曲解禁するのに6000円分くらいかかることもある。(上手くいってそれで、下手で手こずるともっとかかる、といった場合も……)私は楽しみたいだけで、無駄なお金を払って別に好きでもない曲を解禁する気は無いので、基本的にそういう作業は無視してきた。

 でも、どうしてもこの曲で遊びたいから頑張って解禁したい、と思ったのが四曲あり、それが「n/a」(beatmania IIDX)、「∧zure Vixen」(CHUNITHM)、「BIRTH」(maimai)、そして「XHRONOXAPSULΞ」(SOUND VOLTEX)だった。
 体感の長さでいうと、BIRTH<∧zure Vixen<n/a<XHRONOXAPSULΞで、クロノカプセルに関しては本当に嫌気がさした。ほか三曲は、道のりは長いものの、何でもいいから曲をクリアしていれば自動的に進み、いつの間にか解禁される仕組みだった。
 クロノカプセルは、まず200円入れて1回だけチャレンジできるモードを選び、(最低でも2-3回プレーが必要な曲を)6曲分解禁して、その上で現れるクロノカプセルを、同様に解禁する必要がある。この時点でもう4000円くらいは確定している。それに、このモードはかなり難しいので、上手くいってそれで、ミスをすると200円分が全く無駄に終わる場合が結構出てくる。
 一番問題なのは、6曲分の解禁作業は、自分の好きな曲をプレー出来る訳では無いこと。好きでもない曲を何十回も強制的にさせられる。これが、本当に時間の無駄な気がして、とても苦痛だった。
 一応弐寺は中伝、SDVXは或帝滅斗と下手ではないので、なんとか苦しみつつ解禁は出来た(難しい曲をクリアできる人だけがこの曲をプレーできる、というシステムは本当によくないと思う。音楽を大事にして欲しい、と思う)。

 ということで、このクロノカプセル解禁の写真は、見るだけで気持ちいいし、ゾッとする。本当に嫌な時間だった。体育祭くらい嫌だった。
 これでようやく暴龍天(上のランク)にチャレンジできるので、また頑張りたい(Xronièr回がやりやすいとは聞いているものの、好きなクロノカプセルで突破したい気持ちがある)。


 線を潜るシーン

 先日『よつばと!』1〜15巻を読み終えた。15
巻のランドセルのシーンは号泣してしまった。

 この写真のシーンは、皆で気球を見に行く、というほのぼのした場面で、特になんでもないところだが、よつばが杭の紐の下をくぐっているところを見て、細かいなーと思った。
 えな(よつばの隣にいる子ども)は、紐が無い場所を選んで通過している。よつばも、そっちに行くことはできたはず。身長が低いから、そのままでも通過できると思ったわけではなく、おそらくわざわざ屈んで通る必要のある場所を選んで突っ切ったんだと思う。
 いちいち世界を冒険っぽくしてしまう子どもの歩き方、が、それをメインではなくさりげなく描かれていることが、かっこいいと思った。

 昔は自分もこうだったのに、完全に安全なところしか歩かないようになっている。わざわざ屈む、むしろ屈みたい、みたいな気持ちをもう一度取り戻したい。今ならまだ間に合う気がする。世界側は何も変わらずに、こっちが遊び方を変えるというやり方。楽しんで生きていきたい。

 

東京タワーみたいなやつ

 地元の公園にはこれが無かった。だから、これを旅行先で見かける度に、いいなと思っていた。

 大きくなって今登ると、10秒くらいでてっぺんまでいける。なんとなくクライミングにハマる人の気持ちも分かる。

 なによりこの遊具は見た目がいい。ほとんど東京タワーだから。小学校に、恐竜の背骨みたいな、かまぼこ型の巨大な遊具があった。側面は鎖がぶら下がっていて登れるようになっていて、背骨部分は円のパイプで潜って登っていけた。
 あれも見た目が面白かったが、かまぼこの弧のちょうどてっぺんの所から手を滑らせて落ちて怪我をしたことがあるので、あまりいい思い出ではない。

 この東京タワー型の遊具を羨ましいと思うのも、これで怪我をしたことがないからだと思う。これで怪我したことがある人と一緒に見て、嫌そうな反応をしているのを隣で見ていたい。


かわいそうに

「クローンで遺伝子から人間を作り出しているんだ」と(水と生物が入った円柱を触りながら)科学者がにやにや言っている みたいな映像を想像した。
 アンパンマンがこっちを向いているのもまた、情に訴えかけてくる。

 でもよく見ると、「おまえ それでおれのこと 心配してるつもりか? あんまり なめるなよ」と言っているようにも見える。なんかかわいそう、と思うこと自体の加害性。でもまあさすがにこれは……。


呪い

 死神のフォントみたいな。死神に、好きな食べ物は? って聞いて「サラダ菜……」って答えてきたときの吹き出しの中の文字のフォント。どういう意図でこれになったのか聞いてみたい。味よりも先に感情を感じそうで怖い。

なんか寂しい

 何を見せられているんだろう……。それに、これが選べるのが人間、というのも、果たして正しいのか分からない。


‪👍🏻

 空模様、だけを見て暮らしていきたい。普通に絵画みたいに綺麗で、常に動いているのも良い。いつでも窓を開けると、外に出ると、そこにある、というのが良い。雲が突然変な形をするのも、お茶目で良いと思う。
 何より、青と灰と白という色合いがいい。永遠に見ていられる。空についてなら、ずっと良いところを上げ続けられる気がする。大雨のときだけは一つもいいと思わないが……。


逆裁1

 ps4版の逆転裁判123を、随分前に買ってはいて、ずっとやる機会を逃していたのでしはじめた(今1の5話目「蘇る逆転」)。
 ミステリが好きなので、逆裁のことはずっと耳にしていたし、(1作目からずっと追っている)レイトン教授とコラボしたとき(俗にいうレイ逆)もここがタイミングだと思ってはいたが、逃し逃し。
 レイトンもまさか続編が出ると言うし(カトリーエイルは除外……)、逆裁456王泥喜セレクションも来春出るということで、これを逃してはもうしないだろう……と思ってやり始めた。
 まだ1の5話目だが、なかなか面白い。特に3話目の展開は、ふつうに推理小説を読んでいるみたいで良かった。

 この写真は、逆転裁判でもやらない限り、ほとんど見ることの出来ない画角だ……と思って感動して撮った。(「HERO」とか「リーガル・ハイ」とか「99.9」とか「イチケイのカラス」とか、法廷もので見たことがある気もするが)法廷に行くことも無ければ、弁護人としてそこに立つことも死ぬまでないはずなので、この視線で見るのは貴重だなと思った。

 これとは全く関係ない動機で、先日、甲賀三郎「支倉事件」を読んだ。あれも裁判の実録もので、支倉の豹変っぷりがものすごく怖い名作だった。「本当にあったこと」を証明するのって、難しいんだなと改めて思う。
 そういえばまだダンガンロンパ2・v3をやっていないので(1のオチからして2は不可能だ! 商業のための無理なシリーズ化に決まってる! と思ってしてこなかった)、逆裁が終わればしておきたい……。


青にもいろいろある

 panpanyaさんのアクリルスタンドをこの前買ったのが、私の初所持のアクリルスタンドだった。嬉しくてずっと眺めていたら、これと同じ仕組みで、自分の好きな絵画を小さくして飾っておけるんじゃないか……と思って、早速アクリルスタンドを作れるサイトを検索。
 そしてすいすいと作って、届いた。
 この絵はIsaac Levitan,《Clouds》,1895。初めてみたときから一目惚れで、この雲間から覗く水色が、もう素晴らしくて、週7くらいで画像を見返しては、凄い……と思っていた。
 かなりいい感じで、早速本棚に飾って、写真を撮った。

 この一枚の画像の中に、好きな絵画(《Clouds》)、好きな画集(みなはむ『風の中』)、好きな詩集(阿部弘一、支倉隆子、河野道代)、友だちが出した歌集(青松輝『4』)が映っている。こんなに文化的な幸福度の高い写真を撮れたことは無い。来るところまで来たが、あとは自分の本がここに並べば完成する。
 お金さえ貯まれば、本は出せなくは無いことがだんだん分かってきたので、死ぬまでにはきっと、遅かれ早かれ一冊二冊は出せそうな気がする。好きな絵画のアクスタをあといくつか作って、どんどん本棚を完成に向かわせたい(自分の好きな絵が、ほとんど70年以上前であることが、ここに来て得にはたらいている)。相応の本が出せるように、こつこつ頑張りたいなと、明るい気持ちでいる。

20230929


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おねがいします。短歌のネットプリントです。お見逃しなく。


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