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幸せな日々の作り方 「幸せのメカニズム 実践・幸福学入門」 を読んで

「人生の目的」について考える時、「そんなものはない、壮大な暇つぶしだ!」というシュールな答えが浮かぶ一方で、死ぬときにはやっぱり「いい人生だった!」と思えるように生きたいと思う。
つまり、それは、、、人生の目的は、幸せになることなのかもしれない。

どんなとき、どんなことに僕は幸せを感じるだろう?

・美味しいお寿司を食べたとき
・仕事上いい人間関係と言える仲間がいること
・キャンプで焚き火を眺めているとき
・人から信頼されていると感じたとき
・いい写真が取れたとき
・手に入れる前、欲しいモノについて考えていること
・親友と久しぶりに飲みに行ったとき
・家族が健康で平穏無事なこと
・最初から最後まで間違えずに「エリーゼのために」が弾けたとき

こうして見ると、1人の人間の中でも幸せを感じる場面は色々。他人となればましてや人それぞれ。だけど本書では、客観的な研究データを基に、人間には共通した幸せの要因があると教えてくれた。また、それは意外なほどにシンプルであると。

・長期的な幸福を決めるのは、地位材ではなく、非地位材である。
・幸せの心的要因は4つの因子にまとめることができる。
・幸せになりたかったら、幸せを目指してはいけない。

幸せになりたければ、非地位財を高めよう

一つ目。長期的な幸福を決めるのは、地位財ではなく、非地位財であるということ。地位財とは所謂、金銭、物、名誉による財産。周囲との比較によって得られるもの。お金や物資は生きていく上で必需品だし、やっぱりある程度は必要。だけど一定程度満たされるとそれ以上はあまり幸せかどうかには関係ないという。サラリーマンなら昇給した月は幸せを感じても、翌月からはそれが当たり前の水準になり大して幸せを感じないという経験はあるのでは?
対する非地位財とは、他人との相対比較なしで得られるもの。健康、自主性、自由、社会への帰属意識、愛情など。例えば、自分で決めた時間に早起きして、奥さんを誘ってゴミ拾いをしながらウォーキング。なんてことをすれば、あらゆる角度から非地位財がめちゃめちゃ高められて、とても幸せになれるんじゃないかなと思う。

幸せの4因子を意識して行動しよう

二つ目。幸せの心的要因は4つの因子にまとめることができる。著者の前野さんの研究室の調査により、明らかになった幸せの4因子がこちら。

・やってみよう!因子(自己実現と成長の因子)
・ありがとう!因子(繋がりと感謝の因子)
・なんとかなる!因子(前向きと楽観の因子)
・あなたらしく!因子(独立とマイペースの因子)

これらの因子は質問票に答えることで数値化することができるのだけど、幸福度が高い人は4つの因子すべてが平均して高い。僕もまあまあ平均して高かった。そもそも楽観的な人は高く付けやすいという噂も。笑
いずれにしても、「あなたらしく!」素直に興味を持ったことに「やってみよう!」とチャレンジし、困難があっても様々な人に助けられながら「なんとかなる!」「ありがとう!」と思いながら何かを成せる人は、それはやっぱり相当幸福なのだろうと想像するに難くない。

何が幸せに繋がるか?行動して心を観察しよう

三つ目。幸せになりたかったら、幸せを目指しては行けない。
幸せを感じる要因には共通点はあるけども、何をすれば要因を満たすかは人それぞれ。だから、幸せそうな人の真似して幸せになろう!としてもおそらくなれない。「なんか楽しいことないかなー」というのと似ている。何をやって楽しい!幸せ!と感じるか?は、考えるよりまず行動。幸せの4因子について少し考えながら行動する。そして、自分がどう感じたかに丁寧にフォーカスすることが大切だと思う。
もう一つ興味深かったのが、創造する人は幸福度が高い。というワード。商品やサービスを消費する側より、それを作る側の方が幸せだというのだ。これも身に覚えがある。買ったら手に入るものをDIYする。絵を描く。陶芸をする。ブログを書く。キャンプも自分でやることに価値がある。働くことが幸せという人も自分で何かを創造している人が多いのではないだろうか。

結局、意味付けが大切

起きたこと、やったこと、あるいはやらなければならないことに対してどのような意味を持たせるか?ということが最も大切なように思えた。自分次第ということになるが、しんどいのに無理にポジティブに考えるというより、小さな行動を少しずつ変えていくことが大切と思う。本の中でも紹介されていた、今日からできることをいくつかピックアップしておきます。

今日からできることTips

お疲れ様を極力言わない。疲れてもないのに、疲れてること前提の挨拶だからだ。本の中では代わりに「絶好調!」と言おうとあったが、恥ずかしいので、「おはようございます!」「こんにちは!元気そうですね!」と言おう。リモート会議でもね。
身近な草花を見つけ、名前を調べる。在宅勤務が当たり前になってから、家の周りを散歩するようになり、ヒバリ、ムクドリ、セキレイ、オオバン、鳥の名前がわかるようになった。身近な鳥や草花を知ることで、海外旅行に行けなくても、そこそこ満ち足りた生活が送れるから不思議だ。
・今日あった良かったことを3つノートに書く。どんなに楽しいデートもケンカしてお別れすると最悪な一日になる。この逆で、何か失敗しても、一日の最後に良かったことを思い出し、幸せな気分で眠りにつくことができれば、次の日もまた気持ちよくスタートを切ることができるに違いない。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

今回読んだ本はこちら。
幸せのメカニズム、豊かな人生を送りたい人は知っておくとお得かもしれないですよ。おすすめします。

最後に。
この本を読むきっかけをくれたのは、僕も所属しているコミュニティ「朝渋オンライン」。このコミュニティ自体も4因子を満たした幸せ発生装置です。今回もよい本との出会いに感謝。





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