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日常:2019/6/16 不穏な日曜

日曜日の朝、近所で起こった事件のせいで、ずっと家にいた。

ニュースを知ったのは目覚めてすぐ。Twitterのトレンドに「吹田」。隣まちだ。少し調べると、3市が近接する、わりと近所の出来事であると分かった。拳銃を持った犯人が近くに?なかなか非日常な日曜の始まりだった。

テレビのチャンネルを変えて報道を探す。緊急速報的なニュースはない。むむ、今、犯人がどこにいるかも知れない状況で、ローカルニュースは何やってる?いちはやく取り上げたサン◯ーモーニングも「気をつけないとね」「もういいですか?」で終わった。期待も終わった。

しばらくして、トレンドに「緑地公園」というワード。犯人が移動したらしい。その公園から数キロ圏内に住んでいるんですが…犯人が近づいているかもしれない。恐ろしい。日中ずっとトレンドに入っていて、不安が無くならない。

買い物をしたかったけど、こればかりは仕方ない。続報を待つことにした。やがて、家族が起きたので朝食を食べた。

午前10時頃、防災スピーカーからアナウンス。しかし反響してほとんど聞き取れない。「自宅の確実な施錠、戸締りを」と言っていたらしい。市のTwitterで確認できた。この近辺、移住者や海外の方も住んでいるが、不安に思ってないだろか?他言語でのアナウンス対応は、自治体によってマチマチだった。

「緑地公園」ではライブイベントをやっていたらしい。会場の野外音楽堂は、緑に囲まれてとても気持ちいい環境だ。若い子のツイートで、どうでもいいから絶対行く、と言ってるのを見かけた。危ない。イベントは開始して、途中で中止されたらしい。イベンターは会場にくる人の安全を考えて、移動する前ぐらいのタイミングで中止をアナウンスすべきだったのではないか。

日中はずっとヘリの音がしていた。パトカーの音も聞こえる。空港と幹線道路が近いので、騒音には変に慣れていた。住宅街はいつもの様子だった。

タイムラインを眺めると、有るのか無いのかわからない情報が流れている。「犯人は尼崎の男」(関係なかった)。「コンビニで逮捕された」(別人だった)。「緑地公園が包囲された」(包囲はされなかった)。そうでなくとも、誰もが「怖い」とつぶやいていた。不安が不安を煽るような悪循環があった。

午後。何をできるわけもなく、ただ座って、流れる情報を追うぐらいしかやることがなかった。娘は延々と録画したNHKの番組(いないいないばぁっ!とおかあさんといっしょ)を再生し続ける。洗濯物を干した。ベランダに植えた花に水をやった。あと、ルマン24時間レースのライブ映像を観た。ぷよぷよe-sportsをした。本を読んだ。ほか動画を見た。気になって長時間を費やすようなことはできない。そうしてるうちに夜がきた。

Twitterはさらに見づらいことに。ちょいちょい「やはり、G20が狙いか?」「G20までに逮捕しないと」と、G20に関連付けしたようなツイートを見かけた。今すぐ命の危険があるかも分からないような状況なのに。大阪府警の方までG20に絡めて話していたので、さすがにどうかと思った。

一日の終わり、モヤモヤした状態で就寝を迎えた。犯人もどこかで寝ているのか、死んでるのかなど思いながら。不穏で長い一日になった。

朝、逮捕の速報をみた。安堵した。これで体調を崩すのも仕方ない。近隣の住民も、ニュースで観てる人も日常に戻れるのか。学校も休校しないらしいけど、学生さんも無理しないでほしい。不穏な日曜は終わったのか。なんだかんだ地域全体がストレスを負っていそう。

結局なんだったのか、今から明らかになっていくんだろうけど。似たような事件も探っていくんだろうけど。見えない安全というものが脅かされた。自治体や警察、地域の人が守っている安全は尊かった。

ただ、今は何より、日常を取り戻すこと。そして重傷を負った警官の回復をお祈りするばかり。

もし、サポートいただけるほどの何かが与えられるなら、近い分野で思索にふけり、また違う何かを書いてみたいと思います。