映画「赤ひげ」を見て(ネタバレしかない)

黒澤明監督の映画「赤ひげ」を見て、居ても立ってもいられずにnoteに登録してしまった。

言いたいのは、まず、人情が溢れているということだ。どのシーンを見ても人情に溢れている。三船敏郎演じる主人公である赤ひげなんかが最もそうだ。とにかく人に厳しく、優しい。いいこと、悪いことの判断がただただ人間的である。人間にしかできない判断をしている。物質中心の今の世の中には、なかなかいないのではないだろうか?(当然自分でもない)

登場人物も皆いい、唯一例外なのは、おとよと最初一緒に住んでいた人達くらいであろうか。それもまた、赤ひげが「触れたら手が腐る」と喝破するのもいい。爽快である。賄いさんたちが大根でぶっ叩くとこなんかも、もっといい。大爽快である。おとよのことを「可愛くない」と言っていた人たちが、おとよを守るために闘う姿に、涙が出てくる。(闘うといっても一方的に大根で殴りつけるだけだが笑。それに、もう一つの戦闘シーンでも、赤ひげが一方的に何人にも大怪我をさせるだけという笑。しかし、全体的に暗いシーンが多いので、そういったところでスカッとさせてくれるのは良い。)

あ、良い人物ではない人で、狂女もいたか、でも正気を取り戻してきて自殺を試みたってことは、根はしっかりとしているんじゃないだろうか。

とにかく、全体を通して涙が出っ放しの作品である。苦労にただ耐え続けた漢達の生き様、加山雄三演じる保本の優しさ、おとよの優しさ・・・いちいち涙が出る。貧しくても人間として大事な何かを持っていた時代なんだと思う。自分には無い。

なんだか支離滅裂な感想になってしまった気がするが、だれも見ないだろうしいいか。あー、良い映画だった。

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