映画「静かなる決闘」を見て

主演:三船 敏郎
監督:黒澤 明

 内なる自分と戦う話。
 冒頭、手術のシーンがあるので、そういうのが苦手な人はそこで敬遠してしまうかもしれないが、その後は直接的な手術等の描写は無いので安心されたい。

 主人公の藤崎は何も悪いことをしていないにも関わらず、不幸に突き落とされてしまう。そのような状況に置かれた時、人によっては自暴自棄になってしまうかもしれない。しかし藤崎は、決して利他的な精神を失うことはない。悔しい気持ちもあるけれども、それよりも将来のこと、許嫁のことを考えている。そして、自分が不幸な目に遭っている分、他人の不幸に親身に寄り添うことができる。
 苦悩したことのある人だけが、苦悩する人に寄り添うことができる。そういうことなんだと思いました。

 それにしてもカッコイイですね。三船敏郎は笑
 なんという男前でしょうか。もうちょっと歳を取った頃の、渋みのある三船敏郎もいいですが、若い頃もまたカッコよくていいですね。


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