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左利き男児の咄嗟の動き

雨の朝
息子と徒歩で登園したときのこと。

毎日通る狭い路地。
私の少し前(手が届かない距離)を息子が歩き
私は路地の右側によって歩いていた。

左後ろから自転車が来た。

とっさに私は

「〇〇(息子の名前)、右!」

と声をかけた。


すると息子は、さーっと
左側に避ける動作をしたのだ。(思い出すだけで冷や汗が、、、)

当然自転車はあわててブレーキ。

衝突や怪我はなく
お互いに「すみません!」とやり取りしてその場は終わった。

しばらくして「右と左がわからなかった」と
涙を溜めて息子がぼそっとつぶやいた。

全くわからないことはないはずだ。
考えたらいつもは答えられる。

咄嗟の判断、瞬時の「右!」の声に
脳が混乱したのか、迷ったのか。

彼にとって咄嗟に動くのは左。

私の「右!」は「危ない!」のニュアンスも含んでいたので

咄嗟に動ける方に避けたのだと思う。



本を読んでいてよかった。

息子の脳みそが見る世界は、
私が見るそれとは違うこと。
左利きの脳回路は、常に左右を行き来するので
時間がかかり、
子供のうちは特に遅れを感じやすいこと。

本を読んでいたから、
わからない息子を叱ることもないし
今の状態を過剰に不安視することもなかった。

ただ、危険から身を守るために
また、小学校という
集団生活の中でできるだけ苦しまないように
左右はもうちょっと教えなければ。

と思いつつ、一方で私の発した「右!」は
「だから右が何なんだ?」とも思えるわけで。
これは私の発言も良くないと反省。

もっと逼迫して
命の危険を感じたら
たぶん、飛びかかって引っ張って
抱き寄せることをしたでしょう。

最後に、左右を覚える方法をネットで調べて
任天堂Switchの左右の色違いで覚えるのが良さそうだと思い
Switchのない場所で息子に聞いてみた。

「いつもこっちの手(右)で持つSwitchのコントローラーは何色?」
「青」

即答。
「それが右だよ」と伝えた。
左は赤。これ使えるかも。





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