より良い看護ケアのために知っておきたいカンファレンス

看護師をやっていると「カンファレンス」という言葉を頻繁に耳にすることになる。病棟勤務の看護師の場合、耳にするだけでなく、実際に高頻度で行うことになるのだが、このカンファレンスとはなんだろうか。より良い看護ケアのためにも、ぜひ知っておきたい。

カンファレンスとは、一般的には会議などの意味で用いられる言葉である。看護師の場合、もう少し学術的な意味が加わるとともに、患者へのケアの課題や問題点などについて看護師同士で意見を出し合って、よりよい解決法を探るために行われる。また、看護師の場合、夜勤のために2交代制や3交代制の勤務シフトになる。そのため、看護師一同が顔を合わせる機会がないため、カンファレンスを情報共有や意思統一の場とする意味も大きい。

基本的な看護スキルや患者とのコミュニケーションスキルは、看護師であれば誰でも水準以上は持ち合わせているであろう。したがって、通常の看護ケアにおいて特別な問題はない。しかし、患者一人一人症状も違えば人としての個性も違う。よって、看護ケアにも個別性が求められることがあり、その場合、看護師個人のスキルのみでなく感性によってもケアのやり方が変わってくることもあるだろう。しかし、看護は属人的であってはいけないから、カンファレンスを開くことで看護チーム全体が等しい対応をできるようにするのも目的である。

また、一人では見逃してしまうことも、複数の看護師の目を通して見れば気づけることもある。患者に治療上の問題がある場合も、一人一人が気づいたことを意見し合うことで有効性の高い解決策を見つけられるようになることもあるのだ。