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豆を食べる

 皆さん、豆を食べていますか?
 日々の生活において、食事は健康面でも文化的な面でも経済的な意味でも非常に重要なファクターです。その中で、"豆"は意識してみるとかなり重要な素材で、有効活用できるといろいろと良いことがあります。また、社会的にもこれからは豆食が重視される豆の時代になると考えています。
 以下ではもう少し詳しく豆を食べることをお勧めして、そのあと豆料理をいくつか紹介を書きたいと思います。

重要なたんぱく源

 健康的な食生活のためには、3大栄養素を適切に取るべきです。これはPFCバランスという言葉で言われることもあり、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)の3要素を指します。
 この中でも、例えばコンビニの菓子パンなんかを食べていると脂質と炭水化物は意識しなくても十分量になってくるのですが、意外とたんぱく質は不足しがちです。
 たんぱく質は筋肉をはじめとする身体組織の主成分になるものですが、他にも生活リズムを整えたり代謝を高めたりやる気が出たりといった効果もあるので、不足すると元気が出なくなるようです。

 さて、そんなたんぱく質の摂取には、一般的にはまず肉や魚(動物性たんぱく質)が挙げられますが、大豆などの豆類(植物性たんぱく質)もあります。豆類は脂質が少なく食物繊維もあるので優秀です。
 もともと伝統的な日本食においては魚と大豆が重要なたんぱく源でした。近代化とともに肉食文化になり、牛、豚、鶏の畜肉および乳製品がよく食されるようになりました。しかし現在、近代的な畜産は環境負荷や食糧供給面での効率の悪さが問題視されています。
 冒頭で「これからは豆の時代」と書いたのはこのあたりが理由で、仮に環境負荷を受容するとしても、グローバルな市場主義経済が支配的である限り食糧価格の高騰と労働者の一層の貧困化は免れません。倫理や主義主張に関わらず、私たちはすでに牛肉が高級食材になっていることを実感しているはずです。
 豆食の流れは世界的なもので、日本においては大豆自給率が壊滅的という残念な事情もありますが……。

 まあ細かいことはともかく、身体にも懐にも優しい豆を食べて、日々の健康を保ちましょう。

レンズ豆カレー

 ここから豆を使った料理を紹介していきます。レンズ豆やひよこ豆を使ったカレーはとてもお手軽でおすすめです。

・レンズ豆の缶詰
・カレールー
・チャパティ

 レシピはもう単純すぎて、鍋に缶詰をぶちまけてカレールーを入れて煮立てるだけです。ルーは粉末のものが溶けやすいのでおすすめです。
 併せる主食はご飯でもいいのですが、レンズ豆やひよこ豆は炭水化物も多く含まれるので、チャパティのような薄っぺらいパン類と一緒に食べるのがいいんじゃないかなと思いました。無理にパンやご飯と一緒にしなくても、スプーンで掬って食べるとおいしいです。

スンドゥブ・チゲ

 東アジアが誇るべき大豆食品の1つが豆腐です。豆腐を使ったメイン料理としてスンドゥブ・チゲを取り上げます。

・絹ごし豆腐
・キムチ
・野菜:長ネギ、ニラ、etc.
・調味料:酒、みりん、しょうゆ、ダシ
・香辛料:ニンニク、唐辛子、ごま油

 カレーもそうでしたが、基本的に豆系の食品は味が薄いので、しっかりした味付けで食べることが多いです。日本の湯豆腐はかなり例外ですね。
 絹ごし100gとかだとたんぱく質が少なめなので、豆乳を使う方法もありますが、しっかり量を食べればいいんじゃないかと思います。
 材料は豆腐とキムチが主役。味付けは、ダシの素やダシパックなどでしっかりダシの旨味を入れて、みりんなどで甘めに調整するのがポイントです。最後にごま油を垂らすと良い香りが広がります。
 お好みで、卵や豚肉や海鮮を足す食べ方もありますね。

大豆フィレの生姜焼き

 最後に大豆ミートです。まだメジャーとは言いにくい状況ですが、大豆ミートが全国のスーパーに出回るようになりました。菜食者向けのイメージがあるかもしれませんが、私は新しい食文化として受け入れ食卓の選択肢として考えています。
 調理にはコツが要る大豆ミートですが、フィレタイプを生姜焼きにするのは手間も少なくて初心者向けです。

・大豆フィレ
・調味料1:白だし、ごま油
・調味料2:酒、しょうゆ、みりん、砂糖
・香辛料:おろし生姜

 大豆ミートは乾燥させた状態で売られているので、調理工程として必ず湯戻しが必要になります。湯戻しした後に水で洗ってからぎゅっと絞るのですが、絞った大豆フィレに"白だし"と少量の油を吸わせて冷蔵庫で少し寝かせるのがポイントです。豚肉に比べて旨味の少ない大豆フィレに旨味を持たせながら食感(歯応え)を維持します。
 あとは焼くときにタレを入れる前に表面を少し焦がしておくと香ばしくなります。タレはたっぷりめに入れて煮詰めるくらいが良いです。玉ねぎと一緒に調理するのもいいですが、大豆フィレが水分を吸ってしまうところの扱いが難しいので、初心者向けではないかもしれません。

 以上です。どうぞおいしい豆ライフを。

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