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AI至上主義
読書によるストレス解消
コロナ禍で個人の個人の生活様式が変容し、「読書」に時間を費やすようになった方も多いのではないでしょうか。
読書の効果としては、ストレス解消が挙げられます。本を読んで心が安らいだ経験は誰しもあると思いますが、読書のリラックス効果は科学的に認められているそうです。2009年に英国の大学が読書によるストレス解消効果を発表しました。心拍数や筋肉の緊張状態からストレスを計測した結果、読書によってストレスが68%も減少することが判明し、これは音楽鑑賞やコーヒーなど、ほかのあらゆるストレス解消法を上回る数値だそうです。
読書は難しい?
そんな「読書」ですが、実は私はとても苦手です。
「読書」の定義である「本を読む」こと自体は決して嫌いではない(むしろ楽しい)のですが、本をすらすらと読み進めて行くことが苦手なのです。
それは、ビジネス書であっても小説であっても同様で、本を読み始めて数頁もすると書かれている事象から派生する様々なことが気になってしまい、それらを解決せずにはいられなくなってしまいます。
一旦、気なることを解決しに離脱した後に再び当該本に帰って来ることができれば良い方で、解決しに行った先で更に派生した事柄が気になってしまい、ついには完全に迷子になって帰って来られなくなることもしばしば(笑)。
自分の中では、「物事はひとつのテーマでは括れない。ひとつの事象には、政治・経済、文化や歴史、はたまた科学や芸術が密接に結びついているわけで、様々な背景を理解しないと本質的に事象を理解することは難しい。」と自己擁護しています。
AI至上主義に対するアンチテーゼ
そのような観点から、世間ずれしている私が最近気になるのが「AI」「ビックデータ」です。
アナログ思考の私の勉強不足のせいでしょうが、「AIやビックデータが『魔法』のように物事を解決に導いてくれる」という風潮が見え隠れしている気がしています。
なんだか「AIが導いた結果!」と言われると反論しにくい感じがしますよね。
もちろん、AIには一定のデータから迅速に仮説を立証する能力があることは否定しません。ただ、彼ら(AI)が何をどこまで前提条件として捉えているのかをしっかり把握した上で彼ら(AI)の答えを受け取らないとミスリードしてしまいそうです。
善意の中での「AI」「ビックデータ」の活用は様々な可能性を広げていくことに繋がるでしょうし大歓迎ですが、「AI至上主義」が悪意の中で展開されることを少し恐れています。
もちろん、「デジタル音痴」の杞憂に過ぎないことを祈ります。
JCEL株式会社 代表取締役 三坂伸也
三坂伸也の略歴
一級建築士
早稲田大学理工学部を卒業。
1985年大成建設(株)入社。
1989年オリックス(株)入社。
オリックス不動産(株)水族館事業部長、オリックス水族館(株)常務執行役員を経て、2014年12月オリックス水族館(株)代表取締役に就任。
京都水族館(京都市下京区)、すみだ水族館(東京都墨田区)の開発・運営責任者として陣頭指揮を執る。
2019年 2月JCEL(株)設立、代表取締役社長に就任