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【江戸の粋を現代に】変化朝顔の魅力と歴史

夏の風物詩、朝顔。
その中でも、江戸時代に一大ブームを巻き起こしたのが「変化朝顔」です。突然変異によって生まれた多様な花や葉の形は、まるで芸術品のようです。

変化朝顔ってどんなもの?

変化朝顔は、普通の朝顔とは一味違います。花弁の数や形、色が様々に変化し、中にはまるで牡丹や獅子のような姿になるものも。葉の形も変化に富み、柳の葉のように細長いものや、斑入りのものなど、多種多様です。

江戸っ子を魅了した、変化朝顔の歴史

変化朝顔は、江戸時代初期に突然変異として現れたとされています。特に文化・文政期(1804-1830年頃)には、裕福な町人層を中心に大人気に。様々な変化朝顔を競い合う「朝顔番付」なども開催され、一大ブームを巻き起こしました。


変化朝顔の楽しみ方

変化朝顔は、その多様な変化を楽しむだけでなく、自分で交配や選抜を行い、新しい変化を生み出すこともできます。まるで宝探しのような、予測不可能性が魅力の一つです。

現代に受け継がれる、江戸の美意識

明治時代以降、一時衰退した変化朝顔ですが、昭和初期に愛好家たちによって復活。現在も、その美しさと栽培の面白さから、多くの人々に愛されています。変化朝顔は、江戸時代の美意識と園芸技術の高さを示す、貴重な文化遺産と言えるでしょう。


変化朝顔

撮影地:国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑
撮影日:2024.08.14


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