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ジャンゴへ捧ぐ

理論も知らず
楽譜も読めず
コードの名前すら知らなかったあなたは
誰よりも深く音楽を理解していた
たった二本の指しかないのに
誰よりもたくみにギターを弾いた
唯一無二のインプロヴァイザー


夜空さえも聴き惚れる
真夜中のジプシースウィング
太陽さえも恋をする
雨の朝に弾くラ・メール


あなたにはきっと過去も未来もなく
いまだけを貫いて生きていた


豪傑で奔放
無節操で無鉄砲
誰にも従わず
決して自分に嘘をつかない
野生の狼のように
本能のまま
少年のまま
誰よりも自由を愛し
誰よりも音楽に愛された
愛と情熱の戦士へ
この詩を捧ぐ

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