ティファニーで朝食を

オードリー・ヘップバーンが主演したあまりにも有名なタイトルだが、映画の方はまだ観ていない

つい最近まで原作があることすら知らなかったけど村上さんが翻訳しているということで読んでみたらハマってしまい、一気にトルーマン・カポーティのファンになってしまった

あとがきで村上さんが書いているけど、カポーティのナイフのように鋭くて完璧な文章を読んでしまったおかげで村上さんは29歳になるまで小説が書けなかったらしい。カポーティの小説は、まるで無敗のチャンピオンの試合を見ているみたいに非の打ち所がない文体と構成である

映画は見ていないのでわからないが、どうやら原作とはかなりズレた内容のようだ。トルーマン・カポーティ自身もオードリー・ヘップバーンに主演が決まったという話を聞いて眉をひそめたくらいだから何となく想像はできる。さて、この物語にはホリー・ゴライトリーという非常に魅力的な女性が登場する。ちょっと野生的で自由奔放で歌が上手で、でもドレスを着ると凄く素敵な女性…。パッと思いつくのがレディー・ガガのような女性だけどピッタリな配役がなかなか思い浮かばない。少なくともオードリー・ヘップバーンではないことは確かだ。もしくは、エマ・ストーンとライアン・ゴズリングの黄金コンビで誰か原作に忠実にリメイクしてくれないだろうか

2017年にNYでティファニーのカフェがオープンした。文字通り「ティファニーで朝食を」が実現可能となったわけだ。原作ファンとしてはいつかここで朝食を摂ってみたい。ちなみに朝食セットは3000円ほどらしい

この本は僕にとって繰り返し何度も読み返していく大切な作品になっていくだろう。人生でそういう作品に出会えることはそう多くはない。同書に収録されている他の短編集「花盛りの家」「ダイアモンドのギター」「クリスマスの思い出」も珠玉の作品ばかりである

この小説に関しては多くの人は映画を先に観てから原作に着手するらしい。僕は先に原作からストーリーを知った珍種なので、それを踏まえた上で映画を観てみたい。何しろ「ムーン・リバー」は大好きな曲だ。そんなことを書いている内に、このnoteがティファニーカラーであることに気づいた。


サポートして頂けると今後の創作活動の意欲になります。