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痛み止めと自律神経

こんばんはヒラタです◎


お盆あたりはどんよりした天気が続いてましたが、
こういう時は身体の痛みが出やすいです。

不調を感じると痛み止めや湿布を使ってしまうのが当たり前のような世の中になっていますが(もちろん日本が以上なだけです…)
よほどの場合でない限りは控えたほうが良いのは言うまでありません。
(ご存知とは思いますが痛み止めは「冷え」の原因の一つです)

痛みがそのまま続くと刺激されてさらに増幅されるケースもあるので、一時的な使用がやむを得ない場合もありますが、そこにも根本的な原因と対策(筋緊張の緩和、炎症物質の軽減など)が必ずあります。

今主流のカロナールや湿布薬に含まれるNSAIDsは痛みと関連するプロスタグランジンを抑える薬ですが、そもそもプロスタグランジンには、

・血小板:血小板凝集作用・胃粘膜:胃粘膜保護
・血管内皮:血管拡張
・腎臓:腎血流量の増加

などの作用があり、本来はその時に必要だから体内で分泌されているはずです。
後のことを考えないで使い続けると必ず弊害が起こります。

痛み止めや湿布を使い続けるとなぜよくないのか?

このことについて改めて確認してみたいと思います。

◆交感神経と副交感神経

痛みを一時的に消す方法は実は簡単で、自分を追い込んで交感神経のスイッチをいれてアドレナリンを出しまくればそれで完了します。


アドレナリンは感覚麻痺させる作用もあるので基本的に痛みは消えてしまうからです。
(“食いしばり”もβ-エンドルフィンという脳内麻薬をだす一種の抗ストレス反応です)

交感神経はAdrenergic systemと呼ばれており、「闘争、回避」のシステムです。

狩りをするときや敵に襲われそうになった時に、「昨日ひねった足首が痛い」だの、「肩が痛い」だの「疲れて動けません」だの、言っていられません。

アドレナリンやドーパミンをばんばん出して痛みも感じにくくなり、脈拍をあげて酸素をどんどん全身に送り込んで戦闘態勢に切り替わります。(現代人はこれがガツガツ仕事してる状態ですね)

スポーツ選手のゾーンに入ってる状態がいちばんわかりやすいです。

私も山を駆け降りてる時や修行してる時などでゾーンに入ってる時というのは、基本的に交感神経状態に入っていますが、この状態は”心身がシンクロしてある程度制御された交感神経”の状態かなと考えます。

戦闘態勢の時間が終わると副交感神経にスイッチが切り替わります。

副交感神経はVegitave systemとよばれ、生殖以外の「成長、発達」をつかさどるシステムです。

アドレナリンを出して「戦闘、回避」の状態を戦い抜いた身体は、当然疲労やダメージが蓄積しています。

その回復作業のために植物のようにおとなしくしてる間に、細胞増殖による組織の回復を待ちます。「寝る子は育つ」も副交感神経による増殖作用のことを指しています。

(ちなみに副交感神経の細胞増殖は正常細胞だけでなくガン細胞や良性腫瘍も含むのがミソです。正常細胞か異常細胞かは体内の代謝の状態=場によって決まってくるので、結局はその”場”を作る食事が大切になってきます。なので副交感神経にすればガンが治るという考えはちょっとちがうのです。ずっと休んでれば治るわけではないということです。)


この副交感神経の時は、回復に必要な栄養分や酸素も送り込まないといけないので、緊張で収縮していた血管は拡張して血液が沢山流れてきます。(消化器も動き出します。)

この時に痛みや痒みを感じます。

痛みというのは基本的に副交感神経の状態で身体を回復させている時に起きている現象です。

私たちの身体は常に、交感神経と副交感神経のスイッチの切り替わりの中で生活しています。

動と静。

活動と睡眠。

緊張とリラックス。

つまり副交感神経による痛みというのは交感神経の緊張状態をいったんフラットに戻すための過程なのです。これを”自律神経の揺り戻し反応”と呼んだりもします。

※自律神経反応




この切り替えが細やかにスムーズに行われている状態というのが、快適で健康な状態です。
基本的に健康な人というのはこの交感神経と副交感神経の波がその場その場に応じてすぐ切り替わっています。
逆に体調を崩しやすい人は交感神経と副交感神経の切り替えが苦手です。
消化器は副交感神経で働きます。


胃がやられやすい人は交感神経緊張状態のまま食事をして胃袋に詰め込むので、しっかり消化ができずに不調をきたしがちです。
 
自律神経の切り替えがうまくいっていない例でしょう。

痛みがひどかったり、ずっと続いている状態はなぜなのか?


これは交感神経の緊張状態が長すぎて、そのぶん蓄積していくダメージも大きくて深いから、回復に時間がかかっているということですね。
極端な例をいうと、
丸2日ずーっと交感神経緊張状態が続いていたら、丸2日ずーっと副交感神経状態が続いて、それで身体は帳尻をあわせます。
(躁鬱もこの極端なケースですね)


この世界の仕組みはあらゆるものが常に最終的にプラマイゼロです。


だから陰陽という概念があります。

自然発生してる「痛み」というのは身体がダメージを自覚して回復させてる状態をさします。

◆湿布薬で肩こりは治るのか



さて、自律神経の仕組みと”揺り戻し反応”の意味を考えると、痛み止めやそれを含む湿布薬を使うと何が起こるのかがよりクリアに見えてきます。

「肩こりが辛いので湿布薬をいつも貼っている」という方がいますが、残念ながらあれほど悪循環の最たる例です。


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