寒いと肩が凝るのはなぜ?

こんばんは仙士です。
先週から急激に寒くなってきましたね。
寒いと肩がこる方も多いと思います。

「寒いと肩がこる」
この冬の死活問題について
・僧帽筋
・産熱
・脳神経支配
という三点から改めて考えてみました。
なぜ寒いと肩がこるのか?
これが理解できれば、対策の参考にもなると思ったので私の考察を紹介させていただきます。

産熱

まず身体の熱を作る産熱には以下のような
仕組みがあります。
<産熱>
・ふるえ
・筋緊張
・筋運動
・甲状腺ホルモン、カテコールアミン分泌
・食事誘発性産熱反応

ふるえは身体を震わせる事です。私たちは寒いとふるえますがあれは熱をあげようとする身体の本能的な動きです。風邪をひいて悪寒がする時も身体がブルブルと震えますがあれはこれから熱を上げて風邪を撃退するぞー!という身体の合図なわけですね。


これらの中で寒い時の肩こりと関係しているのは
ご推察の通り「筋緊張」「筋運動」になります。("ふるえ"も含まれるかもしれませんが。。。)

急に寒くなると肩をすくめるのは冷感に対するある意味
「反射的な産熱運動」ということになります。
(マフラーなどで首周りを温めるのはこの反射的な産熱運動で起こる肩こりに対策でもあるわけですね)
で、この肩をすくめる時に使うのが僧帽筋になります。

肩井(けんせい)という肩こりに効く代表的なツボを聞いた事があるかもしれませんが、この肩井は僧帽筋に位置するツボになります。



僧帽筋と脳神経支配


さて、この僧帽筋なのですが、支配している神経から見てもちょっと他の筋肉とは一線を画しています。

頭部以外の意識して動かせる筋肉(随意筋と呼びます)は基本的に
脊髄神経(背骨を通ってる神経)が支配していますが、
首から肩周りにある筋肉の中で僧帽筋胸鎖乳突筋
なぜか脳神経支配になっています。
これはおそらく外部の情報を得るために目や頭の動きと身体の動きを
綿密に統合する必要があるために脳神経支配になったと考えられます
(実際、僧帽筋や胸鎖乳突筋には眼精疲労のツボもあるので、目との関連も強い事がわかります)

目や耳、鼻などの感覚器やその周りの筋肉などは普段意識することは難しいです。そしてこれらは全て脳神経支配になりますが、それ故なのかストレスで脳が疲れるとその影響はこれらの感覚器にも現れてきます。

そういう脳神経支配の中に僧帽筋も入っているわけです。
それゆえに僧帽筋は人によっては力が入りやすく疲れやすい。
随意筋(意識して動かせる筋肉)と分類されてる割には何気に意識しづらいのは脳神経支配ゆえなのかもしれないと最近考えてます。

僧帽筋の脱力


肩こりがひどい人は腕を挙げる際に余計な力が僧帽筋に入りがちですが、
腕をただ挙げるだけなら実は僧帽筋にほぼ力を入れなくても可能です。
意識的に僧帽筋の力を抜く練習をすればその無意識的な普段の力みは実感できます。
つまり無意識的な領域の僧帽筋が、産熱するために筋緊張を起こし続けていることが寒い時に肩がこる原因と考えられます。

これを逆に利用して考えると寒いと肩に力が入りがちな人は以下の2点に気をつければ良いことが考えられます。
・意識的に僧帽筋の力を抜く練習
・肩以外の筋肉に力を入れて産熱をする

この2つのポイントを意識すれば寒さの肩こりは軽減可能なのかなと
まあこんな秘法を思いついちゃいました。
(僧帽筋の脱力は「肘抜き」で実感できるし、
他の筋緊張は丹田でもケツ筋でも
どこでも意識して代用できるかなと...)

脳神経支配の筋肉を操作する動作は
それそのものが難しいというよりは
普段意識できていないから難しいのであり
意識のコツさえつかめれば
それほど難易度は高くない。
発声練習なんかもその1つでよすね。

逆に言えば脳神経支配の筋肉の操作は自分の身体を意識するきっかけには最適なツールとも言えるので、興味がある方はぜひ意識してみてください。
無意識的な部分を意識できるようになると、自分の身体に対する意識や感じ方はワンステージ上がります。

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