水木しげるの故郷は想像以上にゲゲゲ推し(上)【中国地方ローカル線紀行②】
漫画家水木しげるの故郷、鳥取県境港市がゲゲゲの鬼太郎推しである。ちょっとやそっとではない。JR境港駅を降りたところで鬼太郎などの絵が出迎え、駅前には水木センセイの像が。商店街の水木しげるロードには至るところに妖怪の像が配置してあり、その辺の店もみんな鬼太郎推し。そしてなんといっても水木しげる記念館もある。ファンなら「うわーっ、うわーっ」(水木の戦記物作品などに出てくるセリフ)と言いたくなるところ。青春18きっぷを使って列車を乗り継ぎ、たどり着いた街は想像以上だった。
ついでに、この旅行に行った2022年が生誕100年ということだった。水木は1922年3月8日生まれ。
青春18きっぷを使った今回の旅程。⑦が境港市だ。
そもそも米子駅(鳥取県米子市、地図の⑥)で境線に乗り換えるときからゲゲゲである。境線はいわゆる盲腸線で、終点境港に行くには米子から行くほかない。駅ホームはこんな感じで、階段にねずみ男、列車は目玉のおやじである。ホームの案内板も。
境線は16駅全てに愛称が付いている。米子駅は「ねずみ男駅」。
従って、自動販売機もねずみ男である。売っている飲み物は普通ですな。
駅到着時、既に入線していた列車にはゲゲゲの鬼太郎のキャラクターがずらり。最近のアニメだとねこ娘が美少女キャラになっていて落ち着かないのだが、これは昔ながらの猫むすめです。
もう1両はねずみ男列車だった。
車内もこんな感じで徹底している。アナウンスも鬼太郎やおやじ、ねこ娘などの声で「次は…境港…」「愛称は鬼太郎駅じゃ!!」と楽しい。
途中駅ですれ違ったのは砂かけばばあ列車。フハッ。
米子から50分ほど、終点の境港に着いた。愉快な改札。
駅を出てすぐの建物でも妖怪たちが出迎え。水木はこのようにコミカルなタッチの印象が強いが、若いころに描いていた戦記物の漫画を見るとかなり写実的な表現をしている。
境港に着いたのは夕方。街路灯は目玉!
水木先生の像も。なんか呪われたみたいになっていますがちょうど降り始めた雨に濡れているだけです。
駅前から延びる水木しげるロードは約800メートル。夜は午後10時まで毎日ライトアップしているという。歩いていても何かにつけて楽しい。
鬼太郎と一緒に写真が撮れます。
ゲゲゲの鬼太郎のヘアーサロン。マスクをしているのは今風なり。
商店もこの通り。最近もアニメをテレビで放送していたためか、家族連れが多かった。
ポストにも鬼太郎。はがきに乗っちゃってます。
水木夫妻像。本人が『コミック昭和史第7巻 講和から復興』に描いていたところによると、お見合いの写真を見て「バカに長い顔した女だなァ」と思ったというが、実際に会ってみると「横にいた親父の顔が長かったため妻の顔が短くみえた したがって即決!!」とかなんとか。そして翌日には結婚式というスピード感。式では水木父が「酒は2級酒でいいですよー!!」と叫んだというエピソードを紹介している。
市内を走るコミュニティバス。水木漫画によく出てくるあのおじさんだ! 慌てて撮ったのでぶれております。
そしてこの旅行の目的地、水木しげる記念館。長くなってきたので、続きは次の記事に。
<水木しげるの故郷は想像以上にゲゲゲ推し(下)【中国地方ローカル線紀行②】に続く>
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※旅行は2022年8月。
※全ての写真は筆者撮影です。カメラはニコンD700、レンズはタムロン24-70ミリF2・8