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俺とよく似た元ペアの話。

ども。じゃくしゃです。

ちょっとだけ昔、と言っても二年前くらいの話をします。

僕は当時、高校のソフトテニス部に所属してました。

ソフトテニスには「前衛(ネット前に立つ人)」と「後衛(後ろのほうに立つ人)」の二種類のポジションがあって、基本的には前衛×後衛の組み合わせでペアを組んで試合に出るんです。

でも、前衛と後衛の数が必ずしも一致するとは限りませんよね?
そういうときは後衛×後衛とか前衛×前衛とかで組むことになるんです。


ちょうど僕がその後衛同士の枠だったことがあったんですが、そのころに組んでいた友人がいまして。

あだ名はやまちゃん。
ちっちゃくてかわいくて、ちょっと恥ずかしがり屋な子でした。

やまちゃんはとにかく僕と似た子でした。
前衛が苦手で後衛に転向した。
運動音痴でゲームが趣味。
ちょっと卑屈でメンタルがよわよわなところまで僕にそっくりで。

引っ込み思案なところまでそっくりで、打ち解けるまでかなり時間がかかりました。

でも、やってるゲームのジャンルも近いし、何より思考回路が似すぎてたんで一度打ち解けてからはどんどん仲良くなりました。
ゲームの話とか他の友達の話とかしながら一緒に帰ったり、近くのスーパーでジュース買ってだべったり。


で、2年の終わりごろ、どっちも後衛同士余ってた+仲が良かったってことでペアを組むことになったわけです。

でも、そこから僕たちの関係は急速に冷え込んでいきます。

やっぱり友達とペアじゃ距離感が違うんですよね。
お互いの悪いところがどんどん見えるようになりました。

僕たちは悪いところまでそっくりで、少しのミスで過剰に落ち込んだり、試合途中で半ば放棄して終わらせたりしました。
そういうお互いの良くないところにイライラしたりもして。

今思い返せば、二人とも何か変えなきゃいけないってわかってたのかもしれません。
大会1カ月前に急に前衛に転向してみたり、今まで使ったことも成功したこともない難しいサーブを練習し始めたり、二人して空回りして、お互いその空回りにイライラして。

結果として、ペアは崩壊。
六月に行われた三年生最後の大会にはそれぞれで他の前衛とペアを組んで出場しました。

どっちもあんまり成績も振るわなくて、ほろ苦い青春になりました。


今思えば、無意識のうちにやまちゃんに自分を投影してたのかもしれません。
どんくさくて、全然うまく行かなくて、そのイライラをペアにぶつける自分が嫌だったのかもしれない。

そういうことに気づけてたら、また違った結果になってたのかななんて思って感傷に浸る吹雪の夜でした。

当時は、というか今もだけど僕は自分のことでいっぱいいっぱいで、誰かのことを気に掛けることができずにいます。

少し誰かのことを本当の意味で大切にできるようになったら、僕はまた一つ先に進めるのかな。


最後に やまちゃんへ。

今もtwitter見てるかわからんけど、久しぶり。元気?

当時は俺もやまちゃんも何してもうまく行かなくて苦しかったよな。

こんな俺とペア組んでくれて感謝してる。
あのペアにもなんか俺の人生にとってなにか意味があるものだったんだと思う。

やまちゃんにもそう思えとは言わないけど、悪いことばっかじゃなかったなって思ってくれてたらちょっと嬉しいかも。

じゃ。お互い頑張ろうな。




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