そういう人ホイホイ


 小さい頃から、本当に人のことをよく見ている。別に『見てやろう!』みたいな大袈裟な決意のもと見ているというより、『見てしまっている』という表現に近いかもしれない。

 なので、親、友人、彼女、職場の人、その辺を歩いてる人といった人たちの顔や仕草を見て、『あの人はこんなこと考えているんだろうなー』とか、『あの人浮かれてるなー』とかめちゃくちゃ考えてしまう。

 この能力に関して、こんなに人のことをよく見て観察しているのは自分だけだろうなーとかずーっと思ってきたわけだが、ある時、自分と同じ感覚を持った人に遭遇してしまう。

 それが、芸人の友近さんやロバート秋山さんだ。

 この人たちの芸は、要約すると『こんな人おるやろ!』みたいな人のモノマネをして笑いをとるといったものだが、この人たちを見ると、もう本当に大袈裟でもなんでもなく、血の通った分かり合える人に巡り合ったような気分になってしまう(笑)。

 芸のことに関してもう少し深堀すると、秋山さんのインタビュー記事の中で、そういう人を見つけるための視点として持っているものは『いじわるな視点』だそうで、秋山さんのクリエイターズファイルに出てくる人たちのいちいちの仕草や服装、表情など、僕にとっては本当に1ミリの取りこぼしがないほど共感しかない笑いだ(笑)

 個人的な妄想だが、この秋山さんの視点はすごくよく分かって【分かってるつもりかも】こういう人たちが本当に身近なところでいて、自分と関りのないところで関わる分にはいいのだが、例えば仕事とかで一緒にならないといけないときなどは本当に笑えないぐらい厄介だ。

 まず共通して『中身がない【携帯で検索でもすればでてくるようなド正論を真顔で語る】』『人の話を聞いていない』『他者目線がない』といった感じで、個人的な経験でこういう人と距離を近づけようとするとろくなことはない。だいたい途中で『え?これまで付き合いがあったのにこのタイミングでそれする?(笑)』的な裏切りっぽい案件が発生する(笑)

 なのでこういう人とは、会わないようにしたいのだが、なぜかだいたいどこのコミュニティや組織には属していて、特に仕事関係になると必ず、上司に一人はこういうタイプの人がいて、本当につらい。

 別にこれは、社会に出てからこういう人たちに出会っているというより、保育園の頃から集団の中に一定数いて、要は『その集団のルールが得意な人』であり、その場の空気感を作っている人だ。【仕事だと競争が得意な人】

ルールがある以上、そういう人が居るのは当たり前なのだが、何が問題かというと、なぜかそういう人たちに好かれやすいのだ(笑)

つまりホイホイしてしまうのだ(笑)

 その理由を考えてみたのだが、ギュとまとめると『こいつにはなんか勝てそう』みたいなオーラが出ていることに加え、『すごく真面目そう』みたいな心の動きが働いているせいだと思う。

真面目+弱そうという組み合わせなんて、従えさせるのにうってつけの的じゃないか(笑)

 社会にでてから、よりそういう人に出会う確率が上昇していて自分の身を守るので本当にせいいっぱいだ。

でもこれはもう、社会に出てからのことではないので生粋のホイホイなんだと思う(笑) こうなるともうホイホイそのもをどうにかしようとはもはや思わない【そういう運命なんだと思う】だとしたらクラッチの切り方を学ぶべきなのだろう。

 働き始めて、7年ほど経つがいまだにそういう人との心のクラッチの切り方がへたくそだ。

 クラッチの切り方が極端だと無駄に攻撃されるし、近くても無駄に好かれる。やはり『ちょうどよく』がベストなのだろう。

 『ちょうどよく』の解像度を上げていかなければならないと思う今日この頃でした(笑)

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