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【第27回】JATO 日本人ATC リレー形式紹介企画:越田専太郎さん

先月はラグビートップリーグのチームでS&Cコーチとして活躍されている川端さんにお話をお伺いしましたが、今月は大学教員、研究、そして地域貢献と慌ただしい毎日を過ごされている越田専太郎さんにインタビューにお答え頂きましたので、是非一読下さい!

何故ATCになろうと思ったのですか?

こしださん3

ATCを目指そうと考えたのは、実は渡米後です。

留学当初の目的は、ストレングス&コンディショニングを学び、ストレングスコーチを目指すことでした。また、私は大学院(金沢大学)ではトレーニング科学の分野で論文を書いていましたので、この分野で研究者を目指そうかとも考えてました。 

もちろんATCの存在は知っていましたし、過去にも将来の選択肢の一つであったことがありました。しかし、ATCがどういうものかイメージができずにいたこともあり、長い間私の中での興味は薄れていました。

また、私自身は競技者としてATCを含めアスレティックトレーナーと関わったことがありませんでした。そのこともATCに対する興味を失わせていた理由の一つだったかもしれません。

渡米直後に、当時オレゴン大学の大学院を修了されたばかりの山根太治さん(現、大阪ハイテクノロジー専門学校)とお話したことがATCを目指そうと考えた直接のきっかけでした。今思い返すと全く計画的でなくて恥ずかしいのですが、直感というか「のり」というか、そういうものだったように思います。

学生、社会人時代に、印象に残っている出来事はありますか?

当然、印象に残っていることは多いのですが、一つ失敗談をお伝えしたいと思います。

まだ大学院に入る前の、フットボールのサマーキャンプだったと思うのですが、選手ではなくてコーチに対して、足関節のテーピングを巻く担当をさせていただきました。まだ英語学校あがりで学生アスレティックトレーナーとしての経験もほとんどなかったのですが、テーピングはそこそこ練習はしていました。

ただ、緊張しすぎて、テープを巻くときの力が強かったのだと思います。練習後、あるコーチの足がまめだらけになっているのを発見、私は平謝りしたわけです。ただ、そのコーチは非常に気遣いのある方で、笑顔で「きつかったけど、テープのおかげで安定していた」といったようなことをおっしゃってくれました。

その優しさに感謝の気持ちと、自分の仕事に対する反省の念を持ったことが印象に残っています。周りの方々の温かさのお陰で、成長させていただいたと思っています。

現在の仕事内容を教えて下さい。

現在は、千葉県浦安市にある了徳寺大学で、大学教員をしています。したがって、スポーツ現場で活動するというよりは、主にアスレティックトレーナーやトレーニングコーチなどを目指す学生の指導が中心となっています。

本大学は(公財)日本スポーツ協会アスレティックトレーナーの養成校となっていることもあり、現場実習での指導も含めたアスレティックトレーナー教育に従事することができています。

また、大学教員としての仕事は、教育以外に、研究、地域貢献などがあります。特に、柔道選手(愛好家を含む)の外傷・障害予防やパフォーマンス向上に関連する研究を、主にバイオメカニクスの手法を用いて実施しています。

さらに、地域・社会貢献として、中央競技団体(日本セパタクロー協会)でのマネジメント業務や学会・協議会の運営にも携わっています。私は興味のあることは色々やりたい性分なので、今の立ち位置には大変満足しています。

こしださん1

現在の1日の流れを教えて下さい。

これは大学教員の特徴だと思うのですが、特に決まった1日の流れというものはありません。学内にいることもあれば、学外で仕事をしている場合もありますし、ときには自宅で仕事をしていることもあります。

早朝から仕事をしている場合もあれば、割合としては少ないですが、午後から仕事が始まる場合もあります。仕事のスタイルとしては、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)とは無縁で、ワーク・ライフ・シームレス(仕事と生活の境目がわかりにくい)といった感じです。メリハリがない、、ということでしょうね(笑)

越田さんにとってJATOとはどのような存在でしょうか。

非常に難しい質問ですね。私にとっては、本邦においてATCという存在を認知してもらうために必要な団体という存在です。

JATOに加入するメリットを教えて下さい。

質問の回答にはなっていないのですが、メリット・デメリットでJATOへの入会を考えなくてもいいのかなと思っています。

私自身もJATOからは一時期離れていた時期もあります。2017年から再び入会させていただいたのも、私自身がJATOを通して社会貢献できる部分が見えてきたからということもあります。

学生の方々には、ATCとして自分自身が社会貢献したいと考えるならば、JATOは同じような志を持った方々で溢れていますので、是非仲間になっていただきたいと思っています。

これからATCを目指している学生にメッセージをお願いします。

楽しんでください!

こしださん2

【編集後記】越田さん、お忙しい中インタビューにお答え頂き誠にありがとうございました。最後の学生へのメッセージが“シンプルで力強い”のも越田さん”らしい”と感じました。ATCになり、現在自身が学んできた事を後進や社会に還元している姿は素晴らしいですね! 来月は越田さんの“大学院時代の同僚”を紹介して頂きましたので、楽しみにして下さい!

この記事は、8/15/2019にJATOウェブサイト、およびJATO公式フェイスブックページに掲載したブログ記事を再編集したものです。

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