見出し画像

高校留学。英語力だけ身につければいいのか?それとも、しっかりと学力を付けながら英語力を身につけたいのか?

海外の高校に留学するということは、授業でこのような問題を理解して、しっかりと知識として身につけなければならないわけです。

これは、中学生の化学の授業の問題です。

Methane (CH₄) burns in oxygen to make carbon dioxide and water.
a)      State the names of the reactants in this reaction.
b)     State the names of the products in this reaction.
c)      Which molecule involved in the reaction is composed of only one element.
d)     Complete and balance the symbol equation for the reaction below.
( )Ch₄ + ( ) → ( )CO₂ + ( )H₂O

海外の高校で学ぶということは、毎日英語や数学、理科、社会の授業を受けることで、学校の授業やいろいろな学校行事などを通して多くのことを学ぶわけです。その学んだことが知識となり、思考の速さを生むわけです。

また、英語を通して得られる情報は、日本語を通して得られる情報の数十倍、数百倍になるわけです。また日本語を通して得られる情報は、日本人の主観が含まれている場合が多いので、このように海外の高校で英語力を付けながら中学、高校の授業を受けることはメリットがあると感じます。

つまり、上記の化学の授業の問題はメタンの完全燃焼の化学反応式ですが、地球温暖化の議論になるのは、二酸化炭素の削減が圧倒的に多いと感じます。しかし、実はメタンも地球温暖化に深刻な影響を及ぼしているわけです。

メタンの温室効果は、実は二酸化炭素の20倍以上。

今年の帰国生入試の面接でも地球温暖化に関しての問題がある大学で出題されました。

いつも生徒には伝えていることですが、知識は思考の速さを生み出すものだということです。そして、知識をさらに蓄積すれば、知識の質も高まるということです。

つまり、メタンの完全燃焼の化学反応式を学校の授業で学べば、当然科学の先生はメタンが地球温暖化の大きな原動力になっていることも伝えるわけです。そのような知識が蓄積されていれば、帰国生入試の面接や小論文で出題される地球温暖化に関する入試問題を理解するスピードも圧倒的に早くなるわけです。当然理解する質も高くなるので、相手にわかりやすく伝わるわけです。

化学の問題の訳や解説はしませんでしたが、この辺りは中学生レベルの理科の問題ですので自分で調べて訳してみてください。

ただ、高校留学する生徒であれば、渡航前にこの程度の問題は理解できる準備をしっかりとしてもらいたいということです。(それは英語面と学習面の両方です。)

次に数学の問題です。

Let f(x)=px² and g(x)=qx⁴ for any value of x. If p and q are positive constants, for how many values of x is f(x)=g(x)?

この問題は見た感じ簡単そうに見えますが、意外と難しい問題です。

一応訳しておきますね。

pとqは正の定数で、px²=qx⁴ が成り立つxの値はいくつあるのか?

これは、px²=qx⁴で両辺をx²で割って

まず、p=qx² とします。

で、xについて解くと x=±√q/p

となるので、これと、すぐに理解できる0で

3つ

が答えになります。

このような問題は、何度も問題を解くことで理解できる。と考えるのが一般的ですが、

方程式はこの問題であれば

If you cancel a x² on both sides, making it, p=qx²

つまり、方程式は常にcancel out を念頭に置く習慣が身についていれば大きな問題にはならないような気がします。

数学の場合は、例えば上記のような問題は社会では利用する機会は当然ありません。しかし、思考速度は高まります。思考の質も高まります。論理的思考力です。効率的に物事を理解できる能力を培うわけです。

綺麗ごとでは済まされない。大学入試で希望する大学、学部に合格しなければ夢は夢のまま終わってしまう。

将来医師になりたい人は、医学部に入学しなければそもそも夢は夢で終わってしまうわけです。つまり、大学入試で結果を出さなければならないわけです。また、同じ学部でも、入学する大学によって、学ぶレベルは正直全く違いますし、就職すれば、仕事内容も違ってくるわけです。

つまり、高校卒業する時期には学力面で結果を出さなければならないわけです。

高校留学の厳しい現状も理解する。

海外の高校で例えば3年勉強したら英検の1級が誰でも合格するのか?

するわけありません。ほとんどの高校留学生が英検1級レベルのテストに合格したらもっと高校留学に多くの人の関心が集まっています。

正確な数字はわかりませんが、おそらく高校留学(3年程度)でTOEFL100点を超えるスコアを出せる生徒は全体で1割もいないような気がします。国立大学の難関大学の帰国生入試の問題やレベルを理解すれば、TOEFLほぼ満点で、かつ、数学も日本の東京大学の入試問題を理解できないと話にならないわけです。

つまり、家庭の事情で海外の高校で過ごすことになった日本人やハーフの日本人でとんでもない学力を持っている生徒がたくさんいるわけです。

結論ですが、英語力のみを身につける高校留学は全然ありだと思います。

私自身は、高校留学で学校の授業にフォーカスを当てて留学生活を過ごし、Aレベル、AP、ATARなどのそれぞれの国の卒業統一試験でトップレベルを目指す生徒しか興味がありませんが、これは私の考えで、2か月前から、中学3年生でまだ英検の2級しか合格していない生徒を教え始めましたが、すごく積極的で、私自身も彼女の夢を叶えるために少しでも力になりたいと思っています。もし、彼女が、数学は興味ない。英語がとにかく話せるようになりたい。という生徒だったら絶対に勉強を教えることはなかったわけです。

いろんな形の高校留学があって、その目標や夢に向かって進んでいく中で、その生徒に関わる友達や大人も変わってきます。

以前高校留学した生徒で、東京オリンピックの日本代表候補になった生徒もいました。時々彼女の記事を見ますが、常にオーストラリアにスポーツ留学をしていた内容の記事が掲載されますが、オーストラリアの高校に留学したことが、彼女にとって大きなアピールポイントになっているのを見ると、私自身が留学面でサポートできたのはよかったと思っています。

どのような高校留学が理想なのかではなく、高校留学とその生徒の夢がキレイに重なって相乗効果が生まれればそれが理想だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?