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数学だけがとにかく苦手。(英語が得意)の生徒が一番数学の成績が伸びると断言できる理由。

今の時代、英検1級合格している中学生や高校生で大学の外国語学部に進学しようとしている生徒はほぼいないのではないのかと思います。現在私が教えている生徒で英検1級合格またはTOEFL100点以上の生徒が4名いますが、当然ですが、全員理系学部への進学を目指しています。

経済学部などでも、将来のビジネスで活躍するためには、統計やグラフを瞬時に分析する能力だけでなく、その分析から将来を予想するためには数学の能力が必要となっており、難関大学では、数学の受験が必須とする大学も増えています。

実際に日本でもトップレベルの進学校で成績上位の生徒が文系学部に進学するような話は男子高校では当然皆無、女子高校でもほとんど聞いたことはありません。

大学名でなく、選択する学部や学科で難易度が分かれるオーストラリアでは、卒業統一試験の上位1000人の中で文系学部に進学を希望する生徒はおそらく1%にも満たないのが現実です。

いまだにアメリカのトップ大学の難易度も高くない文系学部に合格した生徒を持ち上げる文化がある国はおそらく日本だけだと思います。それくらい海外では学部や学科の難易度が同じ大学内でも大きく違うことを理解した方がいいと思います。

理系学部に進学したい人にとっての大きな壁となるのが数学です。

英語の成績が高い生徒や読書が好きな生徒は、英語や国語とは何もかもが真逆な数学が苦手な生徒も多いと思いますが、そのような生徒が、本当に数学が苦手で修復不能とは考えたことはありませんし、実際に今教えている生徒の多くは数学が得意ではなかったし、英語よりも数学が得意だった生徒は当然いなかったわけですが、大学受験の時にはほとんどの生徒が英検1級に合格していながら、数学の成績の方が高くなっていることも事実です。

どうして数学が苦手な生徒が、数学が一番伸びると言い切れるのか?

英語が得意な生徒や英語が話せるようになりたいと強く思っている生徒であれば、今までの勉強方法を変えるだけで数学のアレルギーは解消する可能性は高いと思います。

まず、予習中心の勉強にする。

買い物に時間のかかる人は基本的に数学が苦手。身だしなみに時間のかかる人は数学アレルギーの人が多い。

英語であれば、わからない文章も解説を見たりすれば最終的には納得するところまでたどり着くかもしれませんが、数学はわからない問題は解説を見てもわからないだけでなく、さらに困難を招く可能性もあります。積み重ね教科である数学の場合、これは命取りとなってしまいます。

徹底して予習に力を入れることによって、大切な学校の数学の授業が本人に納得できる形で受けることができるようになるわけです。つまり、学校の授業を復習または今まで勉強したことの最終確認にしていけばいいわけです。それによってテストのポイントも浮かび上がってくるわけです。

数学にも苦手な分野と特異な分野があることを理解して対策を立てる。

数学が苦手な生徒の多くは図形の証明が苦手です。

わかりやすく説明すると、数学が苦手な生徒は同じ三角形でも向きを変えたりするだけで違う三角形と感じてしまいます。

つまりこのような問題です。

三角形ABCと同じ形の三角形は①または②のどちらですか、または両方同じ、または両方違いますか?

まず、最初に①と②の三角形も同じ方向にできるか?を確認します。

そうすれば、①も②も三角形ABCと相似の三角形だと容易にわかるわけです。

特に三角形の中に相似の三角形が含まれているのは見極めるのが本当に大変で、このようなまだ単純な問題ならいいですが、実際にはもっと複雑な問題が多いわけです。

図形の比率から長さを求めたり、証明したりする問題はさらに難易度アップします。

高校1年生で習う中線定理は日本独自の定理で海外では違った視点で学びます。

つまり、BC²+AC²=2(CD²+AD²)

が成り立つわけで、

この問題の場合は

√13²+√34²=2(x²+3.5²)となり、

13+34=2x²+12.25

x²=34.75

xは約5.9となります。

海外では、中線定理はparallelogram lawといい、平行四辺形の性質の中のお互いの対角線はそれぞれを二等分する(The diagonals of a parallelogram bisect each other.)から、ベクトルで解いても、cosine ruleで解いてもいいわけで、現在教えている小学6年生には、英語のテキストで教えていることもあり、先にcosine ruleを教えました。そして、数か月後にparallelogram lawを教える予定です。そうした方が効率的なので。

これを中線定理で教えてしまえば、まじめな生徒は混乱してもおかしくありません。つまり、生徒の性格や理解度に合わせて臨機応変に教え方を変えていくことでストレスを無くすことで理解してもらえればいいわけです。

メインとなるのは海外のテキストを有効に使うこと

英語が好きな人なら、数学を教える中でバンバンに日本語の説明を英語に訳したらどのようになるかを教えていきます。

例えば

6x−4=3x
のような方程式であれば、the 3x on both sides can be cancelled out, leaving 2x = 4 or x=2.となるので、両辺を3xでキャンセリングアウトして。のように、数学を勉強しながら英語の勉強も合わせて行うことで少しだけ楽しみながら勉強ができるわけです。

数学は世界共通の教科ですが、教える内容や教え方はかなり違います。

欧米などでは、数学では計算機を使うのは当たり前で、現在では普通にウェブ上の数学のアプリケーションを使うのも当然となっています。ですので、大学受験で出題される問題も違えば、海外の方が計算機やアプリケーションやエクセルなどが使えるので普通に日本の大学数学の分野を学ばなければなりません。

Geogebra などの数学アプリケーションを使えば、二次関数の頂点やx軸との切片、y軸上の切片なども非常にわかりやすくなります。そうすれば、平方完成をするのはなぜか?因数分解をするのがなぜかも生徒にわかってくれると思います。

世の中にたくさん生存している英語が得意で、数学が苦手な生徒は、数学の苦手を克服するためには、数学のレベルが軌道に乗るまでは、自分で考えるのではなく、言われたことをしっかりと理解する勉強に切り替えることで数学嫌いが克服可能ということです。

英語が得意、英語という教科が好き。というメリットを生かして、数学嫌いを克服のは思っている以上に簡単だと少しでもわかってくれればうれしいです。

今の時代、私のような後期高齢者のような人でなく、若い人で東大理系の数学を英語で説明できる人は山ほどいる時代になりました。そのような人たちに教えてもらえれば、数学嫌いも解消できると思います。

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