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イギリスやオーストラリアの数学の問題で数学的な思考を鍛えましょう!簡単な問題に数学の大切なポイントが詰まっている。

昨日は、欧米の国もまだ夏休みだったので、カナダに住んでいる生徒、フランスに住んでいる生徒、イギリスに住んでいる生徒、オーストラリアに住んでいる生徒。と、4か国の生徒に数学を教えました。

全員、自分の夢を叶えるために女子生徒特有の数学の苦手に真剣に取り組んでいます。本当に頑張ってくれています。

今日は、そのような数学の成績が伸び悩んだ生徒が必ず突き当たる壁となってしまう数学の問題を出題して代数の大切さを理解してもらえたらと思います。

英語の問題なので、英語の勉強にもなります。よくある、難しい単語が全くないのに、なかなか上手に訳すことができない問題です。英語で学ぶことが英語力を付けたい生徒にとっては大きくプラスに働くことも理解してほしいです。

問題はこちらです。

When a number is added to its square, the result is 56. Determine the number.

式も短いですよね。

英単語も15だけ。

こうして、中学生で学ぶ数学を、英語で学ぶと英語力を磨きたい生徒にとっては、

わからない単語がないのになぜ訳せないんだろう?

という、英語を学ぶ上での難しさにも向き合うことが出来て、英語力を伸ばしたい生徒にとっては楽しく学べるのではないかと思います。

なんとなくわかるような、やっぱりわからないような英文ですよね?

A number is added to its square.

なんか不思議な英文ですよね。

ある数字(a number)を加えるのですが、何に加えるかと言えば、its squareに加える。ということです。Squareは四角形や正方形の意味が思い浮かびますが、2乗という意味もあるわけです。3²のような感じです。

ですので、

ある数字を、その数字の二乗に足した。

という意味になります。

The result is 56. その結果は56です。

英語は状況に応じて適切に訳すことが大切ですので、これは答えは56です。

最後は determine the number.

Determineは決心する。とか、決定する。など訳されます。

数学では、find や solveの解きなさい。と同じような感じで訳してもいいと思います。

ですので、When a number is added to its square, the result is 56. Determine the number.

は、ある数とその数の二乗を足した答えが、56でした。ある数はいくつですか?

という問題です。

さあ、ここからが問題です。

答えはいくつだと思いますか?

そうすると、多くの人が、数字を当てはめて56になる数を探してしまうわけです。

まず、6辺りを代入して、6×6+6=42  7を代入したら7×7+7=56

答えは7ですよね。

と、やらかしてしまうわけです。数学的に考えないとこのような答えを出してしまう人が続出してしまいます。

では、数学的に考えてみましょう。一応英語も交えて解いてみますね。

Let x= a number Letを使って、xをa numberとします。
x²+x=56 (56を左辺に移動して)
x²+x−56=0 (因数分解をして)
(x+8) (x−7)=0
x=7, -8

マイナス8も2乗して、その数を足すと56になるわけですね。死角ですよね。
(−8)²+(−8)=56

どうしても、マイナスに目がいかないわけです。

欧米の学校では、テストの時は必ず問題に

Full marks only obtained if algebra is used.

どのような意味かというと、

代数で答えを求めないと、この問題で満点は与えられません。

つまり、algebra(代数)とは、数字の代わりに代数(例えばxやy)を使って方程式を解くこと。です。正確に答えは出すには方程式を使う方が確実という一つの例です。

では、似たような問題を最後に出題します。

The sum of a number and its square is equal to 42. Find the product of this number and its cube.

今度は、少しだけ複雑になりました。ある数の2乗とある数を足したら42になりました。そのある数と、その数の3乗の答えはいくつでしょうか?

先ほどの問題のように解けば、ある数は、6と-7になります。ですので、答えは

6×(6)³=1296 と、(−7)×(−7)³=2401が答えです。

数学が苦手になるきっかけは、だいたいは一つの問題で躓くことから始まってしまいます。そのきっかけをしっかりと復習しないで次のステップに行くので、積み重ね教科の数学の場合は、一度躓くとそれをしっかりとケアしなければ傷口はどんどん広がってしまいます。やばいと思った時には手遅れ。という場合が多いわけです。

現在教えているイギリスの生徒は、ベクトルの加法でプラスとマイナスを完全に反対にして覚えてしまいました。それでは、どんなにベクトルを頑張っても、点数は取れないし、問題に躓いてしまうわけです。

塾だと、わからなくなった場合に、わからない問題を納得するまで聞こうとすれば、とんでもない時間がかかってしまう場合も多く、結局数学を諦めてしまうことが起こってしまうわけです。

It’s sad.

と、いうことになるわけです。

真面目な生徒ほど、納得するまで問題に向き合いたい。という気持ちが強くなり、数学の場合は暗記科目ではないので、躓いて数学が苦手になってしまうわけです。

現在オーストラリアに留学した生徒から昨日

期末テストでもしかしたら満点が取れたかもしれません。

というメールが届きました。その後家庭教師をした時に詳細を聞いたのですが。応用問題も基礎的な問題が多く、しっかりと計算問題に向き合ってうまくいったような話でした。

結果は、海外の場合点数でしか返ってこないので、(日本のように答案用紙を生徒に戻すことはない)間違えた場合のケアが大変ですが、すごく自信がついたようです。

自信が付けば、積極的に数学だけでなく、他の教科にも取り組めるようになると思います。

数学は女子生徒にとっては出来たら本当に優越感に浸れる教科ですので、克服した後の全体の成績の伸びは信じられないほど異常に上がります。

数学は諦めるか、諦めないかも含めて非常に大切な教科だということです。

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