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どうして女子は数学が苦手なのか。克服して東京大学や国立医学部に合格した生徒とどのように数学に取り組んだのか?

女子で、英語が話せて数学が出来たら最強だと思いませんか?

ある生徒の模擬試験の結果を見てください。

この生徒はすでに英検の1級に合格しています。

過去の何名かの例ですが、英検1級合格者レベルでも、共通テストレベルの英語のテストではほぼ満点近い点数が取れても、国立二次レベルの英語ではそこまで無双できるものではありません。

というのも、まず中学生までに英検で1級に合格できている生徒や海外留学をした生徒は、英語を和訳したり、英訳したりして学んでいない。また、文法や言い換え、穴埋めを一生懸命行うのではなく、普段から音楽を聴いたり、読書をしたり、会話をしたりして英語力を高めているわけで、日本の英語の大学入試を徹底して分析して入試に臨む生徒には敵わないところが多い。

英検のように選択問題なら対応できても、記述系はそれなりに難しい。という結果が出ています。

では、どのように数学の成績を上げていったのか?

私の中で一番効果的だと感じているのはLINEでの勉強です。

技術的な対策を期待した人もいるかもしれませんが、LINEの通話のみで行えば、対面で会うこともなく、zoomなどで顔を見ることもない。

つまり、塾に通うことになれば、出発する準備と塾までの往復の時間、到着後の時間調整など無駄な時間が山ほどあります。仮に、ズームで行っても、相手に会うための準備が必要です。

それが、LINEで会話だけで進めれば、始まる1秒前まで何をしていても構わない。着る服や身だしなみを準備する必要もない。どこで行っても大丈夫。正直教える方も楽です。ホテルに宿泊していても、気づかれることもなく教えることができる。

これは、女子生徒にとって精神的な面での勉強に集中できるベストな環境になっていると思います。

相手の表情を見ることができない。相手の喜怒哀楽が正確に読み取れない。

女子生徒の場合は、相手の言葉よりも表情にとても敏感です。

つまり、ほめていても、ほめた相手の表情から口だけのほめ方だと勝手に感じてしまう。自分の感情が顔に出ないように、余計な神経を使ってしまう。

通話だけであれば、相手の表情を探ったり、自分の表情を抑えることもする必要は全くありません。つまり、仲のいい友達と長電話する時の感覚を勉強に応用しているわけです。

言葉だけで伝えたいことを理解する。テレビ型ではなく、ラジオ型のメリット。

塾や学校の教室での授業は、わからないことがあれば、直接手取り足取りの状態で教えてくれると思います。つまり表面上はわかりやすい。ということになります。

ただ、勉強は、その場で理解するよりも、深く理解することが大切だと思います。

英語のテストなどでは4つのスキルをテストします。

リーディング ライティング リスニング スピーキング です。

つまり学力を磨くためには、この4つのスキルを見ればわかると思いますが、相手の表情が見えない段階での創造性がとても大切だということです。今まで学んだことを組み合わせて理解するということだと思います。既存の枠組みだけで考えるのではなく、自分に合った理解の仕方をイメージできることが大切だと感じます。

ここまでは、女子は数学が苦手。という本題の核心にはいってないので、ここから数学の話題に入ります。

数学は、暗記科目ではありません。つまり公式を覚えれば問題が確実に解けるというわけではありません。

女子生徒が数学を苦手としている理由は、一言でいうと

まじめ

ということだと思います。(男子に比べて)

まじめ

という言葉をネガティブに考えると、

時間がとてもかかってしまう。

言い換えられるような気がします。

つまり、集団で行う学校の授業では、それぞれの生徒が理解するのにかかる時間が異なります。真面目な生徒は、基本に忠実に理解しようとするので、理解する前に授業はすでに他の問題に移っている。という経験をした生徒が多いと思います。

数学が苦手な女子生徒が起こしがちな数学でのやらかしを挙げてみたいと思います。

まずは鉄板のやらかしです。(経験のある人もきっといると思います。)

このような問題です。

AB=3, BC=4, CA=2 である△ABCにおいて。。。

のような問題が出たら、まず作図しますよね。

まずはAB=3なので

となります。

で、次がBC=4なので、このように線を引きます。

このようになります。

で、最後にAC=2を。。。????

やらかしました

あるあるですよね。

このようにしなければいけなかったわけです。

つまり、これも真面目過ぎて、多くの女子生徒は、まず三角形の最初の線を左斜め下に引き、二番目の線をきれいな横線にしようとします。

こんな感じです

ただ、わかってほしいのは、すべての三角形が正方形や二等辺三角形ではないということです。これが女子生徒が図形に異常に弱いと言われる理由の一つだと私は思っています。

数学は、目先のことに集中しすぎると、高校生レベルの数学は解けなくなってしまうわけです。常に答えを導き出すためには、最初に全体像を描くことが大切です。

初期の段階では、AB=5, BC=7,CA=4などといくつも問題を出して、解きやすい問題から、難易度を上げていく方法が今まで教えていていい感じがしています。

次に真面目な生徒は、しっかりと問題を理解して次に進まないと気が済まない。

この納得するまで理解しなければ。という発想は高校レベルの数学からは危険だと感じてしまいます。

なら、どうしたらいいのでしょうか?

簡単です。

深く考えないことです。

納得する。というのは、正直なところ妥協点が非常に不明瞭です。また、理解したと思って、別の問題に挑戦したら、全く解けなかった。ということも珍しいことではありません。

これも例を出して説明します。

二次方程式の解の公式です。

結構おなじみの式です。これがどのように成り立つのか考えたいですか?

その必要はないですよね。ただ、これも実は平方完成を突き詰めていくと、自然と解の公式は導けるわけです。

こんな感じです。

ですので、私はいつも解の公式と平方完成はセットで教えています。そうすると、このax²+bx+c=0を平方完成することで、この二次方程式の解の公式は何の苦労もなく、理解できる公式として覚えることができるわけです。

つまり、学び方はその生徒に合ったやり方で学ぶことが一番いいわけで、学校の教科書が数学を効率的に学ぶために完璧な指導方法ではない。

ということを理解した方がいいと思います。

教える側が数学が苦手な生徒に対して行わなければならないこと。

徹底した時間の管理です。

私は、生徒に問題を出題する時に、その問題を今までの生徒がどのくらいの時間で解いたかをしっかりとデータとして残してあります。

どのようなことかというと、数学の学力は解く時間に比例している場合が多いからです。当然生徒にはそのようなことは知らせてはいません。

つまり、以前この問題を解いたある生徒は1分でこの問題を解いたとします。そして、今教えている生徒が同じ問題を1分20秒で解いたとします。そうしたら、その20秒の違いを二人の生徒を比較して今教えている生徒に何が足りないのかを分析するわけです。

実際は計算の速さの違いが一番大きな差になりますが、チェックするのはそこではなく、あくまでも鉛筆を動かしている時間のことではなく、鉛筆が動いていない時間を徹底的に分析するわけです。

ですので、同じ問題を解いていても生徒によってアドバイスはかなり違う場合も当然あるということです。

自分自身が家庭教師に徹底的にこだわるのは、数学が苦手な生徒は、他の生徒と比べて時間であって、それはいつまでたっても集団で勉強しているのであれば解決ができないということです。

ただこのことは生徒には絶対に伝えないことも大事です。

苦手なものを意識させてはいけないからです。

私が教える生徒は海外留学を考えている生徒が圧倒的に多く、それらの生徒は、英語に興味があるので、文章理解力も高い生徒が多いのでこのような教え方があっていると感じます。

最初の模試の成績を見せてわかったと思いますが、英検で1級合格した生徒もTOEFLで100点以上取れている生徒も英語の成績よりも数学の成績の方がいいわけです。つまりそのレベルに達しないと理系の難関大学は合格しないということです。

今まで数学が嫌いだった生徒も、数学ができれば何のためらいもなく進路を理系の学部に変更しています。

英語力だけで勝負する時代は完全に過ぎてしまい、数学ができないから文系学部に入学するしかない。という流れになっているのに、英語力を活かせる仕事は飽和状態。

今回は自分の教え方を中心に書いてしまいましたが、数学を克服するヒントが見つけられればうれしく思います。


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