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9年前当時中学3年生だった数学嫌いの生徒に送った5問の中学1,2年レベルの簡単な数学の問題やってみませんか?

先日たままた過去のファイルをチェックしていたら、9年前から約4年間家庭教師をしていた生徒に初めて送った中学1,2年レベルの数学の簡単な問題を見つけてしまいました。

問題は全部で5問です。中学1年程度の数学の知識で解ける問題で、小学生でも解くことは可能な問題です。

やってみませんか?

以下の5問です。ちなみに現役東大生30秒で解けました。時間をかけても大丈夫です。

①  2⁵=32 です。では、2¹⁰は?


②  ある商品を購入したら、消費税10%を含めてちょうど1000円でした。

        商品の値段はいくらだったでしょう。(小数点は切り上げ)


③  ab (a x b)=24 (aとbは正の整数)の時に、a/b (a分のb)として、次の          5つの中で不可能な答えはどれでしょうか?
       (1) 1/6  (2) 2/3   (3) 3/8  (4) 4  (5) 6


④  ある正の整数を2乗して500に一番近い整数は?


⑤  1/3 (3分の1)の確率で当たるくじを3回引いた場合少なくとも1回当た            る確率は?

この問題を出題した意図は、これから高校数学を学んでいく場合に、9 x 4 はいくつですか?のような発想だけでなく、いくつといくつをかけたら36になりますか?とか、一辺が10cmの正方形と同じ面積の円の半径はいくつですか。のように、そのまま計算して答えを求める問題だけでなく、答えから逆に問題の仮定を求めるような問題を解く能力が求められる問題が増えるので、その意識を時間をかけて植え付けたいと思って出したと思います。

では、問題の解答と解説をします。

まず1番ですが

2の10乗は2の5乗かける2の5乗でもあります。わかりやすく説明すると、3の3乗は、3 x 3x3 なので、3の1乗かける3の2乗とも考えられますよね。ですので、2の5乗は32ですので、2の10乗は 32x32になり、普通に計算してもいいのですが、私は30x30=900 プラス31x4=124でやります。この説明は別の機会にします。(今回の問題の趣旨とは異なるので)

答えは、900+124で1024になります。

間違った人は、32x2=64で64とした人が多いかもしれません。ちなみに2の20乗は、1,048,576となり、百万を超えます。ねずみ講が怖い原因といつかは破綻する証明でもあります。

次に2番です。

ある数をxとして、xに消費税分の10%を加算する場合は、1.1をかけます。つまり、1.1x=1000で、x=1000÷1.1で、909.090909… で切り上げなので、910

答えは910円です。

これも、逆に1000円を10%引きして、900円と答える人がいると思います。割引はそれでいいのですが、セブンイレブンのアイスコーヒーのレギュラーは93円で消費税8%を入れて100円になっています。900円の10%増しは990円になるので、1000円ではありません。

次は3番です。

a x b が24ですので、まず24の約数を出します。1,2,3,4,6,8,12,24の8つになります。そうすると、かけて24になる組み合わせは 1x24 , 2x12 , 3x8 , 4x6 の4組になります。そうすると、その4組を分母、分子に振り分けると、1/24, 24, 1/6, 6 , 3/8. 8/3 . 2/3. 3/2 の8つの組み合わせになりますので、選択肢に入っていないのは 4 になります。

答えは4です

次は4番になります。

500に一番近い2乗の数はいくつでしょうか?という、問題です。20x20=400 で、それに20+21=41を足して、21x21=441 そして、441に 21+22=43を足して、441+43=484になるので、22x22=484 さらに484に22+23=45を足して、529なので、23x23=529になります。

484の方が529よりも500に近いですよね。

ですので、答えは22になります。

指数の計算は規則性があるので、まじめに小学生のように掛け算をしないで、効率よく解けるように指導する必要があります。

この問題は時間をかければ誰でも解ける問題です。ただこれを5秒以内で解ける人もいれば、2分以上かかる人もいるということです。

数学は答えを求めるだけではなく、効率的に問題を解いてできるだけ短い時間で解く練習をしないと、総合力は上がらない典型的な問題です。

最後は5番の問題です。

これは確率の問題です。確率はそれぞれの確率を合わせれば100%になるという大前提を理解すれば、あとは応用をするだけです。3回引いた場合は、3回全部当たりの場合、2回当たりの場合、1回だけ当たりの場合、全部はずれの場合と4通りあります。

この問題では1回以上当たる場合の確率を求めているので、発想で、全部はずれの場合の確率を求め、その確率を1から引けば残りの確率(つまり1回以上当たる確率)が求められるということです。つまり100%からはずれになる確率を引けば答えが出ます。

全部外れる確率は 2/3 x 2/3 x 2/3= 8/27 となりますので、1−8/27= 19/27 となります。それをパーセントで出して、約70%でも大丈夫です。

答えは 19/27 となります。

どうでしたでしょうか。公式に当てはめて答えを導く。という問題が中学数学では多いですが、実力に差がつく問題というのは、答えや解き方をあらかじめ予想して問題を解く場合が高校数学ではほとんどで、相加相乗平均や三倍角の公式を使う計算、位置ベクトルの計算など挙げたらきりがありません。

最終的にこの生徒は、難関大学の理系に進学しました。全く連絡を取っていないので現在何をしているのか全く分からないですが、年齢から考えると、大学院で勉強している年齢です。

この問題をやった後で

大学受験の前にもう一度この問題をやったらきっと1分以内で余裕で解けるようになっているから。

と、言ったと思うのですが、結局その約束も忘れてしまいました。問題を見ると。

若いな(笑)

と、感じます。

正直、自分の教え方で数学が上達して進路を変えて前向きに将来の目標に目指して進むことができていると嬉しくなります。

特に英語が得意な生徒は絶対に数学は簡単に克服できますし、学び方次第では共通テストでも満点を取ることができます。英語のいろいろな単語の意味から適した訳を見つけることは、暗記ではなく、数学に似た公式のアレンジに似ています。

数学の場合は、問題の解説を理解するだけで満足するのではなく、いろいろな角度からアプローチをすることが大切だと思います。つまり、高校で数学の成績が伸びない生徒は、公式や常識に頼りすぎている場合が多いということだと思います。

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