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【よくわかる!】スイクンルンパッパ【入門編】

この記事ではスイクンルンパに興味をもってもらうべく、デッキの概要や強みを中心に紹介します。各カード採用理由や各対面での立ち回りなどは別記事を執筆予定ですのでそちらをご覧ください。
記事の内容は以下の通りです。

・スイクンルンパってどんなデッキ?(+入賞リスト)
・スイクンルンパ+インテのココが強い
・白馬バドレックスより強いの?
・プレイングの方針とTips

スイクンルンパってどんなデッキ?

スイクンルンパとはその名の通りスイクンVとルンパッパ(ハイテンションダンス)を組み合わせたデッキタイプのことです。
ルンパッパの特性ハイテンションダンスによりスイクンの技のダメージが+100され、Vmaxでさえ一撃でなぎ倒す火力を出すことができます。

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スイクンとルンパッパは共に蒼空ストリーム/摩天パーフェクトに収録されたカードです。発売直後に開催されたPJCS2021ではベスト32にスイクンルンパが上がりました。そのデッキはチルタリスを採用し、特性のいざなうしらべにより状況に応じて必要なサポートをサーチできる構築となっていました。

その後の日本の大会では目立った活躍が見られないものの、海外では裏工作/クイックシューターのインテレオンと組み合わせたデッキタイプが生まれます。①裏工作による安定的な盤面展開②ふしぎなアメで即座にルンパッパへ進化③クイックシューターにより不足ダメージを補うことが可能なのがインテレオン型の特徴です。
※以降はスイクンルンパッパ+インテレオンをベースに解説します。

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さらにPTCGO上で490人が参加したChillシリーズ第46回大会ではなんと優勝を果たしました。ちなみに私はこのリストを参考に裏工作軸のスイクンルンパを使い始めました。

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他にもSunday OpenというPTCGO上で毎週開催される大会のデッキ分布を見るとその人気ぶりが伺えます(Sunday Openのリンク)
126人が参加した10月11日の大会では優勝とベスト8に一人ずつスイクンルンパッパの使用者がいました。

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では国内ではどうかというと白馬バドレックスの人気に追いやられて、大会での上位入賞もほとんどみられません。自身が使用していてもハスボーをベンチに出すたびに対戦相手が眉をひそめる様子を楽しむことができます。

国内での情報が不足しているので、私個人の戦績を記載します。こちらはスイクンルンパ+インテを主軸とした構築で出場した大会全ての結果とデッキリストです。
44戦33勝の勝率75%で、第8回みちびき杯(96人)では準優勝することができました。データとしては心もとないものですが、国内の現環境でも十分に環境デッキと渡り合えるポテンシャルがあると感じています。

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スイクンルンパ+インテのココが強い

デッキの概要と上位入賞歴を示したところで、次は具体的にどんな部分にデッキの強みがあるのかを紹介しましょう。
このデッキの強みは以下3点です。

①シューター+ハイテンションによる効率的なダメージ分配
②後行のスタートポケモンが全て強い
③大量のボールによる安定性

①シューター+ハイテンションによる効率的なダメージ分配
①が最も重要で、このデッキを語るに欠かせない要素になります。
ここで改めてスイクンの技ブリザードロンドを確認しましょう。この技は2エネでお互いのベンチポケモンの数が多いほど大ダメージを叩き出す事ができ、最大で220ダメージとなります。
現代ポケカ(2021年11月)において、ポケモンVの多くはHP220以下であり、それらを一撃で倒すことができます。
一方でポケモンVmaxの多くはHP320を有し、従来のスイクンデッキでは2回の攻撃で倒す必要がありました。ところがルンパッパの特性でスイクンの技のダメージを+100することで320ダメージとなり1回の攻撃で倒すことができるのです。

Vポケモンはワンパン!Vmaxもハイテンションダンスでワンパン!どうでしょう?強そうですよね???
...たしかに理論的には強そうですが、この考え方にはいくつか欠陥があります。まずHPが230以上のVやHP330以上のVmaxには微妙にダメージが足りません。また相手がベンチを展開しなければスイクンの技のダメージは下がり、攻撃を耐えられてしまいます。
そんな状況で活躍するのがクイックシューターのインテレオン。特性で毎ターン2個ダメカンを置くことができるので足りない打点を丁度よく補うことができます。

ここで一例を見てみましょう。相手の場にはHP満タンの黒馬バドレックス、サイド1枚、次に技を使われたら負けの盤面が出来上がっています。
一方こちらの場にはスイクン、ハスボー、シューターインテ、ジメレオン、メッソンがいて、サイドは3枚、手札はふしぎなアメ、ルンパッパ、メロン、スイクン、水エネの5枚です。

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なかなかに危機的な盤面ですが、この盤面で下図のように手札を全て使用すると、スイクンの技200ダメ+ルンパッパ特性100ダメ+クイックシューター20ダメの合計320ダメージで黒馬を倒せます。

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とはいえこんなにも都合よく全てが揃っていることはまず無いでしょう。
でも実はこの例、手札がレベルボールとルンパッパの2枚でも同じ盤面を作ることができます。次の図で流れを追ってみてください。

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さらにはこの盤面で下記のA群B群の中からそれぞれ1枚あればどの組み合わせであっても黒馬ワンパン達成可能です。
A群:ジメレオン、レベルボール、回収ネット、裏工作インテ、しんかのおこう、キバナ
B群:ルンパッパ、キャプチャーエネ、ふしぎなアメ、A群のカードをもう1枚(※ジメレオン重複を除く)
他にも3枚で満たす組みやメロンのドローによっては勝ちを狙えるパターンまで、幅広い受けが存在します。

黒馬のようにサイド3枚の高HPポケモンしか出して来ない相手に対して3回の攻撃でサイドを取りきることができるのはこのデッキの強みであり、白馬バドレックスとの明確な差別化になります。
白馬がリセットスタンプや頂への雪道でターン数を増やすように構築されるのに対して、ルンパッパはターン数を減らすことで勝利を目指します。最短でサイドを取りきるルートを生み出せるので、一度出遅れた相手には逆転の隙を与えずに勝ち切ることができます。

②後行のスタートポケモンが全て強い
種ポケモンの採用は4種です。スイクンは特性1枚ドローでその後の展開が安定します。メッソンとハスボーはどちらも1エネでベンチを展開する技を持っています。フリージオは中盤以降に真価を発揮しますが、スタートしてもグッズロックで相手に制限をかけることができます。

たね3種

フュージョンアーツが発売して以降、先行が有利な環境に傾きましたが、後攻を取っても最低限の動き出しをしやすいことは連戦に勝つには重要な要素です。事実、先日のみちびき杯では先行2回後行8回というじゃんけんの弱さでしたが、後行の試合の内7試合は勝利を納めています。

③大量のボールによる安定性
インテレオンとルンパッパ、2種類の2進化ポケモンが採用されているのでデッキの安定性はよく疑問視されます。しかしその考えは逆です。進化ポケモンが多く採用され、進化させること自体が強い動きになるからこそ、ボールを多く採用してもデッキパワーを損ないません。その結果大量のボールによってデッキが安定するのです。このデッキにはキャプチャーエネを含めて14枚のポケモンを呼ぶカードがあり、②で説明したメッソンやハスボーでも展開できることから、スイクンルンパはデッキの安定性としてもかなり高いと言えるでしょう。

白馬バドレックスより強いの?

スイクンを採用するデッキといえば堂々の環境覇権デッキ白馬バドレックスでしょう。デッキの地力も高く数多くの優勝成績を残しています。それで「スイクンルンパは白馬よりも強いです。」なんて書こうものなら誇大広告でしょっぴかれてしまいそうなので、ここでは「白馬に匹敵する強さ」と紹介しておきます。自身でもデッキの総合力では白馬に劣るものの、扱いやすさの方を評価して使用しています。
以下に双方を比べた際のデッキの強みを並べました。環境に多いデッキやプレイングの嗜好に合わせて選択してみてはいかがでしょうか。

白馬バドレックス+スイクンの強み
・雪道+スタンプによる巻き返し性能の高さ
・雷デッキにも白馬で対抗できる
・雪道によりムゲンダイナに強い
・スイッチャー型はフュージョンに強い

スイクンルンパッパ+インテの強み
・相手の1ターンの滞りを許さない
・序盤の安定性が高い
・ハイテンションカチカチロック110点
・最短でサイドを取りきるルートを取るので扱いやすい

プレイングの方針とTips

これからスイクンルンパを組む方に向けて、対戦の流れに沿ってプレイングの方針を解説します。
※デッキリストは再掲

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・対戦準備
スタートポケモンの基本的な優先順位
先行:スイクン/ ---  /フリージオ/ハスボー/メッソン
後行:メッソン/ハスボー/ --- /フリージオ/スイクン
スイクンは相手の後行1ターン目では倒されにくく、相手の先行2ターン目には倒されやすいHPを持つポケモンです。次のターンにスイクンで攻撃することを意識してスタートポケモンを選択しましょう。

・はじめの番
メッソンを序盤に展開することが何よりも重要です。1ターン目に貴重なボールを使ってまでハスボーを置く必要はありません。またスイクンよりもメッソンを優先して置くことも多いです。とくにその番でエネルギーを貼れないのであればスイクンを置く価値は低いと覚えておいてください。
また以降のターンも「最低でもメッソン1枚は場に残して番を返す」「ハスボーは余裕のあるときに置く」ことを意識して盤面を作ると安定して立ち回れるはずです。
スイクンルンパ(+インテ)というデッキ名を名乗ってはいますが実状はスイクンインテ(+ルンパ)だったりします。

・勝利プラン
黒馬のようなVmax中心のデッキにはVmax1体目をスイクン2回の攻撃で倒し、Vmax2体目をハイテンションダンス使用で1回の攻撃、合計3回の攻撃で勝つように試合展開を進めます。
V中心のデッキ相手では2-2-2の流れでサイドを取れるようにクイックシューターやルンパッパを準備しましょう。
連撃テンタクルやクワガノンのような非V中心のデッキに対しては相手のサイド進行を遅らせるためにフリージオや裏工作インテをアタッカーとして使用する必要があります。リセットスタンプも有効に使いましょう。
※ハイテンションダンスはたねポケモンのみ対象なことに注意

・Tips1.フリージオの重要性
この記事では途中からデッキ名を「スイクンルンパ+インテ」と呼び始めました。でも本当は「スイクンルンパ+インテ+フリージオ」と呼びたいくらいにフリージオは重要な役割を担っています。主な役割は2点。
①ボス+カチカチロック。ベンチの逃げエネ2以上のポケモンを呼び出してグッズロックしましょう。多くの場合そのままターンが帰ってくるので、次のターンにメロンからスイクンを起動させられます。つまり擬似的にボスとメロンを同時使用できるのです。さらにはクイックシューターを2ターン分使えたり、ルンパッパを準備できたりと有用です。またカチカチロック+ハイテンションで110ダメージが出るのでベンチに下がった手負いのVmaxも仕留めることができます。
②非Vの要求を上げつつ倒す。クワガノンの準備が整う前にグッズロックで止めたり、連撃テンタクルのカラマネロをハイテンション+カチカチロック(+シューター)で倒すことで相手の要求を上げ、非Vデッキにも対抗することができます。

Tips.2サイド落ち確認
以下2点を意識してサイド落ち確認をおすすめします
①はじめに確認したい札(1枚採用orその有無で先の展開が変わる札)
裏工作インテ/フリージオ/スタンプ/博士ボスマリィ/キバナ/ルンパライン
②1枚使うときに残り枚数を確認したい札
クイックボール/バケツ/メロン/回収ネット


あとがき

私は週一回程度でゆるりと大会に出るようなプレイヤーですが仙台の猛者の中で揉まれた甲斐あってか、関東に来てから自身でも驚くほどに良い戦績を出せています。
宮城県にお越しの際は仙台駅近くのシングルスター(@singlestar_poke)に足を運んでみてください。とてもお世話になった推し店舗です。

また最近はゲームの方の剣盾で一番のお気に入りだったジメレオンがポケカでも活躍できるので自分にとっては良い環境です。さらには関東でも気の良いプレイヤーと出会えたことでしばらくはポケカのモチベ高く遊べそうです。もし対戦する機会があればよろしくお願いします。

最後までお読みいただきありがとうございました。ご意見ご感想ご質問はじゃす(@jasu7poke)のTwitter DMまでお送りください。



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