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【遊戯王MD】バーガーショップラビエル

 今回は久しぶりの構築記事です。
私の構築スタンスについては以下の記事でご確認ください。

 さて、今回はタイトルでわかると思うが(?)ヌーベルズのデッキだ。
早速目次に続いてレシピを見ていただこう。


デッキレシピ

 構成要素は幻魔+スプライト+ヌーベルズ+儀式サポートとなっている。
つまり「レベル2」と「儀式」の二柱である。

  データベースのレシピは以下のURLより。


根幹ギミック

このデッキは「ダイナモンドをエースにしたい」からスタートしている。

 「ダイナモンド」は儀式モンスターを含むモンスター2体でL召喚でき、特殊召喚成功時に場のカード一枚と墓地の儀式をデッキに戻す除去効果と、
相手ターンにリリースすることで墓地の儀式モンスターを蘇生する効果がある。

 そしてヌーベルズモンスターは相手を食べて後続を特殊召喚するため、全員儀式召喚成功時ではなく、特殊召喚成功時に効果が発動する。つまり蘇生でもOK。

 これで「バグリエル・ド・ヌーベルズ」を蘇生すれば相手のすべての表側表示カードの無効化と、「ハングリーバーガー」を投げつけて相手を食べる妨害の二種が使える。

ちゃんと出るぞ!

 

 また、ダイナモンドは地属性リンク2という非常に優れたステータスを持っているため、「スプライト・エルフ」や、「Gゴーレム・クリスタルハート」で容易に蘇生できる。

MDではまだ許されている

 ダイナモンドを蘇生した時発動する除去効果でバーガーを墓地からデッキに戻すと、再度蘇生してきたバグリエルがバーガーを投擲できるようになるためループする。 

つまりこう

 

 特にクリスタルハートで蘇生すれば2800の2連貫通攻撃という結構な決定力を有するようになるので、バグリエルループで疲弊した相手のスキをついてダイナモンドダブルパンチ!で決める。という動きが見えてくる。

 

 単純な方針だが一つ問題があり、ヌーベルズ達は後続を儀式召喚扱いで特殊召喚しないため、共通効果で出した儀式体は蘇生できないのだ。なんてややこしいゲームだ。
 つまりバグリエルを一旦普通に儀式召喚する必要がある。しかしヌーベルズの儀式魔法は下級を出さないと特に何の効果もない前時代的なもので、端的に言って弱すぎる。

 しかも星5のバラムニエルと星6のバグリエルは「ヌーベルズモンスターの効果」で出されたとき追加効果が付与されるが、レシピで普通に出すと適応外になる。どうして……単品注文は許されないのか?

 というわけで明確な強みと弱みがあるため、ここを儀式サポート等で補って形にしたのが現在のデッキとなっている。

 

動かし方

 初めにやることは「デクレアラー・ディヴァイナー」を二回立てて儀式モンスターと儀式魔法を集める、だけ。
もう初動って、こんなもんでいいんじゃないか。

 知らない人に説明すると、ディヴァイナーで「アーク・デクレアラー」を落とすと儀式関連カードをサーチできる。

 自分と相手ターンの往復でディヴァイナーの効果を使うことでひと揃えの儀式セットが手に入るので、それを達成するために解門パッケージの力を借りる。

 私を含む数多くのクソデッキビルダーを長年支え続けてきた戦友だが、一応説明しておくと、「暗黒の招来神」もしくは「七精の解門」1枚から
レベル2のモンスター1枚+レベル1とレベル2の好きなほうを2回出力できるため、これで色々と悪いことをする。

 今回はスプライトに行き、「ギガンティック・スプライト」からディヴァイナーを立てる。

※招来神スタートとする。解門でもほぼ同じ

①招来神を通常召喚、効果で解門サーチ
②解門の効果で混沌の召喚神サーチ
③招来神の効果で召喚神を召喚
④召喚神1体でリンクリボーL召喚
⑤招来神+リンクリボーでスプライトスプリンドL召喚
スプリンドの効果でカプシェルを墓地へ

⑥解門の効果で墓地の招来神orカプシェルを蘇生
⑦スプリンド+レベル2でギガンティックスプライトX召喚
⑧ギガンティックの効果でデクレアラーディヴァイナーを特殊召喚
ディヴァイナーの効果でレシピor儀式体サーチ
⑨ギガンティック+ディヴァイナーでスプライトエルフL召喚

相手ターンにエルフでディヴァイナーを蘇生して残りをサーチする。

 途中で「カプシェル」とか「リンクリボー」とか嚙ませているのは、すぐに必要なわけではないが、そのうち使うので今のうちに集めている。

 スプライトは完全にこの動きの補助で、変なところで止められても完遂できるように手数として入れている。
 とにかくディヴァイナー出せればなんでもいいので、スプリンドで落としてエルフで拾うでも良い。

 直接バグリエルをサーチしてもいいが、レストランがないと継続戦闘が怪しくなるので「バラムニエル・ド・ヌーベルズ」を優先したい。

 2ターン目にバラムを出した場合、相手の場に迂闊な攻撃表示モンスターがいればバグリエルを出しながら全ブッパし、いないならダイナモンドにして毎ターンバラムを出すことでリソース差をつけていく。

 そしてどこかのタイミングでバグリエルを儀式召喚できれば冒頭に説明したダイナモンドの動きにつながるという流れだ。

 

 レストランこと「ヌーベルズオーベルジュ『ア・ターブル』」は非常に優秀な札で、発動時に後述する賄いのレシピをサーチしながらエンドフェイズに墓地のレシピと、蘇生できないヌーベルズ儀式やアークデクレアラーをEXデッキに戻せる。
 つまりまたディヴァイナーでアーデクを落とすことで儀式体のサーチができる。無限ループ!

 儀式モンスターをデッキに返してワンドローする動きも割と助かる。単体初動にこそならないがいぶし銀な活躍をしてくれるフィールド魔法だ。

 

 賄いのレシピは相手ターンに儀式召喚できるカード。①の効果も重要だが、のちに必要になったタイミングで説明する。

 これをもし初手に引いていた場合展開が伸びる。
同レベルの儀式召喚ができるため、エルフから蘇生したディヴァイナーをリリースしてバグリエルを出せるのだ。

 またこの時、ディヴァイナーのリリース時の効果が誘発し、デッキからレベル2以下の天使が出せるため「ポワソニエル・ド・ヌーベルズ」を特殊召喚できる。

 そして効果で追加のレシピをサーチできる。

 またポワソニエルはリリースされたときPゾーンに帰ってくるのだが、初動で墓地にいるリンクリボーの蘇生コストがリリースなのでキレイにつながる。

 この動きは相手の後攻1ターン目から2妨害+リンクリ+Pゾーンポワソンを構えられる上振れパターンになる。

 

各カードの採用理由

ダウンビートについて

 まず初めに三枚採用の変なカードについて説明しておこう。

 このカードは自分の場のモンスター1体を参照し、それと種族と属性が同じでレベルが一つ低いモンスターをデッキから出せる魔法である。奇妙だ。

 このデッキは解門初動のため、場に残った解門でレベル2の闇悪魔を毎ターン用意できる。
つまりレベル1の闇悪魔をダウンビートすることは簡単なのだが、ここであるモンスターを発見した。「お代狸様の代算用」だ。

 え!?お前獣じゃなかったの!?
まさかの闇悪魔。勝手なイメージで地獣だと思い込んでいた。効果としては儀式のリリースコストをEXデッキから肩代わりできる。
 おもろいやん…………ヌーベルズであれば「共鳴の翼ガルーラ」で全対応できる。

 賄いから儀式する場合もバグリエルはガルーラ、星4のフォアグラシャも「旧神ヌトス」を落としながら出せ、悪くない。

 

 またもう一体ダウンビート面白モンスターがおり、それが「カクリヨノチザクラ」。

 ちょうど解門ステータスのため一度出すと毎ターン蘇生でき、自分をリリースすることで、EXデッキ産のモンスターを、違う系統のモンスターを除外しながら蘇生できる。
 この効果デッキとのかみ合いが非常に良く、使い終わったアーデクやヌトスを除外するだけでダイナモンドを蘇生できる。
 つまり「解門に手札1枚払うだけでダイナモンドが返ってくる」ということ。
なんならエルフも蘇生できてバカ強い。ついでに相手のデッキによってはそちらの墓地のカードも使える。

 この二枚のカードのためにダウンビートを入れているわけだが、ダウンビートは「リリース」する。

 つまりカプシェルに当てるとワンドローできて、解門のコストがプラマイゼロになる。
カプシェルは星2ヌーベルスを出すときのリリースにしてもドローができ、リンク素材にしてもドローができ、非常に便利。

 

ラビエルについて

 デッキ名になっているのに今まで一切出てきていないラビエル様だが、別に単独でデッキとのシナジーはない。かわいそう。

 本体がどうというより技のほうに用事がある。

 物々しすぎるこの必殺技だが、①のハチャメチャなパワー効果は一旦置いておき、②の効果に着目する。
「場のモンスターをリリースしたら手札に戻る」そう、無限コストである。

 解門の蘇生効果を使うためには手札がいるが、これは解門からアクセスできるコストだ。また、レベルも無駄に高いので儀式の生贄としても優秀。

 先ほども出てきたこの賄いのレシピ、①の効果はヌーベルス下級モンスターの「対象に取られた時、次のコース料理を出す効果」を誘発させるためのものだが、オマケでトークンが出てくる。このトークンの使い道として結構便利。

 また、この必殺技、回収時にモンスターをリリースする。そう、ディヴァイナーやカプシェルをリリースするとアドバンテージが発生するのだ。
 
 本体より技のほうが強いというあまりにもかわいそうなラビエルだが、再度上記の賄いのレシピを見てほしい。よく見るとトークンが悪魔族なのだ!

 つまりヌーベルズは毎ターン使い道のわからない悪魔族トークンを出すという点でラビエルとの共通点があり、解門と合わせるとラビエルの正規召喚も意外と容易!

 

 晴れて正規召喚できた暁には満を持して天界を蹂躙できるわけだが、この必殺技、攻撃が倍になって全体攻撃になるのはいいとして守備貫通がない。なんでだよ!!
 というわけで相手が寝てるだけでスカされてしまうわけだが、ここでヌーベルズとの不思議なシナジーその2が活用される。

 この肉料理のレシピのオマケみたいなテキストに注目してほしい。
レベル2ヌーベルズを出した時だけ追加効果で相手が縦になるのだ。
やったー!!!天界蹂躙できるぞォ!!!!!!

 地味にコンフィラスの出たとき効果で相手のバックも割れるので、条件が整えばラビエルでの決着も現実的に可能だ。コナミさん、天界蹂躙拳での勝利演出待ってますよ。

 

ヌーベルズの採用枚数について

儀式体が
〇星2 コンフィラス・ド・ヌーベルズ
〇星4 フォアグラシャ・ド・ヌーベルズ
〇星5 バラムニエル・ド・ヌーベルズ
〇星6 バグリエル・ド・ヌーベルズ

各1枚ずつ

〇ポワソニエル・ド・ヌーベルズ(Pモンスター) ×1
〇ヌーベルズオーベルジュ『ア・ターブル』(フィールド魔法) ×1
〇ルセット・ド・ヴィアンド~肉料理のレシピ~(儀式魔法) ×2
〇ルセット・ド・ペルソネル~賄いのレシピ~(永続罠) ×3

という枚数になっている。

 この採用枚数の理由だが、まず前提としてダイナモンドとバグリエルのループをしたいだけならバグリエルとレシピ1枚以外すべて不要である。

 ヌーベルズは単体初動がないため、こいつらだけで動こうとすると相当数のヌーベルズカードを入れるハメになり、またかなり相手依存の動き方を強いられるので結果デッキが歪んでいく。

 ただ、ダイナモンドループだけだと動きが一辺倒すぎるし対応力がないので、シルバーバレット式に必要なヌーベルズをチョイスして動きに幅を持たせることにした。

 儀式体のサーチはレストランさえ貼っていれば無限にアーデクを戻しては墓地送りを繰り返せるので、即効性のある効果をもったモンスターが残った形になった。
 星1ヌーベルスはデッキトップ5枚見てサーチ、星3ヌーベルズはワンドローと悠長なので今回は採用しなかった。ドロー足りてるしな。

 

 レストランが1枚なのはデッキ枠との兼ね合いが大きいが、初動にならないのと単独で儀式体をサーチできず、また動きの中でサーチできるため。
除外されたときやや困るので2枚でもいいが、別にないなら他の戦い方をするだけ。程度のカードなのでこのままでいい気がする。

 ポワソニエルもほぼ同様の理由で、ディヴァイナーのオマケみたいな感じで勝手に立つから特別引いておきたいカードではない。
 またこいつのもっとも重要な用途は中盤以降低級ヌーベルズが立った時、そいつを対象に取って進化させることである。つまり序盤は使わず、必要になってからサーチやリクルートすればいいので1枚。

 儀式魔法は1枚だと回収が追い付かない場合があるため2枚、永続は初手に引くと伸びるのと、使い切りのため複数持っていても構わないため3枚。

 

 ここで今まで紹介できていない星4ヌーベルズに触れておく。

 こいつは要はテーマ内のケルドウである。墓地のカード3枚をデッキに戻せる。めちゃくちゃ便利だ……。
このデッキあまりにも墓地を戻したすぎるので、中盤こいつが立つと一気に持久力を回復できる。
 どちらかというと自分のカードを戻すのに使いたいが、相手の墓地から戻して邪魔する動きもできるので小回りが利く。総じて非常に優秀。

 最初にバラムorバグリエルを立てて、あとから低級のヌーベルズに触っていくというこのデッキの速度感と合っているのも偉い。

 

 また、低級ヌーベルズは対象に取らないと仕事しないため、起動のためにポワソニエルの他2枚カードを採用している。

〇ビビッドテール

 都合3回自分のカードを対象に取ってセルフバウンスできる。
異常デッキビルダー達から神器のように扱われているこのカード、もちろんこのデッキともしっかりシナジーがある。

 解門やレストランといった発動時の効果処理でアドバンテージを稼ぐカードが多いので、それらを戻すだけで手数が増えるし、このデッキ特有の問題点として「進化先のヌーベルズがすでに場にいる」みたいな時もスッと戻して除去効果につなげられたりと便利。

 

〇生きる偲びのシルキィ

 手札墓地からお互いのモンスターを対象に取って裏返しながら出てくる。
もし下級ヌーベルズと相手の攻撃表示モンスターに使うと、対象に取った双方が立ち消えるので何も起こらず、次のターン再度効果を使える。
 また、裏返ったモンスターも儀式召喚のリリースには使えるので、単純な+1として使ってもよい。

 このカードの重要な点はレベル2の闇天使というところで「リリースされたディヴァイナーから特殊召喚できる」「ダウンビートでポワソニエルになれる」を両立している。すべての点で噛み合っており、地味な優良カード。

 

スプライトの採用枚数について

〇スプライト・ブルー ×2
〇スプライト・ジェット ×1
〇スプライト・スプリンド ×3
〇スプライト・スターター ×1
〇スプライト・ガンマ・バースト ×1

 ブルージェットは規制されているのでこれが最大だが、スターターは2ターン目以降引いても弱いので1枚。ガンマバーストは素引きでも一応使えるから。

 赤いのとピンクいのが入っていないのは、「生理的に無理だから」が3割、「あれ入れたらスプライトデッキにしたほうが強いから」が3割、「基本の動きではスプライトにアクセスしない影響で、素引き前提の上振れ制圧札になって美しくないから」が4割。

 威圧的なピクシーズ3枚だが、これはリンク2であるダイナモンドにクリスタルハートで二回攻撃と貫通を付与した後ピクシーズすると、2撃目もバカみたいな攻撃力になって面白いから。普通に防御札としても偉い。

 

残りのEXモンスターについて

〇死祖の隷竜ウォロー

 バグリエルとハンバーガーがもし盤面に残った際、6Xした後即どちらも墓地に送れる選択肢として。
 起動効果も強いし、長期戦にもつれ込んだ時は打点アップがバカにならなくて頼もしい。

 

〇リンクスパイダー

 賄いトークンをサイバース族に変換するため。

 

〇サラマングレイトアルミラージ

 通常召喚した招来神などをサイバースに変換するため。

 リンクスパイダー、アルミラージ、それとリンクリボーを合わせてクリスタルハートを作る。

 

〇鎖龍蛇-スカルデット

 盤面が散らかりやすいので纏めるために採用。ダウンビートを引きに行く用事もある。アークデクレアラー3枚目と悩み中。

 

おわりに

 昔ダイナモンドのループだけ思いついて、そこ一点でデッキを組んだが、あまり面白くないデッキに仕上がってしまったという経験があった。

 その時はワルキューレ出張とか噛ませて無理やり1ターン目にバグリエル儀式召喚からダイナモンド成立までやっていたが、今回は初動を抑える代わりに対応力を高め、色々なアプローチで終着点のダイナモンドループに向かえるようなチューンをした。

 結果として相手の動きを見て出す儀式体を変える余裕が生まれたり、単純に手数が増えて乗り越え性能が上がったりとかなりデッキとしてブラッシュアップされた。

 結構お気に入りのデッキに仕上がったのでこっから回しまくって細部の調整をしていこうと思う。

 

 サムネは某オベリスクの人がハングリーバーガー作ってた時を参考にさせていただきました。

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