MTG指輪コラボ楽しみ過ぎる2
前回前置きだけでひと記事終わってしまったので、今回は早速使いたいカードの話をしていく。
MTGアリーナしかやらないので、必然ヒストリック環境でのデッキ構築の話になる。
それもカジュアルだ。友達と酒飲みながら適当にカードしばく時に使うデッキの話しかしたくない!
早速やっていこう。
やはりまずはこのカードの話をせざるをえまい。
“統一王、アラゴルン”
サウロンの象徴である黒を除く4色を有す西方の王になる者。
4色それぞれの呪文に誘発する4つの能力を持ち、統べるものに相応しい。
それぞれ人間(白)、エルフ(青)、ドワーフ(赤)、ホビット(緑)ってことでいいのかな。
まずこのカードすげぇかっこいいですよね……。
ちょっとイメージより日焼けしてるが。
イラストは最終局面で黒の門へとミナス・ティリスから出立したときだろうか、
それか王になっているので指輪戦争が終わってから未だ残る脅威に対抗するため出陣したところかもしれない。
多色を唱えると色の数誘発するのでできるだけ色数の多い呪文のほうがお得。
3〜5色の呪文を優先して入れたいところだが、
せっかくの指輪コラボなんだから旅の仲間いれねぇと意味ないよなぁ!?
なんならこの辺も入れてぇよなぁ!?
シナジーは……そんな……というかかなり紙束……だが
カジュアルって言っとけば何してもいいから。
……単色しか刷られてないボロミアとインスタントソーサリー要求してくるガンダルフはかなり厳しいものがあるのでさすがに抜けてるかもしれない。
採用したいカードに2色が多いから、“ニヴ=ミゼット再誕”とか入れておけば最低限のシナジーがある風に感じられるかもしれないな。
どういうデッキにするにせよ“統べるもの、ジョダー”は入れたい。
ジョダーの効果でアラゴルンの誘発おかわりできたら一番気持ち良い。統べるもの繋がりで並べて使いたいところだ。
もう少しまともに組むなら、“腹音鳴らしとフブルスプ”や“ズルゴとオジュタイ”といった色の合う3色以上のクリーチャーを入れたいかな。
特にズルゴとオジュタイはリソース回復をしたあと自分自身をハンドに戻し、複数ターンに渡りアラゴルンやジョダーの効果を誘発させるといった使い方も出来るため取り回しが良さそう。
どちらもアラゴルンの青能力で占術を行ったあとカードを引けるので質のいいドローが期待できる。
あまりにもメチャクチャな色配分だが、まあヒストリックだし伝説デッキは色基盤強いから大丈夫だろう(適当)
伝説を使わせたくて仕方がないのか、この段だけでも伝説用のマナ供給手段多いしね。
難点としては当然伝説呪文にしか色マナをつかえないので取り回しのいいインスタントやソーサリー呪文が使いにくいところか。
もう諦めてクリーチャーとプレインズウォーカーだけで組もう……。
どう構築しても(湯水のように消費するレアワイルドに眼をつぶれば)絶対に楽しいデッキになるので、リリースされたら組んでみたい。
アリーナの先行販売特典でアラゴルン2枚もらえるし。
アラゴルンといえばまだカードがある。
馳夫、馳夫と王の中間、王とグラデーションでカードが揃っているが、今回紹介したいのは2進化目である“一行のリーダー、アラゴルン”だ
まだ旅の仲間としてフロドと同行していて、かつガンダルフがここは通さぬした後ぐらい。
指輪所持者の支援効果を持つ数人のうちの1人で、アラゴルンはカウンターシナジー。
中つ国の伝承の収録カード内にカウンターシナジーを見込めるカードは少ないが、後の妻である“人の子の女王、アルウェン”とはあからさまに使ってくれというデザイナーズコンボだろう。
アルウェンは破壊不能カウンターが乗った状態で出てきて、取り除くことで他者へ一時の破壊不能を授け、そのクリーチャーと自分の上に絆魂と+1カウンターの2種を置く能力を持つ。
これ自体が「不死の国へ旅立ち、永遠を生きることができるというエルフ種の恩恵を捨て去り、アラゴルンとともに人の世を生きると決意したアルウェン」を表した能力で、
2者に絆魂(=lifelink)付与を結婚と表現する頭の良さを見せつけてきているわけだが
アラゴルンへ使うと更にプラスワンのクリーチャーへ恩恵を与えることができ、アルウェンからアラゴルンに託された希望が更に他者へと伝播していくという、フレーバー的にも戦術的にもグッドデザイン賞なコンボとなっている。
さて実際にこの段のカードをメインに使うとなると“指輪の誘惑”の方のシナジーを主として使う形になるだろうか。
フロドは色もマナカーブも合っているし、容易に指輪の誘惑を進められるため組み合わせる筆頭だろう。
フロド→アラゴルンとプレイし、フロドを指輪所有者にしながら先制攻撃や接死をつけると
原作再現をしながら
「パワーの高いクリーチャーにはブロックされず、接死等で一方を取れるにもかかわらず可能な限りブロックされなければならない。ついでにルーティングもする。」
という狂戦士フロドを生み出すことができる。
なかなかおもろい。
指輪の誘惑に注目しているので勇者サムワイズやボロミアにも居場所があるかもしれない。
新段外のカードに目を向けると、“執拗な子狼”はアルケミー産カード特有の無法さで、狼→アラゴルンという動きはなかなか面白い。
(3種ばら撒けたらメチャクチャおもろいんだけど、アラゴルンのテキストの書き方的にどれか一種だけになりそうなのが残念)
“植物の喧嘩屋”はアラゴルンに+1カウンターを置く→更にアラゴルンが喧嘩屋以外のモンスターに+1カウンターを置く。と動いたとき、その両方に反応してパンプするのでシステマチックでいい動きができそう。
ただし喧嘩屋・アラゴルンの両方がカウンターを自発的に置くカードではないため、採用枚数は調整する必要があるだろう。
アルケミーナーフ食らったけど2マナなら“光輝王の野心家”とか増やしたほうが安定するかな。
+1カウンターシナジーが強まるなら砕かれた方のオゾリスも2枚程度差しておきたい。
マナフラした時の注ぎ口にもなるし、サイクリングあるので二枚目を引いてしまっても腐らない。
砕かれてない方のオゾリスもあったらあったで全体除去に強くなるが、こんなカードおいてる暇あるんだろうか……。
まあいいか、カジュアルだし。
最後に、もしこのデッキを組むならぜひとも入れたいカードとして“ティヌーヴィエルの物語”を紹介したい。
一章は破壊不能付与、二章はリアニメイト、三章は2体に絆魂と、三章に渡って脈絡のない謎の効果の集まりである。
一応おまけ付きリアニメイトなのでマナ相当の活躍はするだろうが、屈葬の儀式等もっと強いリアニメイトは山ほどあるし、特にリアニ特化のデッキというわけでもないため戦術的な意味で特段アラルゴンカウンターデッキに入れる意味はない。
ただこのカード、原作である「ベレンとルーシエン」の物語の再現度がかなり高く、しかも使うならこのデッキしかないなぁと思った理由があるため、まずその物語から紹介させていただきたい。
アラゴルンが活躍した指輪戦争から遥か昔、ルーシエンという名のエルフの女性がいた。
並ぶものがない美しさのルーシエンを父のシンゴルは何よりも大切に思っており、どんな優れたエルフでも婿には役不足だと考えていた。
彼女はベレンという人間の男と恋に落ちるが、
当然シンゴルはこれを認めず、シルマリルという秘宝を手に入れてくるならば婚礼を認めてもよいと無理難題を課す。
暗に葬り去ろうとしているのがわかりきっているような要求だが、ベレンは勇敢にもこの試練に挑み、ルーシエンと協力してシルマリルを手に入れる。
しかし、その過程で命を落としてしまう。
悲しみに暮れたルーシエンは死する魂の集うマンドスの館に赴き、エルフと人間の悲嘆を歌う。
この歌は厳格なマンドスの心を動かし、結果としてエルフの不死の恩恵を捨てることと引き換えにベレンの蘇生を許されるに至った。
2人は束の間を人として生き、子を成し、人としての宿命に従い死んだ。
ティヌーヴィエルというのはベレンがルーシエンを呼んだ際用いた名前であり、小夜啼鳥という意味がある。
上記の話を踏まえ英雄譚の効果を読んでみると
第一章:ティヌーヴィエルの不死性
第二章:死したベレンの復活
第三章:2人の結婚
をそれぞれ表している。
そしてこの英雄譚のデザインの真に素晴らしいところは第一章の破壊不能が「この英雄譚をコントロールしている間」しか続かないところにある。
英雄譚の語り終わりが不死性の消滅と掛けられてるのさすがに天才デザインすぎるだろ。
そしてこの英雄譚の能力構成がアルウェンの能力と酷似しているところに注目いただきたい。
アルウェンの能力も
①不死性とその消失
②愛すべき者の救出
③契りを結ぶ
という三章構造になっている。
これによりアラゴルンとアルウェンがベレンとルーシエンの再話であることが強調されており、カードデザインだけでここまでの関係性を表現できるのかと驚嘆せざるを得ない。
そしてこのデザイン意図に乗っ取るならアラゴルンとアルウェンのシナジーが最もよく出るこのデッキに入れるしかないよなぁ?
どうせ指輪物語のデッキを組むなら、山札一枚一枚を本のページとしてミドルアースの人や歴史の物語を紡ぎたいですよね。みんなそうだと思うな。
また半分以上デザイン語りしてるだけで終わってしまった。
あとサウロン側のクリーチャーとかローハンの人たちで作りたいデッキの話もしたいんだけど、はたして発売までに終わるのか……。
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