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オグロール研究録 苔穴利用法

MTGアリーナにアルケミーという謎のルールが追加された。
なんか賛否否否両論あるらしいが、紙で全くやってないし、ヒストリックもやってないしでなんのダメージもない側の人間である。
むしろ現状のスタンがマジでつまらんのでナーフでもなんでもしてちゃんと遊べるようにしてくれ。

このアルケミーでは電子カードゲーム特有の謎挙動をするカードが使える。
中にはぶっ壊れとるだろというものも色々あるが、個人的に好きなのはこいつだ。

献身的な助手、オグロール
なにをするのかというと
①アップキープにライブラリの上からカードを2枚見て、どちらかを墓地へ置く。
②ライブラリや手札からクリーチャーが墓地に置かれた時、それに「墓地から離れたら2/2のゾンビをタップで場に出す」という効果を永久に付与する。

へんな効果だぁ……

まずどんな効果なのか理解することも困難なので、解説する。

①は普通に激強の切削。ドロー前に毎ターンカードを選別できる。
単純な「ライブラリから1枚切削する」連中の完全上位互換である。
これだけでもレアリティ分の動きはしてるんじゃないかともっぱらの噂。

②はかなり変なトークン生成。
まずオグロールがいるときにどうにかしてクリーチャーを墓地に送り込む。これは①の効果でなくともかまわないが、ライブラリか手札から墓地へ移動させる必要がある。戦場からはダメ。

するとそいつにゾンビ生成効果が付与されるが、別にこの時点でゾンビは作られない。

その墓地にいるクリーチャーを復活させるなり手札に戻すなり、ライブラリに戻すなり追放するなり、とにかく墓地以外に動かしたときゾンビがポロッと出てくる。

へんな効果だぁ……

 

アルケミーの神話はおかしいのが多いが。こいつは輪をかけておかしい。

しかしそういったおかしなカードを嬉々として弄くり回すのが我々クソデッキビルダーである。

なんかアルケミー記念の配布で来たし。

 

というわけでどういった使い方をするかだが、
まず真っ先に考えられるのが②の効果の多重がけである。
つまり墓地とどこかを往復できる手段を用意して、一回戻る動きをするたびに出るゾンビを増やし大量展開!

このために必要なのは墓地から手札に戻るクリーチャー。代表的なのはこいつだろう。

療養所の骸骨
これも一応アリーナ限定カードらしい。
3マナ払うと制約なしで墓地から手札に戻せる。

つまりはこいつをどうにかして墓地に置き
骸骨の効果起動→なんらかで捨てる→効果起動→捨てる
を繰り返すのだ。

この骸骨をどうにか使おうと色々考えた。
ルーティングカードをセレスタスにする方式、血トークンにする方式
いろいろいじくり回した結果思ったのだが

「手札に戻すのに3マナは重い」

もはや骸骨の存在価値をゆるがす暴言だが、重いんだからしょうがない。

オグロールの効果を有益なレベルにまで持っていくには当然何度も手札と墓地の往復が必要なのだが、最初の1回目は
「3マナ払ってタップ状態のゾンビが一匹出るだけ」である。
動きが弱すぎるだろ……

もしルーティングをセレスタスの起動効果に頼る場合「6マナ払って1ドローしてタップ状態のゾンビが一匹出るだけ」である。
あまりに厳しい。

最低でも3匹は出てもらわないと割に合わないが、そのためには当然絶望的なスキを2ターンほど晒した挙げ句3ターンもオグロールを守らないといけない。
無理だろ……
オグロール生きてても、そんなに長い時間なにもしなかったら盤面が取り返しつかないことになってる。

 

以上の理由で療養所の骸骨型は諦めた。
激陰キャコントロールで相手の盤面更地にして、対応を打ち消しつつじわじわ骸骨増やすのは成功したが……
もう動かしてるだけで鬱病になってくるし、ゾンビウゴウゴしてる時間でカニでも出したほうが手っ取り早い。

 

せめてゾンビを出す動きがノーコストに近いレベルでできないと話にならない。
そこで登場するのが、今回の構築の主役

苔穴の骸骨である!
誰だ……?

ほとんど誰も覚えてないだろうが、アリーナプレイヤーには黒緑のイマイチ強くない初期デッキに入ってたカードとだけ認知されてるかもしれない。

前半のキッカー能力はまあいいとして、重要なのは「場のクリーチャーに+1/+1カウンターが乗ったらライブラリトップに戻る」という部分
ノーコストで墓地からの移動!

さらに戻る場所も良い!
オグロールの効果で毎ターン落とすことができるため、別途ルーティングカードを用意する必要もない。
ノーコストでゾンビの生成!

しっかりとオグロールを生かす事ができればかなりの勢いでゾンビが増えていく!
いけるぞこれは!!

 

こいつを活用すべく組んだデッキがこれだ

オグロールのためだけに青が入っているが、基本は黒緑のリアニメイト(蘇生)デッキである。

アンデッドの執事やラトスタイン爺で6マナ帯のクリーチャーを落としてから戦墓の再誕で釣ってくる。という至極簡素なデッキである。


そこにオグロールと苔穴骸骨を突っ込んだら用途不明のカードが増えてしまった。

動きの説明をしていこう。

まず苔穴骸骨の効果のおさらいだが、デッキトップに戻ってくるためには誰かしらに+1/+1カウンターを乗せる必要があり、可能ならばそれを毎ターン行いたい。

野心家を入れたら4色になってしまうので仕方なし緑版の野心家で誤魔化そう。

休樹林帯のいいところはエンチャントだから破壊されづらく、最終的にこいつ自体も戦力になり、出まくったゾンビにみんな警戒を持たせることもできる所。
悪いところは4マナもかかるところ。

レンジャークラスとは選択になるだろうが、このデッキは低マナ帯にろくに戦えるやつがいないため、何もせずともカウンターを乗せれるこっちを採用している。

 

執拗な仔狼、蛇皮のヴェールも軽くてカウンターに関係するカードとして入れている。

正直低マナ帯のクリーチャーが弱いから仔狼がフルパワーを発揮できるデッキではないのだが、他に入れるクリーチャーもいないしな。
キノコのことは何一つ信用してないので、いかに切削かつカウンターシナジーがあろうが入れたくない。

蛇皮はたまにオグロールに飛んでくる除去を弾けるので入れ得だと思う。オグロールデッキ、オグロールを守るのが一番難しい。

 

カウンター関連で一番派手なのがアヴァブルックの世話人。

表面も強いが裏面の性能が本当に異常なため、こちらの盤面が優勢なら置いた時点でゲームが決まり、かなりアツい。

これを決めるための昼夜調整にセレスタスを入れているが、セレスタス自体もルーティングカードなのでオグロールと相性がいい。

 

せっかく昼夜いじれるのでもう一体のフィニッシャーはトヴォラーの猟匠

裏面になって暴れ始めるとゾンビとか何も関係なく盤面がメチャクチャになるので、もうこいつだけでいいんじゃないかなという気持ちになってくる。
まあ単純なリアニで勝てるならそれはそれで良いからね。

 


ヴォリンクレックスが出るとオグロール何も関係なくただただカウンター置きまくって殴り殺すルートに移行する。
趣旨から外れるので1枚しか入ってないが、世話人と並んだ時のメチャクチャさは筆舌に尽くしがたいのでお守り代わりに入れている。
ちいこ狼から出すのも単純に強い。

 

というわけでこのデッキがうまく決まるとこうなる

サイコ〜〜〜〜!!!!

成功率はまあ……ネタデッキだな
オグロールくんすぐ殺されるし
でもいいんだ、一発ネタが決まらなくとも普通に戦えるから。ヴォリンから8/8苔穴出すだけでも楽しい気持ちになれるし。

ただうまく決まるとメチャクチャ面白いので
なんかの間違いでオグロールいっぱい引いてしまったときに作ってみてください。
オグロールと苔抜くと普通のリアニデッキとして再利用できるぞ!

 

デッキリスト
3 苔穴の骸骨 (ZNR) 228
3 森 (VOW) 402
1 沼 (VOW) 400
3 献身的な助手、オグロール (Y22) 20
2 ラトスタイン翁 (VOW) 244
2 休樹林帯 (VOW) 198
3 蛇皮のヴェール (STA) 57
4 執拗な仔狼 (Y22) 56
3 戦墓の再誕 (MID) 220
2 トヴォラーの猟匠 (MID) 204
2 アヴァブルックの世話人 (VOW) 187
4 古き神々への拘束 (KHM) 206
3 セレスタス (MID) 252
2 食肉鉤虐殺事件 (MID) 112
4 闇孔の小道 (KHM) 254
2 アンデッドの執事 (VOW) 133
4 死天狗茸の林間地 (VOW) 261
4 清水の小道 (ZNR) 260
2 難破船の湿地 (MID) 267
4 樹皮路の小道 (KHM) 251
2 夢根の滝 (VOW) 262
1 巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス (KHM) 199

 

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