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タフなNYウェザーがもたらすもの

昨日、今日の昼間のNYの気温は?華氏60度越え、つまり1月なのに、摂氏で言うと軽く15度を越えてしまっている。これだけ聞けば、「へえ、NYって冬寒いイメージだったけど、意外に暖かいんだ!」て思う人も少なくないと思う。けれども、NYウェザーは侮ってはいけない。

気温変動が半端ないNY

何故なら、この一時的に暖かい気候のすぐ後には当然ながら激的な気温の低下が待っているからだ。現在のiPhone予想では、明日明後日は気温はまた10度以下に下がり、週の半ばにもう一度15度近くに上がり、その二日後は、マイナス気温と雪予報。。そんな風に、とにかく気温のアップアンドダウンが日々半端なく激しく繰り返されるのがNYなのだ。特に冬場はこの傾向がひどい。つまり、2、3日置きに極端に気温が上下したりもする。砂漠でもないのに、ひどい時は1日の間でも15度以上気温が変わったりする。最近は地球温暖化の影響か、日本もこういった傾向が少し出てきているようだけれども、この街での気温のアップアンドダウン現象は、私が知る限り過去15年以上同じだ。だから、もともとそう言う気候の場所なんだと思う。

こういったことは珍しくはないので、現実的な問題としては、冬場は出かける前の天気予報チェックは絶対に必須になる。(突然冷え込んだりその逆もあるので準備がいる)そして、心理学的には人間が環境によって作られるとするならば、俗に言うニューヨーカーは、この極端な天気に結構影響を受けている人たちなのではないかというような気もしている。

天気に左右される気まぐれニューヨーカー

つまり、こんな風に極端に寒いとか暑いとかの天気が繰り返されると、意識無意識に関わらず、それなりに緊張度が高い状態が続くのは普通だと思う。それは、短期的に期待が裏切られるという事が日常茶飯で起こるのと同じだ。そして、人間は、平均的には暖かくて天気がいいと気持ちが明るくなるし、寒くて天気が悪いとやや落ち気味になりやすい傾向が一般的ではないかと思うのだけれども、その行ったり来たりが普通よりも極端な頻度で短期間で繰り返される影響もあるせいなのか、ニューヨーカーは感情的なムードスイングがとても激しい印象がある。つまり、天気とあいまっているのかはかわからないけれども、気分のムラが激しい人がとても多いように思う。要するに、自分の都合でしょっちゅう落ち込んだり上がったりするのだ。

そういったコントロールできない感情やもやもや、フラストレーション、あるいはハイパーテンションに対して彼らはどうするのか?と言うと、なすがまま、”It's Me! So what?"(これが自分だ!何が悪い?)と開き直る。

相手の気分に左右されずにLet it go!

そんな人たちが服を着て歩いているのがNYだから、心が常に安定して平和なのが普通と考えて生きる穏やかな民族性の日本人にとっては日々理解しがたい事の連続だと思う。けれどもこういった彼らのムードスイングに慣れる(気にしなくなる)というのも、この街では一つのサバイバルかもしれない。やはり、ここで見る欧米人やその他の外国人は、日本人と違って感情の起伏が激しい部分もあるし、その表現もかなりストレートだ。でも、だからこそ人間的とも言える。そう考えると、いい意味でも悪い意味でもいちいち反応し過ぎていたらキリがない事は、ここでは一杯ある。

だから、こういった行動に対し、すべては”Let it go!"(放っておこう!)"It's their problems!Not mine."(それは彼ら自身の問題だ!私のではない)と冷静に思えて明るくスルーできるようになった時、私たち自身もまた、ニューヨーカーに一歩近づいているのかもしれない。

研究調査の結果も

ちなみに、自身の研究人生の大半を性格の地理的な差に関する調査に費やしてきた、というケンブリッジ大学の社会心理学者のジェーソン・レントフロウ氏の2013年の米国48州の計150万人からのデータリサーチによると、ニューヨークを含むニューイングランドは、中部大西洋岸地域、およびテキサスと並んで気候上の影響では「気まぐれで奔放」な性格地域、ということになるらしい。(日本版WIREDウエブサイト2018.04.22の記事より)


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