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【食と健康】微量だからこそ重要!亜鉛がもたらす健康効果とは?


※亜鉛は【食と健康】のブログを始めるきっかけになったテーマです。
2回に分けて「亜鉛の働き」「亜鉛と食材」についてお話しします。
今から15年前、ワタシの血液の亜鉛と鉄分に注目してくださった医師がいました。それまでワタシは複数疾患持ちだからなのか、どんなに訴えても貧血を改善する薬を処方されたことはありませんでした。
その医師はちょうど腎生検で入院していたワタシの肌質や肌色を見て、何度も診察に来て鉄剤を出してくれました。その後2017年に世界の流れに合わせて日本でも亜鉛欠乏症を改善するための医薬品が認可されました。そして8年後重度の貧血で入院した際に、今の担当医師から亜鉛製剤を処方され今に至ります。毎日服用するようになってから、抜けやすく薄い髪の毛はふさふさに、肌は白く、免疫力が上がってきました。これを機会にと2018年発行の「亜鉛欠乏症の治療指針」を読んでみたところ、ワタシには亜鉛は欠かせないものだったのです。今までワタシの亜鉛欠乏や鉄分に注目し命を救ってくださった医師の方々に感謝申し上げます。

はじめに

近年、健康意識が高まり、栄養素に対する関心も増しています。特に微量元素である亜鉛は、体に必要な量は少量ですが、その重要性は計り知れません。本記事では、亜鉛の健康効果に焦点を当て、その効果と重要性について詳しく解説します。

1. 免疫システムのサポート

亜鉛は、免疫システムをサポートする重要な役割を果たします。免疫細胞の活性化や増殖を促し、ウイルスや細菌から身体を守る役割があります。亜鉛不足は、感染症にかかりやすくなる可能性がありますが、適切な亜鉛摂取は健康な免疫機能を維持するのに役立ちます。

2. 傷の治癒を助ける

亜鉛は、細胞の成長と修復に重要です。特に傷ができた時、亜鉛は傷口の治癒を助け、健康な皮膚を保つのに役立ちます。また、手術後の回復を早める効果もあるとされています。

3. ホルモンの生成とバランス調整

男性の場合、亜鉛は精子形成に関与し、健康な精子を生み出すのに不可欠です。女性でも、ホルモンのバランスを整える役割があり、月経周期の正常化にも寄与します。亜鉛不足は、生殖機能や性欲の低下につながる可能性があります。

4. 健康な肌や髪の維持

肌や髪の健康にも亜鉛は重要な役割を果たします。亜鉛は皮膚細胞の再生を促し、健やかな肌を保つのに役立ちます。また、髪の成長や強さにも影響を与え、脱毛や抜け毛を予防する効果も期待できます。

5. 味覚や嗅覚の維持

亜鉛は、味覚と嗅覚にも関与しています。口の中や鼻腔には亜鉛が豊富に存在し、食べ物や匂いを感知する際に重要な役割を果たしています。亜鉛不足は味覚や嗅覚の鈍化につながる可能性があります。

6. 精子形成のサポート

男性の精子形成には亜鉛が欠かせません。亜鉛は精子の成熟と運動能力を促し、健康な精子を生成するのに重要な役割を果たします。亜鉛不足は男性不妊のリスクを高める可能性があります。

7. 細胞の成長と分化の促進

亜鉛は細胞の成長と分化を促進する重要な栄養素です。特に成長期の子供や若い大人にとって、適切な亜鉛摂取は正常な細胞機能を維持し、健康な成長をサポートします。

8. 酵素活性のサポート

体内のさまざまな酵素は亜鉛を必要としています。亜鉛は酵素の活性化を助け、代謝プロセスや栄養素の吸収に関与します。健康な消化や代謝に必要な栄養素を効率的に利用するためにも、亜鉛は欠かせない要素です。

9. ダメージから細胞を守る抗酸化作用

亜鉛は抗酸化作用も持っており、体内の細胞をダメージから守る働きがあります。ストレスや環境の変化から細胞を守るために、適切な亜鉛摂取は重要です。

10. 遺伝子の正常な機能の維持

最後に、亜鉛は遺伝子の正常な機能維持にも関与しています。遺伝子の複製や修復に必要な亜鉛は、体内の遺伝情報を正常に維持し、健康な細胞の形成に貢献します。

まとめ

以上、微量だからこそ重要な亜鉛の健康効果についてご紹介しました。免疫力の向上から健康な肌や髪の維持、生殖機能のサポートまで、亜鉛が体内で果たす役割は多岐にわたります。日常の食事に意識して亜鉛を摂取することで、健康な体を維持し、充実した生活を送ることができるでしょう。ご自身の健康管理に亜鉛を取り入れてみてはいかがでしょうか。


【参考文献】
●厚生労働省(日本):日本では、厚生労働省が栄養摂取基準を定め、亜鉛の推奨摂取量を示しています。
●日本栄養士会:栄養士や栄養士学会も亜鉛などの栄養素に関する情報を発信しています。
●国立医学研究所(米国):Dietary Reference Intakes (DRIs) として知られる
●アメリカ合衆国の摂取基準は、国立医学研究所(NIH)から発表されています。
●世界保健機関(WHO):世界保健機関も亜鉛などの栄養素に関するガイドラインを発表しており、世界的な視点での推奨摂取量などを示しています。
低亜鉛.jp
https://teiaen.nobelpark.jp/sinryosisin/