ジャスミン三浦

ジャスミン三浦

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断片 中学時代

私は当時とてもつまらない町にいた。 義務教育の9年間のほとんどをその町で過ごした。 私は大人数で遊ぶよりも一対一の付き合いが好きで、クラスが変わるごとにいつも一緒にいる友達がいた。 相手もそう思っているかわからないけど、私からすればその時一番の友達だった。 小学校中学年時代に一番共に過ごした友達には妹がいて、彼女の家に遊びに行くと大体妹もいるので、一緒に遊ぶことが多かった。 彼女たち姉妹とは高学年の頃には少し疎遠になって、それぞれ「一番の友達」は変わってしまった。

    • 春というにはまだ寒くて、気を抜いたら降り出してしまいそうな雲だった。 この通りはあと1ヶ月もしないうちに人が溢れるのに、まだ人通りはまばらで、半分は駅に向かう人、半分は通りで働いている人だった。 「誰もいないんだね」 あなたは川を目で撫でながら言った。 「まだ蕾だもん」 寒いし、昼だし、と心の中で続けた。 「ここいつもこんな感じ?」 1.5メートル先のあなたが振り向いた。 「知らない………初めて来たし…」 「へえ、意外」 前に向き直る横顔がにやっと笑ってい

      • 2011.3.11のこと 記憶の記録

        あの日、私は大学生で、アーチェリー部の女子リーダーで、合宿の最中でした。 備忘録を記します。 昼の練習中 広いグラウンドで練習中 みんなが並んでそれぞれの距離の的に向かって矢を放っていた時 地面が揺れた。 震度3、4くらいは小さい時から経験していて、その日もそんなもんだと思っていたけど、なかなか揺れがおさまらなかったので不思議に思った気がする。 矢取りのタイムに入ったのでみんなであわてて矢を抜きに行ったらしい。 私は覚えていないので、それが最初の小さい揺れの時

      断片 中学時代