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俺たちのヒーローハリファイバー【遊戯王 Advent Calendar 2023 7日目】


この記事はキャベツさん(@mtbambooygo)主催遊戯王 Advent Calendar 2023企画 7日目のものとなります。

〇はじめに

初めにご挨拶を。
わたくしエコーズ((やまいもライス)@StoneGoldCrazy)という者で、剣闘獣ライロダムド時代のジジイでマスターデュエル復帰勢。普段はDQMシリーズを遊びつつランクマで毎月最高ランク到達するくらいの付き合いです。
大会や紙は見る専。将軍CSよく見てます。好きなルールはトリプルバトル。

この度遊戯王 Advent Calendar 2023というブログリレー企画に公募しまして、参加こそしたもののじゃあ何を書くか………周囲の参加者さんは紙やマスターデュエルでバリバリな方々なので構築理論やプレイングはお任せするとして………何書くか………

構築のことは毎月(ひっそり)書いてるし《クシャトリラ・オーガ》の雄っぱいを語ってもシラけるし、ということでここは復帰してから一番お世話になった《水晶機巧-ハリファイバー》について一筆したためようと思います。

12/8は針供養。日付も近いのでハリ供養にもちょうどよさそう。


↑ アドカレ参加記事一覧はこちら
他の参加者の記事も読みごたえバツグン!!!!

↑6日目の記事はこちらおつ。さんです。




〇あらまし

皆さんは《水晶機巧-ハリファイバー》というカードをご存知です
ご存知ない??そいつぁインプレ狙いの輩か合コンでオタク受けを狙う女だ、囲めッッ!!!!

とまあこの世に知らない人がいないくらい有名なカードだけれども、軽く説明を挟むと

・チューナー含むモンスター2体で出せる機械族リンク2

・効果①:手札 デッキからレベル3以下のチューナーを特殊召喚
・効果②:相手メインバトルフェイズに、自身を除外してシンクロチューナーを特殊召喚

実際に触るまではただデッキから低レベルチューナー出すだけじゃんと軽んじていたものの、このカード1枚から出来ることが非常に多い。特殊召喚できるチューナーの組み合わせ次第で制圧だって先攻ワンキルだってなんだって出来る。

強さの理由として、素材の指定と制約が緩い
メインギミックを止められたり《原始生命態ニビル》が直撃しても、チューナーを交ぜてハリ展開していくサブプランを組み込むことでデッキの強さを引き上げることが出来る。

制約についても、強力な効果を持つカードはなにかしら発動ターン特定の召喚方法しか出来ないといった縛りが課せられているものがほとんど。
ハリは呼びだしたチューナーがフィールドで効果を発動できないのみで、墓地で発動する効果や永続効果は有効。《ナチュル・ローズウィップ》を差してG受けに使ったりもしていた。

次いで、ハリと呼びだしたチューナーから出せるリンクモンスターの幅が広い。《神聖魔皇后セレーネ》《スクラップ・ワイバーン》《王神鳥シムルグ》など連続リンクに繋げてもよいが最もメジャーなものは《幻獣機アウローラドン》であろう。
こちらも有名なので説明は省くが、ラドンから《古神クトグア》《ダイガスタ・エメラル》を連打してドロー加速する構築で遊んだりもした。

このように汎用性が高いため、ハリを軸にやりたいコンボにふさわしいカードを探したり展開ルートを試行錯誤したり不純物の枚数を抑えたり素引きケアを考えたりと、思考を巡らせ実際に対戦してあれこれ改良を加える対戦ゲームの大トロ部分をふんだんに味わえた。
ハリ系デッキだけでも天威勇者 焔聖勇者 海皇 メガリスFTKと様々組んだもんだ。ほとんどラドンじゃねえかとか言わないで!

メガリスFTKでハリから出すチューナーを《ジェット・シンクロン》か《ゾンビキャリア》にするか数週間悩んだことも懐かしい。ポケモンにしろドラクエにしろ遊戯王にしろ自軍の考察って楽しいよね

地味ながら2つ目の効果も強力で《TG-ワンダーマジシャン》《砂漠の飛蝗賊》などを忍ばせておくと1アドを取りつつアクセルシンクロで更に妨害を増やせる。
《フォーミュラ・シンクロン》《シューティングライザードラゴン》など、如何にEXデッキをスリムにしつつ相手ターンに出して発揮するか、シンクロチューナーを吟味する面白みもあった。

お手軽リンク値稼ぎモンスターと言われがちだがキチンとシンクロ召喚のサポートもこなしていたのだ。


〇時代に置いていかれたシンクロ召喚

順番が前後したけれど、展開系デッキが非常に大好きだ
アニメ5D's世代ということもあり先攻1ターン目から大型シンクロをポンポン並べることに楽しみを感じる。
付け加えると、自分に運がないことを自覚している(不確定要素に精神をすり減らすことが耐えられない)のでEXデッキのモンスターを用いた再現性の高い展開ならなおよい。
今年に入ってからもっぱらセフィラ(ペンデュラムGS)ばかり使ってランクマやDCを遊ぶほどだ。

しかし前提として、シンクロ召喚の構造が現代では非常に弱いことを念頭に置いてもらいたい。

チューナーとチューナー以外のモンスターを別途用意する都合、どちらか片方しか揃わないといった事故が起こり得る。
召喚方法としては完全に後発のリンク召喚の下位互換。

また、特殊召喚に対して最大のカウンターとなる増Gの採用がマストである以上、下級モンスターを複数体フィールドに出して行うシンクロ召喚は相手に大量のドローを与えてしまう、隙の大きな召喚法と言える。


〇結局許されなかった

シンクロ召喚がリンク召喚の下位互換であることは既に述べた通り。
つまりハリが存在する限り、シンクロ召喚を強化しようとすればどうやってもリンク召喚や他の召喚方法の方が強くなってしまう。

シンクロ召喚強化のため新しくチューナーを開発するにあたり常にハリを意識せざるを得ないのは製造元にとってもカロリーの高いことであろう。
よって紙でもマスターデュエルでも禁止カードに指定されてしまった

ハリ禁止により無数のデッキがプランの変更・弱体化を余儀なくされ、上記の持ちデッキでは海皇が完全に、メガリスFTKも代替案が浮かばず解体した。
だが禁止改訂が大会などガチ対戦環境の調整が主である以上、これは仕方ないことなのだ。《隣の芝刈り》規制はワイト使いをいじめているわけでも、《天岩戸》規制は霊魂鳥使いに苦しんでほしいわけでもない、仕方ないことなのである。

事実ハリ禁止後は往年の展開札《グローアップ・バルブ》《エンシェントフェアリードラゴン》が禁止解除され、《アサルト・シンクロン》《BF-下弦のサルンガ》や強化版バルブ《レボリューション・シンクロン》など強力なチューナーが続々登場し始めた
非チューナーも勇者・深淵の獣・クシャトリラなど特殊召喚の容易な高レベルモンスターを存分に活用してもよい。

ハリ禁止と前後するが《アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン》《深淵の神獣ディスパテル》といった展開要因から《サイコ・エンド・パニッシャー》などのフィニッシャーまでシンクロモンスターの層は広がっている。

マスターデュエルにはまだ上陸していないが、センチュリオンや《赤き竜》などシンクロ召喚を軸とするテーマやサポートカードも生み出されている。

シンクロ召喚はもう、ハリなしで世界についていけるようになったのだ。
ハリは役目を終えたのだ。

それはもう大変喜ばしいことである。それでもハリがいたら…と今でも思う。マスターデュエルでの禁止が早かったのでなおさら。


〇パワカの存在は悪と言えるのか?

ハリが許されなかった原因が汎用性の高さであるとこれまでに述べた通り。
しかし汎用性の高い、いわゆるパワーカードに対し、

「テストプレイをしたのか?」
「ここまで暴れないようより強い制約をつけるべきでは?」

と様々な意見が挙げられるのをたびたび目にする。
それに関しては僕は素直に首を縦に振ることはできない。こういったカードは初心者や復帰者にとって大変ありがたいからだ

既存プレイヤーに対する経験値の差を埋めるにはデッキパワーで補うのがベストな選択だし、EXデッキの特定のカードを中継とする展開は飲み込みやすい。一度生成すれば色んなデッキに流用できるから資産的に優しいってのもある。
あと、強いカード使って勝ちの体験を得られる方が長続きしやすいのもあるよね。

《クシャトリラ・フェンリル》《スプライト・エルフ》等、発売から間を開けず禁止制限にぶち込まれたカードとはまた事情が違うかもだけれど…

金返せって言われるよりいいじゃないか!!!!

(※オマケ:アウローラドンは禁止になるのか?)

これについて、紙の環境を事細やかに追いかけているわけでないため的を外しているかもしれないけれど意見の一つとして置いておく。

比較されがちな《混沌魔龍カオスルーラー》は手札を増やしながらの自己再生や《アサルト・シンクロン》《深淵の神獣ディスパテル》での使い回しにより1枚で得られるアドバンテージ量が抜けていて、《黒魔女ディアベルスター》ギミックで召喚権を行使せず場に出せるため損失が少なく、Gを打たれても手札にリソースを抱えられるので耐性もなくはないかなくらい(と認識している) それらが登場した紙では既に禁止カードである。

一方、ラドンは使い切りであるうえリンク召喚のために数回・リンク召喚後も数回特殊召喚をしなければ盤面を形成できず各種誘発やGが重い。《幻獣機オライオン》の素引きリスクもある。やることやってる系カードであるものの、ルーラーほどのシェアもないはず。

紙の環境では【R-ACE】のサブプランとして有名らしいが、ラドンではなくR-ACEテーマ内のカードに規制がかかる可能性もあるでしょう。


ただしマスターデュエルに関してはその限りではない
先攻理不尽盤面の抑制やジェム売上の都合から既存カードを禁止に押し上げるパターンが多くコロっとお亡くなりになる可能性は高そう。心臓によくないですね。

コロっとお亡くなりにになられた方々


〇まとめ

10期の新マスタールールのこともリンクショックのことも知らないけれど、マスターデュエルから復帰した僕にとって展開の楽しさを教えてくれた恩師のようなカードだ。僕はハリが好きで好きでたまらない
インフラだのなんだの惜しまれつつ、禁止されてからは罪人だの散々言われていたけれどいわゆる現代遊戯王の入口をこのカードから始めたことにより、ハリ以外のカードで大トロ部分を味わいながら2年近くマスターデュエルを続けられている。


うーむなんだか湿っぽい話題になってしまった。まあハリは水属性だしな!!!!
主催のキャベツさんに気楽に書くよう勧められたものの適当ぶっこいて後ろ指を指されないか心配で何度も見直ししていたら固い文体になっちゃったのもある。なかなか難しいですね。

僕のマスターデュエルアカウントにYOASOBIが主題歌を付けるとしたら「ハリファイバー」になるくらいハリ擦ってたからいい供養になったと思います。
でも身内の対戦で擦りすぎてうちのお兄さんをハリアレルギーにさせてしまったのはよくなかったですね。そんな彼も今やセフィラ沼にずっぽり。展開デッキは〇麻…!!!!

ではでは。



次回8日目の記事はくらくらころころさんです。
(明日になったらリンク載せる)

(2023.12/10追記) 載せました!!!!