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二次創作 セーラームーンA 消えた太陽

こちらは1994年アニメ版セーラームーンSの続編の二次創作の試作です。

ご覧いただく前にアニメ版セーラームーン、セーラームーンR、セーラームーンSの視聴をつよくおすすめします。


-真っ暗な光景がしばらく続き、まるで目を閉じたときに徐々に浮かぶ無数の七色の光が見えはじめる-
-それはひとつひとつが宇宙にある大銀河-
-あたりが赤く染まっていき、その光景の先には、ひとつの銀河が浮かび上がる-
-視点はこの銀河に迫り、銀河の中には太陽系が見えていき、地球が見えてくる-
-地球の後ろに月が、さらにその後ろに太陽が見え、3つの星は一列に重なろうとしていた-

-場面が変わり地球のどこか人々が多く賑わう街並みへ、そして街にあるビルの大きなスクリーンにニュース番組が放送されている、-

番組内の男性キャスター「本日、国内で皆既日食が見られるということで多くの方が皆既日食を見ようと…」

-場面が変わってどこかの大きな公園の広い場所、多くの人達が日食を見ようと集まっている。その人混みの中にはテレビの生中継も撮影している光景も-

女性アナウンサー「まもなく皆既日食が見られるということで、この十番中央公園はたくさんの人が集まっております~!」

-公園の高台にて、亜美、レイ、まこと、美奈子が談笑をしている-

まこと「うさぎちゃん達遅いな~」
レイ「どうせ うさぎのヤツ寝坊してんのよ!もう!」
亜美「まもるさんもついているのにねぇ・・・」
美奈子「あ!そういえばレイちゃんはユウイチロウさんと一緒じゃないよね?なんで?」
レイ「なっ!なんで一緒に来なきゃダメなのよ!?」
亜美「…!///」
まこと「えぇー。ユウイチロウさんかわいそう」
美奈子「べっつに~、何となくそう思っただけ~ニヤニヤ^^」
レイ「何となくって何よ!そのニヤけた顔やめて!あと亜美ちゃんも顔赤くしない!」
亜美「ひゃ~///」

うさぎ「ごめーん!お待たせ~!」
手を振りながら4人に駆け寄るうさぎとまもるとちびうさ。

まもる「間に合ってよかった…」
レイ「あ♪まもるさん~!とちびうさちゃん!と、うさぎ(無関心」
美奈子「あーユウイチロウさんかわいそう~…(小声」
まこと「ハハハw」
亜美「複雑な関係ね・・・!///」

ちびうさ「も~!うさぎが寝坊するからギリギリになっちゃったんだよ~!反省してよね!」
うさぎ「ごめんってちびうさ~!あとごめんみんな~!」
レイ「どうしようかな~…」
美奈子「バツとして、アイスクリームを私たちに奢りなさい~!」
まこと「はいはい!私はチョコ!」
亜美「ふふ、私はバニラにしようかな」
うさぎ「ひえ~!今月ピンチなのに~!」
ちびうさ「私はミックス~!」
うさぎ「ちょ!なんでちびうさにまで奢らなきゃいけないのよ!」
ちびうさ「寝坊して私とまもちゃんを待たせたんだから当然でしょ~!」
うさぎ「あんた私とそんなに起きる時間かわらなかったでしょ!」
ちびうさ「うっ!…で、でも私の方が5分早く起きたもん!」
まもる「やれやれ、オレがみんなにアイス奢るよ^^;」
美奈子「ひゃっほい!言ってみるもんね!」
レイ「まもるさん優しい♪」
亜美「まもるさんも大変でしたね」
まもる「うさこ(うさぎ)を待つのはいつものことなんだけど、うさこの家で待っているのが気まずかった・・・お母さんはともかく弟とお父さんが…」
まこと「あぁー・・・」

-空に輝く太陽に、月が徐々に近づいている-

うさぎ達はアイスクリームを片手に高台に並んで座っている。
まこと「そろそろだね!」
まもる「みんな、日食グラスとか遮光板は持ってきたか?」
美奈子「バッチリですよ~!」
ちびうさ「早くアイスクリーム食べなきゃ~><」
亜美「あっ、私も食べなきゃ!」
うさぎ「あ、頭がイタイ!アイス早食いして頭がイタイよレイちゃん~!」
レイ「んも~う、だらしないわね~!」
亜美「イタタ・・・」
まこと「亜美ちゃん大丈夫?」

-日本のさまざまな場所で皆既日食を注目する人々の光景が映っていく-
-その人々の中で赤いオープンカーから皆既日食を眺めるリラックスした様子の、はるかとみちる2人の後ろ姿も映る-
はるか「・・・」
みちる「・・・」

-そして皆既日食になった瞬間、突然場面が変わり、あたりは真っ黒になり、暗闇の奥から左手のようなものが視界を遮る-

、はるか&みちる「・・・?!」

-さらに場面は変わり、暗闇に浮かぶ女性らしき両目が見開いた-

レイ「・・・!」

-場面は変わり、何事もなく日食を楽しんでいる人達の歓喜の声が各地で上がる-
-そして皆既日食も終わり、集まった人達はバラつき、それぞれの帰路へ-

ちびうさ「日食すごかったね~!」
うさぎ「ね~!太陽の周りを光がドバーッ!って」
まこと「あれなんていうんだっけ?コ・・・?」
亜美「コロナよ」
美奈子「ああーそれそれ!」

-皆の談笑には入らず、周りを確認しつつ何かを警戒するレイ-

まもる「・・・どうした?」
レイ「・・・何も感じない。気のせいかな」
美奈子「あれ~?ユウイチロウさんを探しているの~?」
まこと「そっか!こっそりレイちゃんについてきてそう!」
うさぎ「そういえば一緒じゃなかったね、何で?」
亜美「レイちゃん・・・どういうこと?どっちなのかはっきりしないと(真剣な顔)」
レイ「な、何よ!違う!そんなんじゃないわよ!あと亜美ちゃんの言葉の意味がよくわからないってば!」
ちびうさ「ねーこの後どーするー?」
まもる「そうだなぁ・・・どこかにお昼食べにいくとか?」
うさぎ「ワタシまことちゃんの家でお昼ご飯食べたい!」
美奈子「あぁ、いいね~!」
まこと「よっし!気合入れて作っちゃうよ!」
まもる「いいの?ありがとね」
亜美「コホン・・・レイちゃん?きちんと好きな人は一人に絞らないと・・・」
レイ「・・・(なんだったのかしらあの気配は)」

-レイはまた皆の談笑に入らず、先程の不穏な気配を警戒しはじめる-

亜美「(あれ?別のことを考えてるみたい・・・なのに私ったら早とちりして・・・ひゃ~///)」

-場面は変わり、まことが作ったスパゲッティを食べるみんなのシーン、談笑をするシーン、テーブルゲームをするも負ける美奈子のシーン-
-美奈子がパシられて買い物から帰ってくるシーン、そして夕方になる-

まもる「おっと、もうこんな時間か、夕方には帰れって言われたから急がないと」
うさぎ「えーっ?…あっ!パパが言ってたのね!もう~!」
ちびうさ「まこちゃんバイバーイ!」
美奈子「私たちも帰りますか!」
レイ「そうね」
亜美「まこちゃん、また明日ね」
まこと「うん!気をつけてね!」
うさぎ「あ~明日から学校か~、1時間目から数学は辛いわぁ・・・」
レイ「ふふ~ん、数学くらいどうってことないでしょ~」
うさぎ「レイちゃんは学校違うでしょ~!ウチらと違って女学院だし!」
レイ「高校受験も楽チンだったわ~^^」
うさぎ「やめて!受験のときに過酷なトラウマが・・・!」
美奈子「うさぎちゃんは当日受験票を無くしていたのがトラウマでしょ?勉強関係なくなーい?」
まこと「ちょっ!美奈子ちゃん!」
うさぎ「^p^」
亜美「・・・あー・・・うさぎちゃんが壊れちゃった」
まもる「うさこぉ!!!」
ちびうさ「まもちゃん!うさぎなんか、ほうっておいて帰ろ!」
まもる「えっ?!」
うさぎ「はっ!コラーっちびうさぁー!!!!」
レイ「あ、復活した」

-場面は変わり、みんなと別れるうさぎ達、うさぎとまもるとちびうさでうさぎの家へと向かう-
-うさぎの家の前でまもるはうさぎとちびうさと別れる-
-夕方から夜へと変わっていく空には月が見えてきている-

-場面変わり月面へ、シルバーミレニアムの跡地で小さく光る場所が見えてくる-
-そこはシルバーミレニアムのマザーコンピューターがある場所-
-クインセレニティの意思とともに眠っていたはずだったが-
-クインセレニティは眠っておらず、険しい顔つきで太陽を見つめていた-

-翌朝、うさぎ達の学校の風景、昼休みにて-

なる「ねーねー知ってる?昨日の太陽の話!」
うさぎ「えー日食のこと?」
なる「ううん」
亜美「それってもしかして太陽から多く観測された太陽風のこと?」
美奈子「え?え?何それ!」
亜美「太陽風というのは太陽から吹き出す電離した粒子のことよ。地球の磁場にも影響を与えてるほどのものでオーロラもその影響という説もあるわ」
まこと「へー・・・で、なるちゃんが話したいのは太陽風のことなの?」
なる「そうなんだけど、海野が太陽風と一緒に何かが飛び出していたと騒いでいてね、すごいうるさいのよ・・・」
うさぎ「あー海野ってそういうオカルト大好きなところすごいよね」
まこと「ふむふむ、ネットで調べてみたけど、世界の宇宙開発機構が揃って太陽風から飛び出した未確認物体のことを隠しているらしいと・・・」
なる「何かが地球に急接近している!これは地球が危ない!って海野が騒いでいてさぁ・・・」
うさぎ「危険なことだ!と言っている割には内心海野はワクワクしてそうじゃない?w」
亜美「えっと・・・太陽観測をしている各所でも確認されたらしい小さな真っ黒な・・・」
美奈子「んーと・・・これか!」

-美奈子は自分のスマホから謎の物体の写真を見る-

美奈子「たまたまそう見えたのではなく・・・」
美奈子「同じタイミングでどこの観測所もこの物体を観測していた・・・!しかも太陽風とともに地球に向かっている可能性が高いって!」
まこと「でもこれすごく小さいって書いてあるね、じゃあ地球に来てもたいしたことなさそうじゃない?」
うさぎ「えっと、大気圏で燃えて終わりって感じ?世界各国の観測所も危機感ないみたいだね」
なる「そうなのよね~ワタシもそう思ったんだけど海野がすごくガッカリしそうだから、強く言えなかったわw」
美奈子「ヒュー!優しいね~!」
なる「やめてよ~!///」
美奈子「ねぇねぇ海野クンとはどこまでいった?ねぇねぇ?」
なる「ちょっ!///」

-ここで美奈子のスマホがニャーニャーと着信音が鳴る-

美奈子「・・・ん?げっ!」

-スマフォの画面には白いオス猫のアルテミスの写真とともに、そのアルテミスからの着信が鳴っている-

なる「?」
うさぎ「あっ」
まこと「(まさかアルテミスからかな?)」
亜美「(通学中とか他の人といるときはまず連絡してこないのに何かしら・・・)」
うさぎ「(ネコがしゃべってる!とバレたらまずいもんね~)」
なる「あ~!美奈子ちゃん~?まさか愛しの誰かさんからからな~?」
美奈子「いや、いやいやいやいやアレが愛しいとかはないわ~!」
うさぎ「ちょっ!美奈子ちゃん!それ本音だけど男からの連絡っぽいよ!」
なる「あらあら^^」
美奈子「そっか!・・・ってまずはコイツを黙らせなきゃ!」

-とりあえずあわててアルテミスとコソコソ通話をはじめる美奈子-

美奈子「(ちょっと!何なのよ電話してきて!)」
アルテミス「ごめん美奈子!シルバーミレニアムのマザーコンピューターから緊急警報があったんだ!放課後みんなを集めてくれ!」
美奈子「えっ!?・・・わかったわ!」
なる「・・・あれ?もう電話終わり?」
美奈子「え、ええそうよ~!従兄弟が夕食どうかって・・・」
なる「なーんだ、家族からか~」
美奈子「(・・・みんな、放課後ワタシの家に集まって。多分うさぎちゃんにもルナから連絡来ると思うわ)」
うさぎ「(えっ・・・う、うんわかった)」
亜美「(レイちゃんにも連絡しておくわね)」
まこと「(美奈子ちゃんがセーラーVモードに入ってる・・・ただごとじゃなさそう)」
美奈子「・・・でぇ!なるちゃん~海野とはどこまでイッちゃったの?」
うさぎ「なるちゃんイっちゃうの~?」
なる「げぇ!も、もう休み時間終わりだからその話は無し!」
亜美「ひゃあ~///」
まこと「ははは・・・やっぱ違うかな」

その頃、TA女学院のレイは、
レイ「緊急招集・・・昨日の邪悪な気配と関係あるのかしら・・・」
同級生1「レイさん、どうしたんですの?」
レイ「あっ、オホホ何でもないですわよ~」
同級生2「まぁ!レイさんのそのワタクシ達みたいな言葉遣いめずらしいですわ~なんだか嬉しいですわね~」
レイ「うっ・・・」
同級生1「凛としたレイさんも魅力的ですけど、ワタクシ達みたいな口調のレイさんも素敵ですわね~」
レイ「もう!からかわないでよ~!」

-放課後、美奈子の家による途中でルナと合流するうさぎ達、ルナはうさぎの肩へと乗る-

ルナ「うさぎちゃん!」
うさぎ「ルナ!・・・アルテミスはなんで皆を呼んだのか知ってる?」
ルナ「月にあるシルバーミレニアムのマザーコンピューターが太陽の近くで何か異常を感じたみたいなのよ」
まこと「太陽の近くで何か異常って・・・まさか例の黒い物体のことかな?」
美奈子「日食の後に太陽から出てきた黒い物体かぁ・・・」
レイ「嫌な予感がするわ・・・!」
突然皆の後ろに現れるレイ
亜美「ひっ!」
うさぎ「うわああ!!レイちゃんいつの間に!」
まこと「びっくりした~!」
美奈子「ちょっとぉ!驚かさないでよ!ただでさえ黒髪がホラーっぽくて怖いのに~!」
レイ「どういう意味よ!・・・ごめん皆驚かせて」
ルナ「レイちゃん、嫌な予感って?」
レイ「アルテミスにも確認したいから着いたら話すわ」

-美奈子の家の部屋に到着する一同-

アルテミス「やあ皆、早速だけどシルバーミレニアムのマザーコンピューターとアクセスできているから見てくれるかい?」
うさぎ「え?前はゲームセンターからアクセスしてたのに、ここからでもできるの?」
アルテミス「うん、この端末からできるようになったんだよ」
亜美「・・・クラウドかしら?」
まこと「あー、インターネットのデータ共有とかできるヤツ?」
美奈子「へぇ~・・・そんなことできるようになっていたなんて知らなかった」
レイ「シルバーミレニアムのマザーコンピューターって・・・クインセレニティの・・・」
亜美「あっ・・・」
うさぎ「・・・お母様」

-クインセレニティは前世でのうさぎの母であり、シルバーミレニアムの女王である-
-すでに故人であるが自身の精神をシルバーミレニアムのマザーコンピュターに残している-

-アルテミスはスマートフォンを取り出して、テーブルに置いた、するとスマートフォンから3D映像が出て、クインセレニティが表示される-

クイン「プリンセス・・・皆さん・・・元気そうで何よりです」
うさぎ「うん・・・!」
クイン「昨日の日食の後、太陽からの出た太陽風と黒い物体がこの地球に向かっていることを確認しました」
クイン「太陽風だけならとくに大きな問題はないのですが、問題なのはこの黒い物体…太陽の黒点から出てきた物体だったことがわかりました」
うさぎ「えっ・・・」
ルナ「太陽の・・・!黒点・・・!」
アルテミス「そう、クインもボクも言いにくいんだけど・・・」
レイ「太陽の黒点から生まれた邪悪な思念体・・・クインメタリア・・・!」
美奈子「!」
亜美「そんな!」
アルテミス「うん・・・レイは何か感じたかい?」
レイ「日食が起こった瞬間に一瞬だけど何か邪悪な気配を感じたの・・・」
まこと「ちょ!ちょっと待って!クインメタリアはあのときベリルとともにうさぎちゃんが封印したんじゃないの?!」
美奈子「ま、まさかメタリアは1人じゃなかってこととか・・・?」
亜美「えぇっ?!そんな・・・」
クイン「少なくても、クインメタリアと同じ暗黒のエナジーを感知しました」
うさぎ「・・・ダークキングダムのクインベリル、クインメタリア」

-かつてのクインベリルとクインメタリアとの死闘を思い出して震えるうさぎ、それを見て励ますように肩をよせるレイ-

うさぎ「レイちゃん・・・」
クイン「かつてシルバーミレニアムが滅ぼされたときに現れたクインメタリアは、この現代にて封印がとかれて現れたときと同じ姿でしたが・・・」
クイン「どうやらクインメタリアは過去もそのときも完全に復活していない可能性があるかもしれない・・・」
うさぎ「あっ・・・」

-かつてのベリルとの死闘のときを鮮明に思い出すうさぎ-

回想のベリル「フフ、間もなく太陽は全て黒点に覆われ、クインメタリア様が復活なされる!」

亜美「・・・!それってまさか今回の日食のことを言っていたのかしら?」
まこと「えぇ?!そんな!日食と黒点は全然違うじゃん!」
美奈子「でも地球から見た太陽は日食で真っ黒に覆われた・・・」
アルテミス「・・・月が太陽を遮って太陽を黒くした。もしもこれも復活の条件だとしたら?」
ルナ「でも、現代になるまで何度も日食あったのに」
亜美「日食を重ねるごとにジワジワと復活に近づいていたとか?」
まこと「じゃああのときも日食が起こっていたら完全に復活したメタリアとも戦わなければならなかったのかな・・・」
美奈子「考えるだけでもゾッとするわね・・・」
アルテミス「あと、謎の黒い物体は太陽風とともに急激にスピードを上げて地球に接近しているんだ、しかも明日には到着しそうで…」
亜美「え?!太陽風は地球まで4日間程度はかかるのが普通なのに!」
レイ「あの・・・北極のDポイントはどうなっているかわかりますか?」
うさぎ「封印が解かれてちゃっているのかな・・・」
クイン「・・・今も何も感知されていませんが、今日まで封印している間も何も感知はできませんでした、
ただ、もしも封印が解かれた瞬間が日食のときであれば、ベリルとメタリアは北極のDポイントではなく、
もうすでにどこかに移動している可能性がないとはいえません」
レイ「日食のときに封印が解かれたとしたら、ベリル達はすぐに気配をしてどこかに潜伏しようとするかも。だとしたら辻褄が合う」
亜美「黒い物体が何か関係しているのであれば、黒い物体が向かう先にベリル達が移動する可能性があるわ」
うさぎ「お母様!黒い物体がどこに向かっているかわかりますか?」
クイン「・・・この十番街です」
まこと「そんな…じゃあまさか本当にベリル達が・・・」
ルナ「だから緊急事態として皆を集めたのね、アルテミス」
アルテミス「そのとおり・・・黒い物体がこの十番街に着くのはもしかしたら明日、いや今晩かもしれないんだ!」
クイン「・・・セレニティ」
うさぎ「・・・はい」
クイン「・・・ごめんなさい、ワタシはこんな状態であなたに力も貸せず、声をかけてやることくらいしかできなくて・・・」
うさぎ「・・・ううん、謝らないでくださいお母様、ワタシ、頑張ります」
クイン「・・・!」

-一方その頃、場面はまもるの自宅へ-
-まもるはテレビを見ていた-

女キャスター「次のニュースです、太陽から観測が確認された太陽風が前例のない、すごいスピードで地球に向かっていることが確認されました」
ご意見番「いやぁ太陽風がここまで速いのは観測史上初のことかもしれません!」
女キャスター「太陽風の影響はオーロラが見られたり太陽風の電磁波の影響で精密機器に不具合が起こるんですよね?」

ご意見番「太陽風自体の影響は今までと同様になんだかんだでたいしたことじゃないと思うんですけどね、
面白いのは太陽風とともに観測されたという謎の黒い物体がネットでも話題になっているんですよ~!」

女キャスター「世界の観測所や各宇宙機構は何か発表されてるんですか?」

ご意見番「いやいや全然!でも例えばですよ?UFOを公に発表して実は見間違いでした!だなんて恥ずかしいから言わないでしょ!w
だから今回の謎の物体にノーコメントばかりですよ!w」

女キャスター「ですよねw この太陽の黒点から出て地球に向かっている未確認物体は日本に向かっているとかの噂もあるみたいですね」

ご意見番「かつての超常現象ブームのときはフェイク映像ばかりでしたが、久しぶりにオカルトな楽しみが増えました!w
皆さんも、このUFOは明日どころか今晩中に来る可能性もあるので是非観測してみてください!w」

まもる「太陽の黒点・・・」

-顔が険しくなるまもる、前世の頃、地球と月の王国が滅びたことを思い浮かべる-
-まもるの携帯電話が鳴る、着信画面にはアルテミスと映る-

まもる「もしもし・・・重大なこと?どうしたんだ? ・・・え?ベリルとメタリアの封印がとかれた可能性がある・・・?!」

-場面は変わり、美奈子の家の前にて-

レイ「ワタシは家に戻ってベリルとメタリアがどこに潜伏しているのか祈祷で探してみるわ」
美奈子「ここは頼れるのはレイちゃんしかいないわね、皆!夕飯食べ終わったらレイちゃんの神社に合流しましょ!」
まこと「了解!」
亜美「わかったわ」
うさぎ「・・・うん」
ルナ「うさぎちゃん・・・」
うさぎ「・・・ん?どうしたのルナ!」

-ルナを優しく撫でるうさぎ-

ルナ(怖いのもムリもないわ・・・前世ではまもるさんと一緒にベリルとメタリアに殺されて、シルバーミレニアムも滅ぼされて・・・)
ルナ(あのときはクインセレニティの銀水晶の力で平和なはずのこの時代に転生できたというのに、)
ルナ(またベリルとメタリアと再び戦うことになって・・・今回ももしかしたらまた戦うことに…)
ルナ(月と地球の悲しい戦争が未だ終わらないだなんて・・・)
うさぎ「・・・」

-場面は変わり、夜の十番街のどこかにある高層ビルの建築現場-

-そこの頂上で夜空を見ている女性の人影-

-手にしている杖のようなものを高く掲げて、何かを待ちわびているかのように空を見上げている-

-そして女性の人影の後ろ、さらに大きな黒い影があらわれる-

-この大きな人影も同じく何かを待ちわびるかのように長い腕を広げて、この女性の後ろにたたずむのであった-

-それはかつて暗黒の王国の女王と名乗った者-

0002へ続く


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