直筆
実習先の保育園で、整っていないながらも頑張ってアルファベットを書いている子供をみていて、直筆っていいなぁって思う。
その人の気持ちが伝わるっていうのもあるかもしれないけど、それよりも時間と筆を動かした、という生きている証である。
自分は手紙のやり取りが好きなんだと思っていたが、ふと、今朝「違うかも」と思った。もちろんお手紙をもらったり書いたりするのは好きなんだけど、根本はもしかしたらもう少し心の深いところにあるのかもしれない。
思い当たるのは、家族からもらっていた誕生日カード。
今年で33歳、なぜか8歳くらい記憶が始まってから誕生日はいつも短いメッセージを添えたカードをもらっていた。ケーキの味やプレゼントの内容は忘れているけど手紙は残っている。
きっとその手紙が好きだったんだと思う。なんか壁に貼っていた時もあったし。
普段の連絡はメールやデジタルの方が早いし便利だからいいけれど、誕生日カードは直筆がいい。書いたのがその人である証拠だから。下手でも自分の字が好きなのはそういう理由だと思う。
自分も直筆のカードを送り続けられる親に、息子になりたいと思った今日の夕暮れ。